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国籍法改正案の付帯決議をめぐる自民と民主の相違点

2008/11/19 13:23

 

 

 ご存じの通り、昨日、国籍法改正案が衆院を通過し、参院に送付されました。これについては今朝の産経に「国籍法衆院通過 法務委実質3時間 審議不十分の声」という記事を書きましたが、その中で衆院法務委で付帯決議が行われたことに触れたので、少し補足しておきたいと思います。付帯決議は、法的拘束力はない「努力目標」ですが、森法相も事務方もこれを尊重すると述べていますし、それなりの重要性は持っています。

 

   

 

 きょうは午前10時から、衆院第一議員会館で「国籍法改正案を検証する会合に賛同する議員の会」の第二回会合が開かれ、その中でもこの付帯決議が話題になりました。付帯決議は、自民、民主、公明、社民4党が共同で提出した形をとっていますが、原案は民主党がつくりました。で、この文面をめぐり、民主と自民で間で攻防があったようです。まずは、付帯決議をここに掲載しますが、一定の評価できる点と危ない点が混在しています。

 

   

 

 《政府は、本法の施行に当たり、次の事項について格段の配慮をすべきである。

 

一、            日本国民から認知された外国人の子が届出により我が国の国籍を取得することができることになることにかんがみ、国外に居住している者に対しても、本法の趣旨について十分な周知徹底に努めること。

二、            我が国の国籍を取得することを目的とする虚偽の認知が行われるおそれがあることを踏まえ、国籍取得の届出に疑義がある場合に調査を行うに当たっては、その認知が真正なものであることを十分に確認するため、調査の方法を通達で定めること等により出入国記録の調査を行う等万全な措置を講ずるよう努めるとともに、本法の施行後の状況を踏まえ、父子関係の科学的な確認方法を導入することの要否及び当否について検討すること

三、            ブローカー等が介在し組織的に虚偽の認知の届出を行うことによって日本国籍を取得する事案が発生するおそれがあることを踏まえ、入国管理局、警察等関係当局が緊密に連携し、情報収集体制の構築に努めるとともに、適切な捜査を行い、虚偽の届出を行った者に対する制裁が実効的なものとなるよう努めること

四、            本改正により重国籍者が増加することにかんがみ、重国籍に関する諸外国の動向を注視するとともに、我が国における在り方について検討を行うこと。》

 

   

 

…さて、「一」はどういう意味なのか。読みようによっては、外国の人にどんどん国籍申請しなさいと呼びかけろと言っているようにもとれるのですが、ちょっと理解できません。「二」の科学的な確認方法とは、つまりDNA鑑定のことですね。要否と当否について検討するという回りくどい言い方ですが、法施行後の状況次第でDNA鑑定を導入することに含みを残したといえます。「三」はまあ当然のことですが、くどいぐらいに強調して縛りをかけておいた方がいいのでしょうね。そして、問題は「四」です。これは二重国籍容認に向けて前向きに取り組め、という話であり、看過できません。

 

  

 

 本日の「議員の会」では、まず山谷えり子氏がこれについて、「付帯決議の四は問題だ。付帯決議は主に民主が書き、自民が筆を入れた形だが、自民として、参院の審議でもこれでいいですよ、と言うわけにはいかない」と指摘しました。

 

 この発言に呼応して、赤池誠章氏は「四について、民主党案では『重国籍を容認する』となっていたのを(自民党が手を入れて)『重国籍に関する諸外国の動向を注視する』にした」という法務委理事会での修正について明かしました。また、議論の過程で、民主党案には「二」の「父子関係の科学的確認方法を導入」が入っていなかったのを、稲田朋美氏が提案して入れることになったということも判明しました。

 

  

 

 まあ、自民党もだめだなあということは十分承知した上で、やっぱり民主党はもっと危ないなあと、こうした事例をみるたびに思う次第です。自民と民主の違いは、見えにくくてもやはりありますね。こういう技術的で、かつ本質的な「裏話」(というほど大げさなものでもありませんが)は、あまり新聞やテレビで報じられることはないと思うので、とりあえず報告します。この日の会合は、このほかにも興味深い議員の指摘、法務省側の答弁があったので、別途エントリを立ててそれも紹介する予定です。それでは取り急ぎまずはこれまで。

 

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2008/11/19 13:43

Commented by azmi さん

はじめまして。ある意味「同業者」です。宜しくお願いします。

国籍法改正は非常に興味深く、昨日の衆院法務委員会のネット中継も見ておりました。もっと激しい抵抗があるかと思いましたが、意外とすんなり通ってしまって残念……。野党が強い参院ではどうなるのかと危惧しております。

さて、本件事例とはややずれますが……。

二重国籍については、外国に居住する日本人は積極派が多いです。ただ彼らは「日本国籍を有する場合に外国の国籍を有する」ことを推進しているのであって、「外国人(例えば北朝鮮国籍)が日本国籍を有することになる」ことは失念しているのがほとんどです。
「国際化」は耳には心地よいですが、危険な側面多大。それに気づかない人は多く、無知につけこむ輩が跋扈しているのが現実です。

ではいまから取材に行ってきます。

 
 

2008/11/19 13:47

Commented by 阿比留瑠比 さん

azmi様
 はじめまして。>ある意味「同業者」です。宜しくお願いします。…これは珍しい(?)。こちらこそよろしくお願いします。今後もいろいろご教示ください。

 
 

2008/11/19 14:19

Commented by Bero さん

こんにちは。

とらえどころ、おさえどころに「さすが」と感心して拝読致しました。

まあこの会合の趣旨に鑑みる限り、紹介されているようなやり取りは両党の主義主張の違いというより、単に実務能力の差と取れなくもありませんが、いずれにしても民主党はちょっと危ない、という点は間違い無さそうですね。

おっしゃる通り、こういう形で自民・民主の違いを丹念に拾っていかなければいけないのでしょう。大変有り難く感じております。

多分、両党の方向性の違いがより明確になるであろう、次回以降のエントリーを楽しみしております。

 
 

2008/11/19 14:42

Commented by 花うさぎ さん

阿比留さん 

エントリーに感謝します。で、感想ですが、1と4はいらないから削除ですね。

1なんてフィリピンにいる「ジャピーノ」に呼びかけたら数万人は手を挙げて、父親探しと認知訴訟連発になるのでは?。

4も上でazmiさんご指摘の、「外国人(例えば北朝鮮国籍)が日本国籍を有することになる」部分は大問題です。

民主党参議院で審議拒否をしているのですから、法務委員会もボイコットすべきです。男なら筋を通せ(^^;。

 
 

2008/11/19 14:56

Commented by newblood さん

阿比留さん、こんにちは。
取材、お疲れ様です。

こうした会合の取材記事は、先生方の活躍の様子が分かって、有り難いですね。「父子関係の科学的確認方法を導入」が入っていなかったのを、稲田朋美氏が提案して入れることになった」ということは、初耳でしたね。

付帯決議が、今後どのように法律等に反映されるか注視しないといけませんね。

 
 

2008/11/19 14:59

Commented by leny さん

衆院通過は全会一致のようですが、棄権もなかったのですかね?

それとも付帯決議を条件として賛成って事なのかな?

確かに国籍法そのものの文言は、ああ言う形でしか改正できないかも知れないですが、施工規則なんかの省令への検討が疎かなのが不安ですね。

 
 

2008/11/19 15:06

Commented by 阿比留瑠比 さん

Bero様
 こんにちは。次の選挙は政権交代含みですから、それだけ多角的に吟味して投票するのが望ましいのでしょうね。一見小さな差異のように感じる部分に、本質的な違いが表れるということもあるでしょうし。

 
 

2008/11/19 15:07

Commented by 阿比留瑠比 さん

花うさぎ様
 参院の法務委員会の構成をみると、これも期待できないというか、厳しそうですね…。千葉景子氏って言えば…。

 
 

2008/11/19 15:10

Commented by 阿比留瑠比 さん

newblood様
 参院では、法案の見直し条項を修正で付け加えられればいいと考えているのですが、実際問題としてはなかなか厳しいでしょうね。稲田氏自身は、DNA鑑定導入には必ずしも積極派ではないのですが、その自身の考えとは別に、付帯決議にはこういう一文も必要だとして主張したようです。

 
 

2008/11/19 15:12

Commented by 阿比留瑠比 さん

leny様
 いえ、棄権者は自民党から10人ほど出たようです。これは全会一致であって、全員一致ではないので。ややこしいですが。

 
 

2008/11/19 15:15

Commented by siegfried さん

 付帯決議を含め概ね常識的な線に落ち着いたと思います。北朝鮮人の問題は今後起こりうるであろう北朝鮮崩壊後の帰還事業帰国者の大量逆入に対処しなければなりませんが、いやなことではあるが、国際的に見れば、宗主国の責任として受け入れざるを得ないのだろうと思います。大変難しいことで、あまり考えたくはないのですが、排除の論理ではなく、人的戦力としてどのように受け入れていくのか、今の内に対策を考えておくことは必要でしょう。

 
 

2008/11/19 15:45

Commented by 鈴木 茂 さん

 『まあ、自民党もだめだなあということは十分承知した上で、やっぱり民主党はもっと危ないなあと、』


 最近はこのようなコメントを聞くことが少なくなりましたが、さすがは阿比留さんですね。上手にまとめています。

 さて、自民党がダメだと考えたうえで、民主党はもっと危ないと考える人は、どちらを支持すべきでしょうか。

 無党派は楽しいですね。

 
 

2008/11/19 15:58

Commented by nokonoko さん

阿比留さま及び皆様

無知故、恥ずかしながら教えてくださいませ。
阿比留さんの書かれた記事にある「改正案に慎重な自民党の赤池誠章氏が採決に反対し、委員を村田吉隆氏に差し替える場面もあった。」というのは、どういうことなのでしょうか?
「採決に反対」するには当然理由がある訳ですが、この「意見」は無視されてしまうのでしょうか?こういうことはよくあることなのでしょうか?
今回のことは、一見、自分の身には直接関係ないことなので(実際には関係大有りなんですが)スルーしてしまいそうでしたが、阿比留さんのブログだけは欠かさず見ているために、問題の重要さを知ることができました。さらに、どの議員が日本という国を思って行動しているのかを知るという大きな付加価値もありました。ありがとうございました。

 
 

2008/11/19 16:38

Commented by izatoru さん

貴重な情報、ありがとうございます。
これからも、期待しております。

 
 

2008/11/19 16:42

Commented by くぼた さん

こんにちは。
阿比留様

>「国籍法改正案を検証する会合に賛同する議員の会」の第二回会合が開かれ、その中でもこの付帯決議・・・の掲載ありがとうございます。
山谷えり子,稲田朋美氏両氏のご活躍嬉しく感じます。
そして「国籍法改正案を検証する会合に賛同する議員の会」のますますのご活躍に期待いたします。
それにしても、現政権が民主党だったらと考えますと怖くなりますよ。

掲載の雲の写真は今日の東京ですか?この時期流れる雲を「行き合いの雲」でしたか秋から冬に変っていく空の様子だと何かで呼んだ記憶が有ります(言葉が正確かどうか不安ですが(笑))
福岡は今朝降雪が有ったそうで20数年ぶりだとか・・とにかく寒く冷たい福岡です。

 
 

2008/11/19 16:45

Commented by nihonhanihon さん

衆議院を通ってしまいましたが・・・。
この悪しき法律がもとで大きな混乱が起きつづけた場合、先々、反対者の中から過激な分子が飛び出して、賛成者の過激な分子との泥沼に発展しそうな悪い予感もします。

頭の悪い私のような者には、こういう悪い法律が成立している状況下で日本が「国家」であろうとするならば、「移民」の子供たちに現在の朝鮮半島の政権並みの国粋主義教育をして「一体化をはかる」しか、バランスのとりようがないのでは、と思えてしまいます。
つまり、このような法律を通してしまうと、長期的には第2第3のヒットラー誕生の遠因になるのではないかと思っています。

 
 

2008/11/19 17:21

Commented by yyhmst さん

阿比留様、更新お疲れ様です。
本日、参議院の法務委員会議員諸氏にメール、FAXを送りました。
FAXは「迷惑だ!紙が勿体無い!」等と言われぬ様(笑)
あらかじめ事務所に確認してから送りました。
住所氏名書き込んで送ったのですが、千葉景子氏「在日韓国人政治犯釈放の要望書」署名議員でしたか…
HP冒頭の写真が何となく岡崎トミ子氏に見えた(笑)ので、一瞬引いてしまったのですが
ここで負けてはいかんと思いまして…チョット後悔しています。
一番望ましいのは、参議院で否決される事なのですが…難しそうですね。
唯一、希望が見出せるのは日本の入国審査はかなり厳しいという事なので
最悪、そこに頼るしか無さそうですね。
メールを送った山谷氏が頑張ってくれたようで心強いですね。

 
 

2008/11/19 17:42

Commented by 阿比留瑠比 さん

siegfried様
 排除の論理をとるわけではありませんが、「宗主国の責任」などと言い出すと、かえって反発を受けるのではないかとも思います。

 
 

2008/11/19 17:44

Commented by 阿比留瑠比 さん

nokonoko様
 >この「意見」は無視されてしまうのでしょうか?こういうことはよくあることなのでしょうか?…ええ、個々の議員の意見が「無視」されることは、よくあることだと言っていいと思います。赤池氏は、精一杯の抵抗を示してみせたということでしょう。

 
 

2008/11/19 17:45

Commented by 阿比留瑠比 さん

izatoru様
 恐縮です。

 
 

2008/11/19 17:52

Commented by 阿比留瑠比 さん

くぼた様
 こんにちは。>この時期流れる雲を「行き合いの雲」でしたか秋から冬に変っていく空の様子だと何かで呼んだ記憶が有ります…。そうなのですか。無知な私は雲を見て、最初に「綿菓子みたいだなあ」と思った次第です。甘いものは嫌いですが。福岡は寒いようですね。ご自愛ください。

 
 

2008/11/19 17:54

Commented by 阿比留瑠比 さん

nihonhanihon様
 そうですね。何事も「反動」というものはありますし、振り子が片方にふれすぎると、逆にも大きくふれていくのでしょうね。ご懸念が当たらないことを祈ります。

 
 

2008/11/19 17:57

Commented by 阿比留瑠比 さん

yyhmst様
 こんにちは。>HP冒頭の写真が何となく岡崎トミ子氏に見えた(笑)ので、一瞬引いてしまったのですが…。なかなか鋭い観察力と直感力をお持ちですね(笑)。ウケました。

 
 

2008/11/19 18:01

Commented by 珈琲好き さん

阿比留さん こんにちは~

1番は色んな意味にも取れるのですが私は「日本国籍をもったまま海外に移住している男は種を撒き散らすの要注意」と読んでしまったのですが・・・。(^^;

実際問題、海外で種付け ^^; した場合に、その子の国籍は現状はどうなって、この国籍法改正でどうなるのでしょうか。大使館・領事館で認知代行する事になるのでしょうか。(海外行く予定も無いので私的には関係は無いとは思っていたりもしますけど)

その辺を危惧したものかも知れないなぁ~とぼんやりと思ってしまいました。やっぱ審議が足り無いですね。

参院で審議保留のまま、廃案されないものかと思ってしまいます。

 
 

2008/11/19 19:42

Commented by くぼた さん

阿比留様
「行き合いの雲」ではなく「行き合いの空」が正しい様です。
ごめんなさい、訂正とお詫び申します。

 
 

2008/11/19 20:23

Commented by kazu-haya さん

阿比留様

通ってしまった過去は戻らない以上、今後に懸念を残さない様、改正案が出されるなりしなければいけませんね。
議員さんが多忙なのは理解していますが、こんな法案が碌に検討された様子もなく提出、通過してしまうのは恐ろしい気がします。
それなのに憲法は改正すら出来ない・・・何かが歪んでいるのでしょう。
自民も民主もいずれも劣化していて、自民がまだマシ、では選ぶ権利もあるのか無いのか判りません。
また白票を投じる事になりそうです。

 
 

2008/11/19 22:32

Commented by 花うさぎ さん

To 阿比留瑠比さん

> 参院の法務委員会の構成をみると、これも期待できないというか、厳しそうですね…。千葉景子氏って言えば…。

うわ~見たくない名前でした。岡崎トミ子もそうです。

さすがの自民党にもここまでの反日売国女性議員はいないでしょう。

 
 

2008/11/19 22:39

Commented by 花うさぎ さん

To nokonokoさん こんばんは。

>阿比留さんの書かれた記事にある「改正案に慎重な自民党の赤池誠章氏が採決に反対し、委員を村田吉隆氏に差し替える場面もあった。」というのは、どういうことなのでしょうか?

委員会は形式上、全会一致が原則ですので、反対委員を賛成委員に差し替えてから採決する、ということです。くだらない慣行ですが。

>「採決に反対」するには当然理由がある訳ですが、この「意見」は無視されてしまうのでしょうか?こういうことはよくあることなのでしょうか?

委員会審議の時は無視はあり得ませんが、結果的には無視されます。これは良くあることです。

>阿比留さんのブログだけは欠かさず見ているために、問題の重要さを知ることができました。

おお~良かったです(^^)。

 
 

2008/11/19 23:09

Commented by 阿比留瑠比 さん

珈琲好き様
 こんばんは。民主党は参院でも早く審議に入れとやいのやいの言っているそうです。徹底審議ならいいのですが、衆院のようにさっさと成立させようという話なら、困りますね。

 
 

2008/11/19 23:13

Commented by 阿比留瑠比 さん

kazu-haya様
 きょうも、かつて某省庁の政務官だった参院議員と話をしたのですが、役人サイドから次から次へと出される書類は、よほど注意していないと、何が潜り込んでいるか分からないと言っていました。議員でも官僚でも所詮、ただの人ですから、ネットの時代であることを利用して、国民は彼らを監視し、同時に教え導くぐらいの気持ちを持つ方がいいのだろうなと思います。

 
 

2008/11/19 23:14

Commented by 阿比留瑠比 さん

花うさぎ 様
 まあ、そこまでは…どうなんでしょうね。

 
 

2008/11/19 23:18

Commented by 一閑 さん

阿比留記者

えらく冷たい風が吹き荒んだものの、関西地区もいい青空でした。
ロクな話が無い昨今、せめて空の青さと紅葉のコントラストなんかを愉しむ心の余裕くらいは持ちたいものだと思います。

> 法務委理事会での修正について...

重国籍なんて長期の戦乱下にある国土に在住するが故に難民化の恐れが高い国民...イスラエルパレスチナが良い例...に対する救済策くらいでしか本来認めるべきではないでしょう。
彼らにしたって「ヨーロッパの余りに長い歴史/民族的問題の解決」というお題目の犠牲者という背景なしにはそんなものは要求しないだろうし、当のヨーロッパ諸国がそんなうすら甘い理由で重国籍を認めていると本気で考えているなら、自称リベラル派には「国家観の再教育」が必要ですね。  

 
 

2008/11/19 23:37

Commented by urara225 さん

あらら、民主の保守ががんばってDNA鑑定をねじ込んだのかと思ったら、自民党の功績でしたか、でもこれは裏話すぎて、世間では認知されにくいですね。

ネットじゃ民主が売国国籍法を阻止しようとしてるみたいな印象操作を見かけます。騙される人が多いんじゃないかな?

 
 

2008/11/20 00:52

Commented by azmi さん

To 阿比留瑠比さん

> きょうも、かつて某省庁の政務官だった参院議員と話をしたのですが、役人サイドから次から次へと出される書類は、よほど注意していないと、何が潜り込んでいるか分からないと言っていました。

そうですよね。数年前、某写真週刊誌で「コンタクトレンズ販売管理者制度」についての記事を書いたことがあります。新たな資格制度を作ることにより、厚生労働省管轄の財団法人に「10億円利権」が転がり込む仕組みでした。

この制度は肝炎問題が注目されていた時、省庁がひそかに薬事法改正の中に盛り込んだものです。我々が気づいた時はすでに2月の中旬になっており、4月から同制度がスタートする予定でした。急遽、知人の週刊誌編集者に相談し、3月中の発売号に記事を入れ込んだ次第です。

記事を契機にこの制度は1年間ほど「延期」され、その間に「有識者による検討委員会」で内容が審議されました。しかし結局は「実施」で結論は決まっていました。「検討委員会」はあくまでアリバイ。官僚はいちどやりかけたことは必ず実施します。

同じことが今回の国籍法改正に見ることができますよね。それにしても今回は、立法化に向けての動きが早すぎるような気がします。

 
 

2008/11/20 07:47

Commented by 阿比留瑠比 さん

一閑様
 そもそも、どうして重国籍の容認を熱心に進めようとするのか、その動機がよく理解できません。>自称リベラル派には「国家観の再教育」が必要ですね。…それを拒否して現在の彼らがあるのでしょうが…。  

 
 

2008/11/20 07:48

Commented by 阿比留瑠比 さん

urara225様
 >ネットじゃ民主が売国国籍法を阻止しようとしてるみたいな印象操作を見かけます…。それはちょっと違いますね。参院でも、民主党は早く審議に入れ入れと成立を待ち望んでいるようですから。

 
 

2008/11/20 07:49

Commented by 阿比留瑠比 さん

azmi様
 貴重なご経験談をありがとうございます。>それにしても今回は、立法化に向けての動きが早すぎるような気がします。 …そうなんですよね。法務省がかつて人権擁護法案をつぶされたうらみをはらすため、周到にことを進めたという見方を示す人もいますが…。

 
 

2008/11/20 11:26

Commented by nokonoko さん

To 花うさぎさん

御丁寧な説明をありがとうございました。

しかし、全会一致にするために、賛成委員を差し替える…って何だか腑に落ちないというか、しっくりこないというか。
極端な話、どんな委員会でも、賛成議員だけで集まって相談してしまったら、とんでもない法案も通ってしまうって気がしますね。
かえって、「全会一致」などにせず、多数決で決まった、と言われる方がまだ納得がいきます。
ますます、私達が知らないところで勝手に話が進んでいく…という印象を否めません。もっともっと勉強が必要ですね。

 
 

2008/11/20 20:52

Commented by kagemaru1326 さん

阿比留さん
>そもそも、どうして重国籍の容認を熱心に進めようとするのか、その動機>がよく理解できません。

簡単ですよ。民主党が在日韓国人の利益のために動いている政党だからです。
全ての民主党の法案は在日韓国人の利益に帰結するといっても過言では
ありません。
私は民主党の党首を分かりやすく白議員にするべきだと思うのですがね(笑)

 
 

2008/11/20 21:40

Commented by 阿比留瑠比 さん

kagemaru1326様
 なかなか返事がしにくいものがあります(笑)。

 
 

2008/12/02 20:39

Commented by fuji-suzuka さん

はじめまして。阿比留さん。
私は国籍法改正を研究しています大学院生です。
質問があります。
本文中に
「父子関係の科学的確認方法を導入」が入っていなかったのを、稲田朋美氏が提案して入れることになったということも判明しました。
とありますが、ニュースソースを教えてください。

稲田議員は産経新聞のインタビュー記事でDNA鑑定について慎重姿勢を示しています。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/081127/plc0811270311005-n1.htm

>国籍付与の条件としての父子関係と民法上の父子関係とは違うとして、国籍付与の場合にのみ鑑定を要件とするという考え方は、法的父子関係を複雑にし、理論上はありえても法制度として妥当とは言いがたい。

もしよろしければ教えてください。

 
 

2008/12/02 20:46

Commented by fuji-suzuka さん

あと阿比留さんは

>参院でも、民主党は早く審議に入れ入れと成立を待ち望んでいるようですから。

とコメントしていますが、私には、参議院の審議は自民党が採決を急いでいて、民主党が慎重姿勢であるように思います。阿比留さんがそのように思う根拠はなんでしょうか?

http://news.goo.ne.jp/article/asahi/politics/K2008112503330.html

 
 

2008/12/02 21:24

Commented by fuji-suzuka さん

この文章にも疑問です。

>赤池誠章氏は「四について、民主党案では『重国籍を容認する』となっ
>ていたのを(自民党が手を入れて)『重国籍に関する諸外国の動向を注
>視する』にした」


自民党法務部会は重国籍を容認する私案を打ち出しています。(産経新聞11月11日)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081111-00000526-san-pol

法務部会長は法務委員会理事の倉田議員です。
重国籍を容認している張本人が、付帯決議の交渉の中で、民主党の原案を手直しさせたとは、にわかに信じられません。
本当に赤池議員はそのようなことをおっしゃったのでしょうか?

差しさわりなければ、教えていただければと思います。

 
 

2008/12/02 22:25

Commented by 阿比留瑠比 さん

fuji-suzuka様
 はじめまして。まず、ニュースソースということですが、それはこの集会り中で法務省の役人や関係議員が明らかにしました。文脈上、DNA鑑定に個人的には慎重であるにもかかわらず…ということでした。また、民主党の参院が慎重になり出したのは、このエントリを書いた後のことで時系列的に矛盾はありません。あと、自民党の部会の話と、議連の話はほとんど何も関係ありません。それは個人の議員の判断ですから。党の部会とは、一応、構成員が決まっていて、各自忙しい他の党所属議員がその内容をフォローできているとは限らないのです。これは自民党に限らず、民主党でもそうです。

 
 

2008/12/02 23:38

Commented by fuji-suzuka さん

ご丁寧にお答えいただき、ありがとうございます。

まず、私のコメントに間違いがありました。
現在の自民党の法務部会長は桜井議員でした。お詫び致して訂正します。

>それはこの集会中に法務省の役人や関係議員が明らかにしました。

なるほどニュースソースは、議連で独自取材した結果なんですね。
しかし、また疑問が出てきました。法案が成立する前に、議連の場で、法務省の役人が、法務委員会の理事会の内容を口外するものなのでしょうか?法案を滞りなく処理したい役人が、理事間の内容を話すのは有り得ないことだと思いますが・・・

>文脈上、DNA鑑定に個人的には慎重であるにもかかわらず

なんの文脈上なのでしょうか?


自民党の部会の話と、議連の話はほとんど何も関係ありません。

すみません。私に読解力がないせいか、このくだりはよくわかりません。
阿比留さんは議連の会合で付帯決議の四を自民党が訂正させた旨の発言があったと書いてますよね。ご存知かと思いますが、付帯決議の与野党協議の窓口は法務理事会で、自民党の代表者は、委員会理事で法務部会長である桜井議員です。付帯決議が合意する8日前に重国籍容認をする私案を打ち出した法務部会の会長が、理事会で重国籍容認を否定することがあるのでしょうか。

まことに恐縮ですが、お答いただければと思います。

 
 

2008/12/03 07:47

Commented by 阿比留瑠比 さん

fuji-suzuka様
 >法案を滞りなく処理したい役人が、理事間の内容を話すのは有り得ないことだと思いますが・・・議連の場には、法務委メンバーである赤池氏らもいましたし、逆に法務省としては滞りなくことを進めたいがゆえに「実は…」と話すことは珍しくも何ともありません。>なんの文脈上なのでしょうか?…稲田氏としては、個人としては必ずしもDNA鑑定に賛成ではないけれど、その検討を付帯決議に盛り込むぐらいしないと、一連の流れ(文脈)の中でみんなの納得は得られないよと盛り込んだということです。それと最後の質問ですが、法務委のメンバーである赤池氏が、法務委理事懇その他でのやりとりを明かしたわけで、別に何の矛盾もありません。また、重国籍の件は「否定」まではされておらず、トーンを弱めただけのことは読んでいただければ分かると思います。さらに、議員は国民の反応を常に気にしているので、前言を翻すこともこれまた珍しくありません。

 
 
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2008/11/19 14:25

国籍法改正反対の思いを参議院議員へ伝えよう [なめ猫♪]

 

岡本明子さんからのメールです。このなかで何人かの方からお電話がという一人に私も含まれます。昨日は国会中継を見ていましたが、あっとい�...

 

2008/11/19 17:36

対決から収斂にむかう社会と談合して足を引っ張り合う社会 [誇りはどこにある]

 

オバマ次期米大統領は17日、共和党の大統領候補だったマケイン上院議員と会談し、来年1月の新政権発足以降、金融危機への取り組みや安全保障問題などで協力していくことで一致した。激しく大統領の座を争った両氏…

 

2008/11/19 17:41

国籍法改正案の付帯決議をめぐる自民と民主の相違点 [はらたち日記-ギア DESTINY…]

 

国籍法改正案の付帯決議をめぐる自民と民主の相違点 2008/11/19 13:23 阿比留瑠比さん http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/801722/ ご存じの通り、昨日、国籍法改正案が衆院を通過し、参院に送付されまし…

 

2008/11/19 23:41

【国籍法改正】付帯決議について [でぶ猫おにきすの抵抗]

 

「国籍の大安売りにつながる」 との、一部の議員そして国民の危惧を押し切って可決された「国籍法改正案」には、4項目の付帯決議が加えら�...

 

2008/11/20 01:10

国籍法・対馬、信頼を裏切り続ける麻生政権 [すがすが日記]

 

昨日衆院を通過した国籍法改定の法案提出は、議員立法ではなかった。法案提出は麻生内閣が行った。この内閣の法務大臣は麻生派で麻生氏の盟友である森英介法務大臣だ。この男は昨日、ヤクザ利権法案(国籍法改定)に…

 

2008/11/26 23:11

・国籍法改正案の附帯決議には二重国籍容認要請が付いていた ~我々は何を信じればよいのか~ [アジアの真実]

 

<国籍法改正案>会期中は参院採決見送りで一致 自民と民主:毎日  自民党鈴木政二民主党の簗瀬進両参院国対委員長は26日、国会内で会談し、未婚の日本人男性と外国人女性の間の子に対し、父親が出生後…

 

2008/11/28 17:06

貧困大国と日本 [無党派日本人の本音]

 

 11月の半ば頃NHKの「視点・論点」覗いた時、 「貧困大国の未来」のタイトルを残して終わっていた。 そのタイトルが気になっていたが、最近それがネット上に掲載されたのでその概要を纏めて見た。(黒字は私が…