おいしいラーメンを作るためには、鶏ガラと豚ガラの下処理はとても大切なことです。 鶏ガラ、豚ガラには、「血合い」や「アク」が含まれています。それらはラーメンの 味を悪くしてしまう為、できる限り取り除かなければなりません。しかし、下処理(ボイル) する際に”うまみ”である”ダシ”も一緒に出ていってしまいますので注意して下さい。
『できる限りアクを取り、できる限りうまみを残す』 これこそが、究極のガラの下処理ということになります。 なお、下処理のことを専門用語で”掃除する”と言います。 参考までに。
まず大きめの鍋にたっぷりの水を入れて沸騰するまで沸かします。
お湯が沸くのを確認したら、鶏ガラを鍋に入れます。その際に注意することは、
必ず沸騰したお湯の中に鶏ガラを入れるということ。
理由は、先ほどもご紹介したようにした処理のポイントの中にあります。 『できる限りアクを取り、できる限りうまみを残す』ということでしたね、 鶏ガラの表面はたんぱく質です。
このタンパク質は高温で固まる性質が ある為、沸騰したお湯に鶏ガラを入れて表面を固めることで、うまみの 流失を防いでいるのです。どんなに沸騰しているお湯でも鶏ガラを入れた瞬間に 鍋の中のお湯の温度は下がります。ただでさえ温度が下がるのに、沸騰していない ところに、”ガラ”を入れればうまみが逃げてしまいますからね^^
鶏が鍋に入ったら一呼吸おいて”ガラ”を取り出して、冷まします。
鶏ガラは豚ガラと違いアクが少ないのでこれで十分だと思います。
もし、”もっと品のある味”を目指したければもう少しボイルしてみてください。
次に、水の中に入れて鶏ガラを冷まします。
ご家庭では、水槽(シンク)の中に水を張っておくのがいいと思います。
そうしたら、鶏ガラの表面の汚れを手でこすってきれいにしてあげて下さい。
こうした一手間がおいしいラーメンの味に変わってきますので手抜きは禁物ですよ。
鶏ガラが冷めてきれいになったら、完了です。そのまま使われてもいいですし、冷凍、冷蔵保存
されてもいいですね。その際にはよく水分をふき取ってください。冷凍(冷蔵)庫
の中に霜がたまり凍ってしまいますのでご注意を!
※鶏ガラは業者さん(肉屋さん)によって鶏の解体方法が違い、業者さんの中には内臓部分を 付けたまま売っていることもあります。そうした場合は最後に鶏ガラの中を手できれいに掃除しておきましょう これを、怠るとおいしいスープが取れませんからご注意を!
次は豚ガラの下処理です。 鶏ガラの時と同じような理由で熱湯の中に豚ガラを入れます。 豚ガラは鶏ガラより比べものにならないほどのアクがあります。 ですので、鶏ガラよりもボイルに時間がかかります。
豚ガラを入れ終えてじっと待っていますと、表面に白い泡が沸いてきて、
次に黒い泡に変わります。これが”アク”の正体です。ガラに含まれる血液が
アクと一緒になって固まり表面に上がってきます。最低でもこの黒い泡が出るまでは
ボイルしましょう。
上品な味を目指すあなたは、杓子などでアクをすくいなガラ3分〜5分ほど沸騰した状態
を続けて、(※火加減を調整しなガラです)その後、水の中につけて冷ましてください。
そしたら、鶏ガラと同じように表面の汚れを丁寧に手で洗い流してください。
後は、そのまま使用してもいいですし、保存してもいいです。
※今回のように豚ガラがカットされていない時は、ボイルして冷ました後に、ハンマー(金槌の)ような硬いもので、 豚ガラを割る必要があります。これにも簡単に割るコツがあります。ゲンコツの丸い部分の付け根の部分を ハンマーはで、裏と表を交互にたたくと意外と簡単に割れるものです。その際に豚ガラから”ずい”が飛び散る 恐れがありますのでご注意下さい。