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【大相撲】強敵・週刊現代記者が、横綱の取り組みを毎日チェックします

安馬になど負けない!朝青龍3勝へ~春場所5日目

OhmyNews編集部(2007-03-15 23:56)
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 大相撲春場所(大阪府立体育会館)5日目。

 大関・千代大海と関脇・琴奨菊との取り組み前に、歓声とともに横綱・朝青龍が現れた。

 表情を変えず、ゆっくりと土俵脇に腰を下ろした朝青龍は、そのまま視線を上に、じっと上空を見つめた。視線の先は吊り屋根か、それとも今後の自分自身か――。

 というようなドラマティックな場面を用意する必要はまったくなく、結びの一番の対小結・安馬戦は、朝青龍の圧勝だった。素早い立ち上がりの後、安馬に取られた上手を簡単に切って、そのまま寄り切り。

 昨日、ノンフィクションライターの武田頼政氏が予想した通り、波乱なく朝青龍は3勝目を挙げた。

 「予想通りですね」。この日朝のスポーツ紙で、豊ノ島ら15力士と相撲協会が再度、武田氏と『週刊現代』編集部を提訴する計画を知った武田氏は、ひょうひょうと語った。「安馬といえばワザ師のイメージ。だけど、ジタバタはしても全然仕掛けようというものが見られませんでした」

 武田氏によると、安馬は「朝青龍のシンパというか、下僕(しもべ)のように付き従っている男」。だから、気持ちの面からも勝てないだろうと予想していた。

 3勝して勢いをつける朝青龍は、本来の相撲を取り戻したように見える。

 「明日6日目の旭天鵬もそうですが、安馬は本来、中日(8日目)にあたるような力士です。それを前倒しで今日もってきた。これはプレッシャーを感じてしまいがちな今、『調子を戻してくれ』っていう協会の思いやりです。そういう形で序盤を過ごし、本来、中日ではない稀勢の里がたぶん中日あたりにくる。だから、土曜日が春日王で、日曜日がガチンコの稀勢の里を持ってくるのではないかと。昨日のコメントと重なっちゃいましたけど、これには横綱の延命という目的と、興行を面白くする目的の両方があると思います」

 確かに2連敗を経てから調子をつけてきたという今場所の横綱の動向には目を離せない。

 「別に、朝青龍は弱い横綱だと僕は思っていないし、“注射”だけで勝ってきたとも思っていません。もともと強いんだけど、あの人は保険をかけるように、そういうことをやってきたわけで、それが無くなったであろう今、真剣な表情で土俵に立つ横綱を見て、ある意味ですがすがしい気持ちにさせられます。ただ、これがずっと続けばいいんだけど、そうもいかないでしょうし……」

 明日の対戦相手は前頭・旭天鵬。八百長疑惑の「仲介役」とされている旭天山が付け人を外されたことによって八百長は無いもののように感じるが……。

 「分かりませんよ。旭天鵬は(朝青龍と同じくモンゴル出身なので)言葉の壁も無いですし、会場の大阪府立体育会館は携帯の電波が通じますからね」

 何はともあれ、勝負は何が起こるかわからないもの。疑惑はさておき、明日の取り組みも楽しみにしたい。


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