政府管理下で再建中の米保険最大手AIGが一括売却の方針を決めたAIGエジソン生命保険とAIGスター生命保険に、ジブラルタ生命保険が買収の名乗りを上げたことが3日分かった。
AIGは先月中旬、エジソンとスターの売却を決める入札手続きを開始し、今月中旬に締め切る予定。今のところ入札に応じたのはジブラルタ1社とみられる。
売却先は年内にも決定し、価格は数千億円になる見通し。
ジブラルタ生命は、00年に破綻(はたん)した旧協栄生命保険を米生保大手プルデンシャルが買収した生保。08年3月末時点の総資産は3兆6661億円で国内14位。プルデンシャルは、10月に更生特例法の適用を申請した大和(やまと)生命保険の買収にも名乗りを上げている。
エジソンは旧東邦生命保険、スターは旧千代田生命保険。ともに破綻した生保をAIGが引き継いだが、AIGが9月に米政府の公的管理下に置かれ、売却を表明した。【辻本貴洋】
毎日新聞 2008年12月4日 東京朝刊