韓国デパートで目にする「警告文」とは
韓国のデパートでは、最近、日本ではちょっと考えられない現象が起きています。これも不況の影響でしょうか?
ソウル市内のデパート。婦人服売り場のあちらこちらで、ある警告文を目にします。こちらには「デザインを無断盗用した商品を返品、交換することは出来ません」と書かれています。
実は、このところ、客を装った業者が人気ブランドの最新作を大量に購入し、デザインを盗んだあと、返品する手口が横行しているのです。
客に失礼があってはならないデパートだけに、色やサイズ、お構いなしに買いあさっていく疑わしい客に対しても、「盗用目的か?」と問い質すことはできないといいます。
「デザインを盗もうとしているのか、着るために買っているのか、あるいは贈り物にしようとしているのかを判断するのは難しいです」(デパートの広報担当者)
商品が傷んでいるなど問題があれば返品を断ることもできますが、デザインだけが盗まれ新品同様で戻ってくるため、そのまま陳列棚に並ぶことになります。街中にイミテーションがあふれる韓国。これまでコピーといえば海外の高級ブランドでした。
「これは“ルイビション”です。スペルも素材も違うでしょ。本物を1個買うより偽物を何個か買う方が一石三鳥でしょう」(コピー商品販売業者)
デパートで売られる一般的な商品にまでコピーの対象が広がった今回の現象は、著作権意識が希薄なお国柄を不況が後押ししたものと言えそうです。(04日09:19)