昨年7月の中越沖地震で被災した東京電力柏崎刈羽原発が抱える技術的な問題点や課題について、県の技術委員会を傍聴してきた民間団体「原子力資料情報室」(東京都新宿区)の山口幸夫共同代表が24日、新潟市内で講演した。
反原発団体で構成する「ストップ原発再開実行委員会」が主催し、約100人が参加した。山口さんは、機材に大きな力が加わることでひずみなどが元に戻らなくなる「塑性変形」について、「配管などの機器が塑性変形し、深刻なダメージを受けた可能性が高いのに東電は検証していない。そんな状態で運転再開していいのか」と疑問を投げかけた。また技術委のあり方についても「もっと県民の目に触れるようにすべきだ」と主張した。
講演後、参加者ら約80人が市内をデモ行進し、同原発の運転再開反対を訴えた。【岡田英】
毎日新聞 2008年11月25日 地方版