MENU

RANKING

モバZAKのご案内

iモード、EZweb、Yahoo!ケータイで大好評配信中

芸能ホーム > 芸能 > 記事詳細

  • イザ!ブックマーク
  • はてなブックマーク
  • livedoorクリップ
  • ブックマークに追加する

ハリウッドでよみがえった「羅生門」…デジタル修復

 古い映画のフィルムをデジタル技術で復元し、劇場公開する動きが広がりつつある。角川映画は黒澤明監督の「羅生門」を、映画の本場・米国ハリウッドを巻き込んで修復し、東京などで公開。往年の名作を完成時さながらの迫力で観客に届ける新たな試みとなる。

 「羅生門」(1950年)はベネチア国際映画祭で最高賞、米アカデミー賞で名誉賞を受け、黒澤映画が国際的に評価されるきっかけとなった。この名作を角川映画は、米アカデミーなどの助成金を受け、ハリウッドの民間会社に作業を委託して復元。「羅生門 デジタル完全版」として12日まで東京・角川シネマ新宿で公開するほか、年明けに大阪市でも上映する。

 オリジナルのネガフィルムが現存せず、復元は困難を伴ったが、劣化が進んだ上映用のポジなど2種類のフィルムを素材に行われた。宮川一夫カメラマンが保管していたオリジナルネガの未使用部分のフィルムで、白と黒の階調を確認するなど試行錯誤で、画像と音声を公開時の水準に近づけた。

 日本では2004年に角川映画と東京国立近代美術館フィルムセンターが「新・平家物語」を劇場公開用に復元。松竹もデジタル復元した「砂の器」を05年、「二十四の瞳」を07年に劇場で上映。「砂の器」は公開直前に野村芳太郎監督が死去したことも重なり、約5700万円の興行収入を上げた。

 松竹は今後、別の作品のデジタル復元を検討する。松竹映像本部の五十嵐真さんは「映画は一企業の資産であると同時に、国の文化的資産でもあり、後世に伝える意義がある」とした上で、ビジネスとして成立させることも視野に入れる。

ZAKZAK 2008/12/04

芸能ニュース

もっと見る