大相撲春場所(大阪府立体育会館)4日目は、横綱・朝青龍が初顔合わせの豊ノ島を力で寄り倒し、白星。2勝2敗と星を戻した。
塩をまいた後、左ももを大きくはたいて気合いを見せた朝青龍。3連勝で勢いにのる豊ノ島と双差しになるも、力で押し、最後はのし掛かるように土俵の外に落として勝負を決めた。 『週刊現代』で横綱の八百長疑惑を報じているノンフィクションライターの武田頼政氏は、 「余裕がありましたね。表情も変わらないし、気持ちが安定してきている感じがしました。昨日の普天王戦で(1勝目を上げて)、自分を取り戻したんじゃないでしょうか」 と、横綱の変化を観察する。明日5日目の対戦相手は小結・安馬だが、これは朝青龍の勝ちと読む。 「部屋は違うんですが、朝青龍のシンパというか、下僕(しもべ)のように付き従っている男ですから、まったく相手にならないと思う。少なくとも、気持ちの上で朝青龍に勝つことはない。これで朝青龍の3勝2敗となるでしょう」 「焦点はその後。中日辺りで稀勢の里辺りと当たったときどうなるか。今は2敗で踏みとどまっているが、もう1つ星を落とせば、朝青龍の優勝は極めて確率が低くなる。それに後半戦は、非常に調子が良い栃東(4勝)などが出てきます。琴光喜(3勝1敗)が(対朝青龍戦の)連敗記録を止めることができるかなども、見どころになってくるでしょう」 ちなみに、今回の八百長疑惑報道では、朝青龍のために星を買って回る中盆(相撲界の隠語で仲介役のこと)役の存在が指摘されている。モンゴル出身力士第1期生で、現在西三段目の旭天山(大島部屋)。幕下以下の力士は7日間しか取り組みがないが、これまで前頭・旭天鵬の付き人として場所中毎日顔を出し、本来は禁じられている東西の支度部屋の行き来を自由にしていた。 ただ、今回の疑惑報道では支度部屋でタバコを吸ったり、寝そべったりしている様子を写真に撮られたため、今場所は直前に付き人を外されている。 暇になってしまった今場所の成績はというと、初日、乾王に押し出され1敗、今日4日目は東心山に裾払いで1勝。こちらも1勝1敗のイーブンとしている。 【関連記事】 ガチンコで春場所初日から大荒れ!疑惑の朝青龍に土<初日> 朝青龍、連敗スタートで「いきなりがけっぷち」<2日目> 朝青龍、気迫の1勝目で立て直しなるか<3日目> 星戻した朝青龍、焦点は中日あたりか<4日目> 安馬になど負けない!朝青龍3勝へ<5日目> 朝青龍4連勝、だが格下相手に不安材料も<6日目> 朝青龍、明日・稀勢の里戦がカギになるか<7日目> 朝青龍、品ないケリでも優勝争いに名乗り<8日目> 「どうやって勝とうかな、っと」朝青龍ゆるい1勝で星伸ばす<9日目> 朝青龍、真剣勝負でまたも勝つ<10日目> 見えてきたストーリー、千秋楽に決定戦か<11日目> 朝青龍、順調に10勝目_明日の波乱はあるか?<12日目> 今夜がヤマ場だ!携帯飛び交う終盤戦の魅力<13日目> ついに追いついた朝青龍、白鵬への流れを止めるのか<14日目> あっけなかった決定戦、「でもこれこそガチンコだったかも」<千秋楽>
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