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【疑惑の濁流】大相撲は八百長に支配されているか 大麻で追放の元若ノ鵬「告発」の真意 (2/4ページ)
八百長しないと「かわいがり」
「強くなりたい、大関、横綱になりたいと思いがんばってきました」
16歳で来日し、慣れない相撲界でけいこに励み幕内力士にまでなった元若ノ鵬。角界で幕内力士になれるのはほんの一握り。だが念願の入幕を果たしても、待ち受けていたのは思いもよらぬことだった。
「幕内に上がれたと思ったら、いきなりアンフェアな取組を強いられ、お金を渡されました」
八百長に自ら関与した、というのだ。
元若ノ鵬は入幕後には5場所経験、うち4場所は勝ち越している。元若ノ鵬の言葉通りなら、9勝6敗だった入幕最初の昨年九州場所で八百長が行われたことになる。
元若ノ鵬は続けた。
「断ったりすると、“かわいがり”をするぞと言われました。このことは(間垣)親方たちも知っていたにも関わらず、注意すらしてくれませんでした」
時津風部屋を舞台した傷害致死事件で有名になった“かわいがり”。八百長を断れば、集団リンチをすると脅されたというわけだ。
大相撲をめぐっては、これまでに元力士が幾度となく八百長を暴露している。元大鳴門親方が週刊誌に、元小結の板井圭介氏が外国人記者クラブでの講演会でそれぞれ告白したことは有名だ。
元若ノ鵬は「親方たちも現役時代にアンフェアな取組をしてきた」とも述べ、親方らが八百長を黙認してきたとして、八百長が相撲界の慣習となっていることを言外ににおわせた。
爆弾証言「親方連中も大麻吸ってるのに」
元若ノ鵬はもうひとつ、重要な疑惑に踏み込む。
自らも手を染めた大麻汚染についてもこう告発したのだ。
「(相撲協会は)大麻など吸っていないと言っている露鵬、白露山を解雇という大変重い処分を下しました。それにもかかわらず、本当に大麻を吸っている力士や親方には何の処分を下さないのはどういうことなのか」
元若ノ鵬の逮捕以降、角界内部では「他にもやっている力士がいる」と実名で“噂”が飛び交っていた。