382自治体が「療養病床削減」反対の意見書
厚生労働省が進めている「療養病床削減計画」について、全国の382自治体が削減の中止を求める意見書を決議(趣旨採択を含む)していることが、全国保険医団体連合会(保団連)のまとめで明らかになった。保団連では、「療養病床が廃止・削減されれば、地域医療が成り立たなくなり、どこにも行き場がない“医療難民”“介護難民”が続出する」と計画の撤回を求めている。
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病院は「医療法」の病床区分によって、救急などを担う急性期病院、長期の療養患者を受け入れる療養型病院などに分けられている。療養病床については、医療保険が適用される「医療型療養病床」と、介護保険が適用される「介護型療養病床」があり、厚労省は2012年3月末までに介護型を全廃し、医療型を15万床に減らす計画を進めている。
意見書を決議したのは、7道県議会、113市区議会、262議会の計382議会。
島根県では、県内21市町村議会のすべてが決議しているほか、長野県で76.5%、福島県で75.0%、山口県で70.0%の市町村が決議している。
保団連がこのほど発表した療養病床削減に関する急性期病院の影響調査では、9割近くの病院が削減に反対し、「現状を維持するか、または増やす必要がある」と表明。舛添要一厚労相に計画撤回を求める要望書を提出している。
更新:2008/12/05 10:45 キャリアブレイン
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