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2008/12/05

被差別部落のソウルフードが大ブレイク

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伊豆牛のホルモンが倍に値上がりした理由

伊豆牛というのがある。あまり有名じゃないし、そもそも「黒毛和牛」でもないので、そんなに高いモノじゃない。でも、コレがなかなか入手困難なわけだ。この伊豆牛については以前にも書いたんで転載しておくんだが、

伊豆牛というのがあるんだが、大仁の平井牧場というところで作っているわけだ。伊豆半島の著名なホテルやステーキハウスでは、この伊豆牛を使っているところが多いのだが、肉屋では売ってないし、東京に出荷もしてない。地元の直営店一軒だけで売っている。知る人ぞ知るで、まぁ、たまたまグルメ会があったので、塩胡椒で炭火で焼いて食ったんだが、好評だった。特徴としては「脂ギトギトではなく、適度にサシが入ってしっかり肉の味がする」という、てらいのない正直な味だ。特にホルモンは絶品で、最近値段が倍になったのでなかなか機会がないんだが、熱がまわると脂がボトボト落ちて、ご覧のように炎があがる。アツアツのを口に含むと、ミルクのような香りがたまらないわけだ。大仁には、他にも「自分で経営するアイスクリーム屋のためにミルクを生産する牧場」なんぞもあり、考えてみれば贅沢なもんだな。

おいら、カレーを作る時にはここで大腿骨を買ってスープの出汁に使う。以前はホルモンもしょっちゅう食っていた。生ホルモンがビニール袋いっぱいで500円だったんだが、今では倍以上なので、贅沢品になってしまったね。伊豆牛のコマがグラム180円なので、肉の方が安いほどだわw で、なんでそんなに高くなったのかというと、
部落差別問題が鋭く関わっている、という話で、大阪の例の「謎のおばちゃん」ブログです。

 後になってわかったが、むらの三大珍味は西日本の被差別部落の共通する食品。差別の生活史から生まれた食卓があることを知った。

 むらには、畜産の解体処理を生業とする人が多かった。市場に出せない臓物はむらで商品化され、内内で販売された。あるいは、底辺の人たちの出入りする食べもん屋で流通。

 今でこそ、臓物(ホルモン)は焼肉の仲間入りで全国に普及されているが、はるか昔は貧民ピープルのご馳走。同じように、あらかすも「野菜の友」として生肉屋で一般販売されている。

 三大珍味ゆえに、一般の人たちの舌を惹きつけた。素材がアレなので原価も安い。三大珍味は商業ルートで一般市場へ公式デビュー。

本来、屠殺にたずさわる人たちの間でしか食べられていなかったあらかす「油かす」が、大阪を発信源として流行しはじめたらしいのだ。

 暴行障害罪の超有名お笑い芸人(長谷川公彦)が「うまいで!」とテレビで発言。食通芸人などもレシピ紹介するなど、関西圏ではアラカスはテレビを通じて多くの人に認知された。

 スマップのキムタクがテレビで紹介したアラカス創作料理を、橋本知事が大阪府庁の食堂で限定販売、全国ニュースになった。

そもそも、そんなモノを食うのは部落民だけだったんだが、今では部落も華族もなくなってごちゃ混ぜなので、金持ちでもホルモン食うわけです。ましてブランド牛として有名な伊豆牛ともなれば、今まで物好きしか食わなかったホルモンも引く手あまた、かくして突然、倍以上に値上がりしてコマより高くなってしまったわけだ。ホルモンがコマより高いなんざ、部落差別がなくなった事の証明以外の何物でもないような気がするんだがね。

で、話は富士宮ヤキソバだ。富士宮というと稼業を辞めたオッサンがいたりするらしいが、よく屋台でラーメン売ってるオジサンが元ヤクザだったりする事もあるんで、ヤキソバのチェーン展開でもやったらいいと思うよ。・・・というような冗談は置いといて、だ。富士宮ヤキソバは広告代理店とのコラボで売り出しに成功して、日本中に名前を知られる事となったわけだ。

富士宮焼きそばは、通常の焼きそばとは製法や使う食品が大きく異なる。主な特徴として麺のコシの強さ、肉かすの使用、仕上げに削り粉をふりかけるといったことが挙げられる。富士宮やきそばに使われる麺は、コシを引き出すために通常の焼きそばにある茹でる工程がなく、代わりに蒸した後に麺を強制的に冷やした上で、油で表面をコーティングしている。そのため調理前の状態では水分が少なく固い状態のため、調理の際に少量の水を加えることで調節し、調理を行う。

三島には「二度蒸し」のゴム蕎麦というのもあるんだが、ここでは具である「肉かす」に注目したい。肉かすとは何か?

油かす(あぶらかす)とは、食肉から食用油脂を抽出した残滓であり、元の原料や地方により様々な呼び方がある。畜産物を生産・消費する歴史の長い世界中の地域で見られる食品である。

「油かす」の名称は、一般的には西日本の同和地区を中心に流通する牛馬の大腸や小腸を原料とした保存食を指す。食肉を採取した後の廃棄物を原料として作られるため、従来は屠畜業に携わる者の多い被差別部落民の間でのみ密かに生産・消費されてきた。さいぼしと並ぶ部落の伝統食であり幻の食材であったが、差別や偏見が解消されるにつれ、その独特の風味が一般にも広く知られるようになってきた。

以上、Wikipediaなんだが、要するに「肉かす」イコール「あらかす」なわけです。まぁ、富士宮には静岡県東部で唯一の「食肉センター」があるわけで、そういう土地なので、「肉かす」も存在したわけだ。他ならぬ伊豆牛というのもそこで処理されているんだが、平井精肉店で売られている伊豆牛の生ホルモンというのは、油を絞る前のそのものなので、タップリ脂を含んでます。こちらのリンク先にBBQの様子があるんだが、物凄いいきおいで火があがってます。ジュワジュワで美味しいね。で、そんなホルモンの、一番オイシイ調理法です。

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とりあえず鍋を買いに行かなくちゃ

豚ホルモンのジンギスカーン鍋

材料(四人前)/豚生モツひと袋、豚レバー300g、豚肉300g、白菜、太ネギ、春菊、ダイコンなど野菜適量、春雨、焼肉のタレ(辛口)、乾しシイタケ数枚

ホルモン焼きという食い物がある。豚の臓物を焼いて食うもので、最近では焼肉と混同されがちだが、本来はまったく別種のジャンルに属する。またジンギスカン鍋というのもあって、これは羊の肉(ラム肉)を焼いて食うもの。独特の鍋を使うのだが、その周囲に野菜を置いておくと、肉から垂れた汁が野菜にしみ込んで美味だったりする。使う野菜というのはピーマン、人参、玉ねぎ、キャベツ、もやし、シメジ、えのきなど。まあ、焼いて食う種類の野菜だ。ところが、今回紹介するのは、鍋こそジンギスカン風ではあるが、焼くのは豚のモツ(大腸)やレバーなどのホルモン系臓物がメイン。野菜も煮て食うたぐいの鍋野菜、つまり白菜、太ネギ、春菊など。ダイコンも下茹でしてスープに漬かる程度に小さく切れば使えそうだね。忘れちゃならないのが春雨だ。最後のシメはたっぷり肉汁を吸った春雨というのが、この料理のお約束になっている。

と、こんな説明ではまったく理解できないだろうが、鍋の写真を見てもらえば一目瞭然。まん中が焼き場、周囲が鍋になっているのだ。これを専用の炭火コンロに乗せて、シイタケで出汁を取ったスープを500mlほど周囲に溜めておいて、そこで野菜を煮つつ、まん中で臓物を焼くという仕組み。まず脂身で焼き場をしっとり濡らしてやる。火がまわってきたら、焼肉のタレに漬けておいたレバーとかホルモンとか肉とか並べる。焼き場が丸いのでコロコロ転がって周囲に落ちてしまうね。そこで周囲に野菜を盛りあげて転落防止柵を構築。もちろん焼いてる最中、肉汁はダラダラと周囲に垂れる。単純なシイタケ出汁だったスープが、時がたつにつれどんどんおいしくなってくる。野菜も肉汁吸っておいしくなる。それまでしばらくの辛抱なのでビールを飲みながら、モツ肉焼きの番をしながら待とう。

ちゃんと焼けたら、ひとりひとりお椀を抱えて、肉やホルモンを取って食べる。このお椀はスープをレンゲでしゃくって飲んだりするにも使う。スープそのものには味付けしてないので、焼肉のタレで味付けするのがいい感じだ。熱くて舌を火傷しそうな肉は一度スープに漬けて醒まして食うというのも利口なやり方だね。スープは単純なシイタケ出汁で良いが、鍋に収まる量(約500ml)の倍以上は必要だ。みんながお椀に取ったり、蒸発したりで鍋のスープはどんどん少なくなるので補充しなきゃならない。それに鍋はアルミ製だし熱源が炭なので、スープがなくなったままほっとくと溶けてしまうので気をつけよう。また、焦げはじめると大変なことになるので、脂身を用意しておいて焦げ付き防止も大事だ。いやはや焼きはじめると忙しいね。炭火だと最初はジレったいけど火がおこって来ると一段と忙しい。けど、適度に腹がくちくなった頃には火力も落ちて、残った春雨つつきながらゆっくりビールを飲むヒマも出来るというものである。良くできてるね。携帯ガスコンロでもいいけど、やっぱり炭火が最高だ。

ところで、この料理を食うには何といってもこの鍋がないと始まらない。通常のジンギスカン鍋ではスープを溜める事が出来ないのだ。で、どこで鍋を売ってるのかというと、実はタイランド。これはバンコクの裏町で出稼ぎ労務者とかが食っているタイ式バーベキューという料理なのだ。肉を食えない貧乏人が、捨てるような部分をおいしく食べるための道具であって、ささやかながらも屑肉と内臓と野菜とスープでフルコースな食事をいただこう、という趣旨である。日本なら仕上げは饂飩だったりするが、あの国では春雨を使う。春雨は、じっとりとスープを吸い込んでくれるので、なかなか良いものである。おいらホルモン大好きで、タイに行くと道ばたで営業してるこの種の店によく行くんだが、外国人客が珍しいのか、サービスのつもりなのか、店の親爺がおいらの顔を見ると肉や海老ばかり持ってくるのが困りもの。あの国では冷蔵庫が普及してないので、内臓系はその日のうちに食ってしまうしかない。したがって値段は極端に安いのだ。というか高級な素材を使うのはこの料理の趣旨に反すると思う。

東南アジアでは料理というのは戸外でやるものである。なんたって暑いから室内で火は使いたくない。ましてコレはテーブルの上で炭火焼きやってるわけで、いくら氷ぶち込んだビールあおっても瞬時に汗になって流れ出る。しかも食材は捨てるような内臓系。下世話な食い物であることは言うまでもない。バンコクでもお洒落なエリアでは見かけない。出稼ぎ労働者が集まるランナムB級グルメ街の、しかも路上の名物だ。日本では無煙ロースターなんて無粋なシロモノが普及して、お洒落な娘さんがお化粧バッチリで、やれ極上カルビだの、トントロだの食ってるようだが、ここはホルモン焼き本来のバーバリズムでガツガツ行きたい。なんせ「ホルモン焼き」の語源は「ほおるもん(捨てる部分)を焼く」から「ほるもん焼き」なのだから。してみると、このタイの貧乏人BBQというのはホルモン焼きのまっとうな精神をしっかり受け継いだ料理なのだろう。

タイまで数百円の鍋を買いに行くというのも、カッコいいかも知れないが無茶な話なので代用品を探してみると、ジンギスカン用だけど深い鍋というのも使えるかも知れない。あまりポピュラーではないが、たまにスープが溜められそうな深い鍋も売っているのだ。ネットで探すとあるかも知れない。でも結構高いかも知れない。野菜は何といっても箱根産だ。鍋に使うような白菜、ダイコンなどの冬野菜は箱根西麓の隠れた名産品なのだ。意外に入手が困難なのが肝心の豚ホルモンで、ブームなので牛の生モツはよく見るが、豚は茹でモツだったり、味付けしてあったりと、なかなか見つからない。三島では赤橋の前田精肉店が常備しているようだが、ほかにもあるだろう。というか三島・函南にも「焼肉屋」ではない昔ながらの「ホルモン屋」は何軒かあるので、必ず供給源はあるはずなのだ。タレはとりあえず焼肉の辛口が使えるけど、タイのはもっと辛いので豆板醤を少し混ぜるとタイ風味になったりする。

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コメント

宮の付くところは
そういう町が多いと
むか〜し聞いたことがありますが
富士宮ですか・・・・
そうですか。

北海道から。
ジンギスカン鍋にも溝付きあり出汁を貯められます。シューシィジンギスカン。 ホルモン焼き(モルモン鍋は九州から普及、ここ10年)も昔からあります。 今回のスレッドも奥深い内容というか歴史を勉強できます。西宮にも昔 住まいしたし、富士宮ではgolf場に入会した。。。夫々の場所で美味しい料理を味わえて幸せ者です。

自分ちでもつ鍋を作ろうと思ってんですが牛モツって売ってないもんですね。

肉料理は残るから食べられないです。

偶には良いけど

上手い魚が身近にいつも有れば
興味が無くなる。病気になるし・・。

俺はダメだわ

野次馬サンてホントいろんな食いもん死ってるよなースゴイよなー
そこまでなるにはたっかい店からやっすい店までアチコチ逝って きっと
なん十回もまずいもん食ったり原こわしてゲリピーなったりしたんだろーなー
ホントに食うことが好きなんだろーなー

んで今回の見てオレ思ったなー
ブラックとか童話とか三つとか四つとかあんま知らないけど
カネもーけうまい食堂っていろんな危ない料理あるんじゃないかなー
んでそこのオヤジ (あ 野次馬サンのことじゃないからね)
「今日の料理、どの食材使ったら一番儲かるかな?ウフッ♪」
て まいにちまいにち楽しんでるんじゃないかなー
きょーはニセモノ あしたは腐ったの あさっては毒入りの
食べてるお客って ニセモノとか毒入りとかわかってないんだろーなー
食べてるお客って 食堂とか料理人とかうたがわないイイ人なんだろーなー
オレはネットゲリラ見はじめてニンゲン不審になったなー
ニセモノとか腐ったのとか毒入りとかもっとわかるよーになりたいなー
んで食堂のおーなーがどんなひとか尻たいなー

あの店 きょーはどんなニセモノ食わすんだろー

じぶんはきょー なんの毒食わされるんだろー

じぶんがソレ食わなかったらどーなるんだろー

知らないままのほーがいーのかなー

でも知っちゃったらどーなるんだろー

クスリで頭がぼーとしてきたから もーおわり

ホルモン屋営んでます。
ウチはボイルしたホルモンは売れないので生ばっかりです。
今やホルモンは貴重品で特に牛のホルモンは仕入れが大変です。
ジンギスカン鍋でホルモン焼くと美味いですね。個人的には牛の小腸ともやしを味噌ダレで焼くのが好きで最後にうどんやヤキソバを入れたりします。今の若者はホルモン食わないので困ります。ちなみに私は日本人です。

学生のころ京都駅のホン近くに4年ほど下宿しました。
夜、銭湯に行ったあと、少し金がある日は近くのホルモンってのれんの下がった店によく行ったものです。

酒飲んで夜遅くなったので、銭湯やめて飯食いにいこか~、と言って外に出て、ここウマいんヨ、と言って同志社の知り合いを誘ったんだが、…様子がおかしい。店のおかんも、なんかいつもと様子がちがう。

後日、北白川に実家のある同志社のやつが言うのによると、YOTSU の人に囲まれて、YOTSU の食物をいただいたのは初めてとのこと。

「キミは関東のおヒトやからシラはらへんにゃろけどナ…、えらかったで」

ええ、ワシら AZUMA-EBISU は先祖代々猟師で、さんざ殺生はしてます。ま、きっと死体処理もしてるはずですが…

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