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【大相撲】強敵・週刊現代記者が、横綱の取り組みを毎日チェックします

ついに追いついた朝青龍、白鵬への流れを止めるのか ~14日目

OhmyNews編集部(2007-03-24 19:55)
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 塩に戻った横綱・朝青龍のうしろ姿をじっとにらみつける。「これから勝つのはオレだ」。大相撲春場所(大阪府立体育会館)14日目結びの一番。朝青龍との直接対決に向かう大関・白鵬には、そんな決意が聞こえてきそうな気迫がみなぎっていた。

 が、朝青龍は落ち着いていた。勢いよく飛び出した白鵬と一瞬、双(もろ)差しになるも、横からいなして突き落とし。12勝2敗とし、ついにトップに追いついた。明日の千秋楽で朝青龍が千代大海に、白鵬が琴欧州に、それぞれ勝てば、昨年春場所以来の優勝決定戦となる。

 ノンフィクションライターの武田頼政さんが描く結末は3つだ。

(1)朝青龍が本割で負け、勝ち越しのかかる千代大海と白鵬の両方に花を持たせる。
(2)千代大海を下し、優勝決定戦で白鵬に花を持たせる。
(3)完全ガチンコの優勝決定戦をする。

 「1人横綱の時代が長く続くことは、相撲界にとって健全な状態ではない。このため、今場所は白鵬を優勝させ、次場所でさらに準優勝させて、もう1人横綱を誕生させようという流れができています」

 「これに対して、朝青龍がどう動くのか。やっぱり大逆転優勝を狙っていくのか、それとも角界の中でバランス感覚のある行動を取るのか。ここまでくれば、どうなるのか分かりません。明日が非常に楽しみです」

 ちなみに、優勝決定戦は、「直接対決で勝った方が敗れる」というジンクスもあるのだという。

 武田さんは、『週刊現代』の八百長疑惑報道の中でたびたび、興業である大相撲界において、八百長はこれまでも存在してきたことに触れている。無論、すべての取り組みがそうではない。だが、場所が後半に入ると、星の動きを見ながら結末に向けて、かかわるすべての人たちが予定を調和させ、劇的でバランス感覚のあるストーリーを仕上げていこうという動きが起こる。そのストーリー作り自体が、相撲の最大の魅力だとも。

 「ですが、その中で、朝青龍は(自分が稽古不足だからだといって)序盤から注射を乱発してきた。角界の予定調和を乱すから、不満のたまった内部から告発のようなことが起きたのです」

 今場所は、これまで凝り固まっていた上位陣が崩れ、若手力士が多く台頭した。この変化の一因が、八百長疑惑報道だったことは想像に難くない。武田さんは、今後数場所で角界の新旧交代が加速すると予測する。

 「上位力士が入れ替わり再び固まるまで、ガチンコ勝負の場所が続くでしょう。そういう意味で、朝青龍にも注射乱発ではなく、ガチンコでやってほしいですね。せっかく良いシャッフルが生まれ始めたのですから」



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