Q. 量的緩和政策とは何ですか?
A. 日本銀行は、平成13年(2001年)3月、金融市場調節の主たる操作目標を、それまでの「金利(無担保コールレート・オーバーナイト物)」から、「資金量(日本銀行当座預金残高)」に変更しました。具体的には、「日本銀行当座預金残高が○兆円程度となるよう金融市場調節を行う」といった形で金融市場調節方針が定められることになりました。こうした金融市場調節方式は、金融の量的な指標に目標値を定め、それが達成されるように金融緩和を行うことから、量的緩和政策と呼ばれます。
この政策を導入するに当たり、日本銀行はこれを「消費者物価指数(全国、除く生鮮食品)の前年比上昇率が安定的にゼロ%以上となるまで継続する」という明確な「約束」を行いました。平成18年(2006年)3月、こうした約束の条件が満たされたとの判断から、日本銀行は、金融市場調節の操作目標を当座預金残高から無担保コールレート(オーバーナイト物)に変更し、量的緩和政策は解除されました。その後の金融市場調節方針は、「無担保コールレート(オーバーナイト物)を、**%前後で推移するよう促す」といった形で定められています。