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田母神氏の応募、審査前から認識 アパ代表(1/4ページ)

2008年12月1日13時49分

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 田母神俊雄・前航空幕僚長の論文がアパグループ主催の懸賞論文で最優秀(賞金300万円)となった問題で、同グループの元谷外志雄代表の姿勢に疑問の声が出ている。メンバーで唯一、田母神氏の論文を知り得る立場で最高得点を付けて最優秀とし、審査後、同氏の受賞の意思確認結果を各委員に知らせるという約束は果たされなかった。審査経過を報道機関に明かした委員には、抗議の電話をかけていた。

 審査委員の一人、花岡信昭氏によると、10月16日の審査後、元谷代表は「(8月に)論文が届いてまもなく田母神という名前に気づいた」「航空幕僚長だったのでびっくりした」と語り、審査前から田母神氏の論文応募を知っていたことを明かしたという。採点時に、1作品に限って付けることができた最高点の5点を田母神論文に与えたのは元谷代表だけだった。

 大学生の論文を含む3作品が同点で並んだ際は「学生には賞金30万円で十分」という趣旨の発言をし、これを学生部門の優秀賞(賞金30万円)に落とすことを提案。小松崎和夫氏は「それが主催者の考え方ならばと、異論は出なかった」と振り返る。こうした実態にもかかわらず、公式には「覆面の審査」(雑誌「アップルタウン」12月号)と称し、自身が採点に加わったことも説明していなかった。

 取材に応じた3人の審査委員(代理を含む)によると、田母神論文を最優秀とする際には、田母神氏の受賞意思を確認するという条件が付いていた。一部の審査委員が「本人に(受賞の意思を)確認する必要があるのでは」と主張すると、元谷代表は「自分が電話して確かめる」と引き取った。しかし、その後、アパ側は委員に結果を知らせないまま、10月31日、防衛省の記者クラブ加盟の報道各社に受賞者発表の広報文を配布した。

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