デジタルカメラのデータを自動でウェブやPCに転送できる無線LAN通信機能付きSDカード「Eye-Fiカード」(9980円)が12月、日本で発売される。米「アイファイ」(カリフォルニア州)が10月、日本法人「アイファイジャパン」(東京都渋谷区 田中大祐社長)を設立して3日から、ネットで先行予約の受け付けている。アイファイの海外進出は初めて。
「Eye-Fiカード」は、デジタルカメラのメモリーカードとして使われるSDカードに、無線LANと管理用ソフトウエアを搭載。米国で07年11月に発売され、話題を呼んだ。
使用法は、パソコンにカードを挿入して、転送先を設定した後、デジカメに挿入して撮影すると、無線LANを自動的に検知し、写真共有サイトや自分のパソコンに画像を転送する。カメラの電源が入るとカードも起動し、約1分間隔で無線LANに接続。データは、撮影日か転送日ごとに管理でき、通信が切断されても、再接続後に再開できる。ただし、公衆無線LANでは使えない。
グーグルのウエブアルバム「ピカサ」やSNSの「フェイスブック」など、日米両方にある9サイトへの写真アップロードでき、日本独自に「はてな」との協業も決まっている。また、ニコンから、転送中の電源切れの防止や航空機内での無線LAN検知機能の停止などの独自の機能を持ったカメラ2機種が販売されている。来日したアイファイのジェフ・ホロブCEOは「日本はデジタル機器や写真に情熱を持つ特殊なDNAがある。オンラインコミュニティーも活発で、(同カードに)適した市場だ」と期待を語った。今回は、容量2ギガバイトの「Eye-Fi Shareカード」を同社サイトや楽天、アマゾンなどで販売。【岡礼子】
2008年12月3日