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いすのデザイン盗用問題、法廷闘争に発展か(下)

 シディズ「T‐50」は昨年6月に米国で開催されたオフィス家具展示会「ネオコン」に初登場し、翌7月から販売を開始した。昨年はデザイン振興院からグッドデザイン賞も授与された。リバートの「レイナ」は今年3月に開発され、いくつかの修正を経て今年10月に発売された。この製品は今年GD(グッドデザイン)マークを獲得した。

 シディズ側は「1年で10億ウォン(約6200万円)もの費用を投じて開発したものだ。ところが最近になって、リバートが見分けもつかないほどそっくりなデザインの製品を販売している」と主張した。同社マーケティング担当のソ・ジュンヒ氏は「3カ月前にリバートに対してデザイン盗用の警告状を送付したが、向こうからは盗用を認めないという主旨の内容証明が送られてきた」と語った。

 この問題についてリバート側は「昨年8月ごろレイナのサンプルはすでに公開されていたため、時間的に問題とはならない」と反論する。同社販売企画チームのイ・サンムク氏は「海外製品のデザインを参考にしただけで、シディズのデザインを盗用したわけではない」「今年9月には特許庁に意匠登録も終えており、法的にも問題はない」と説明する。さらに「むしろシディズが日本のオカムラ製作所のバロンチェアーをかなり参考にしているようだ。シディズの方が、マーケティングに利用するためにこのようなイベントを開催しているのではないか」と反論した。バロンチェアーは2003年に登場しており、韓国ではリバートが販売を行っている。

 シディズは正式な手続きを経て問題を提起する構えだ。シディズ側は「国際的にも韓国は違法なデザイン盗用の要注意国とされているため、海外市場の開拓にも障害になる」「問題が解決しなければ訴訟も辞さない」としている。これに対してリバート側も「あちらが訴訟を起こすなら、こちらもそれなりの対応を取る」との構えだ。

キム・ミリ記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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