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医療事故:患者の鼻腔内にガーゼ残す--富山大病院 /富山

 富山大付属病院(富山市杉谷)は3日、今年6月に脳下垂体にできた腫瘍(しゅよう)を、鼻腔(びくう)に手術器具を通して摘出する手術を行った際、患者の鼻腔内にガーゼ(幅3センチ、長さ25センチ)1枚を残したままにする医療事故があったと発表した。患者や家族には既に説明し、謝罪した。

 同病院によると、患者は脳神経外科で右の鼻孔から内視鏡を挿入し、脳下垂体の腫瘍を切除し、7月に退院。通院治療を続けているが、10月下旬になり、鼻腔の閉そく感や出血があり、同病院の耳鼻咽喉科を受診。鼻腔の奥に、粘膜再生を促すため挿入したガーゼが残っていたことが判明した。これによる症状は、ガーゼ除去後1週間後に治癒した。

 同病院は同月、事故調査委員会を設置して調査。その結果、手術に加わった複数の医師が、ガーゼを術後に除去したと誤認していたことが原因だった。

 小林正院長は「このような事態を招き、深くおわびします」とのコメントを出した。

 同病院は記者会見を開かず、また、患者の性別などについても非公表とした。同病院は「公表は、プライバシーが保護される前提で患者、家族の同意を得た。医療事故の公表指針に基づく対象ではないが、警鐘事例として有益と判断して公表した」としている。【青山郁子】

毎日新聞 2008年12月4日 地方版

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