県は4日行われた県議会一般質問で、県内初の助産師専門の養成所が10年度に四日市市内の学校法人により開校予定であることを明らかにし、施設設備費の一部を補助する考えを示した。藤田泰樹議員(新政みえ)の質問に、堀木稔生・健康福祉部長が答えた。
県医療政策室によると、県内の助産師数(06年12月末現在)は254人で、人口10万人当たり13・6人。全国平均の20・2人を大きく下回り、都道府県で最低となっている。
堀木部長は、医師不足で産科医の負担増が深刻化していることを指摘し、「助産師外来の設置や院内助産を促進し、産科医の負担軽減を図ることが重要で、助産師の確保が急務」と述べ、養成所開校を支援する考えを明らかにした。
養成所を設置する学校法人は今月中にも国に設置申請を行い、10年4月1日の開校を目指す。県は、設備整備に要する費用の一部を約1600万円を上限に補助する。
県内では現在、県立看護大学(津市)と三重大医学部看護学科(津市)の2カ所で助産師資格取得のための授業が受けられる。しかし、看護師の単位に加えて、助産師の単位を取得しなければならず、卒業後に助産師として県内に定着するのは毎年10人以下にとどまっているという。【田中功一】
〔三重版〕
毎日新聞 2008年12月5日 地方版