箱根駅伝伝統校、東洋大陸上部員が痴漢現行犯で逮捕！

小林容疑者が現行犯逮捕された東武東上線成増駅

　正月恒例の箱根駅伝で伝統校として知られる東洋大陸上部所属の部員が、電車内で女子高生の体を触ったとして、警視庁高島平署に２日までに強制わいせつの現行犯で逮捕された。捕まったのは同大経済学部２年の小林和輝容疑者（２０）。調べでは、１日午前８時２０分ごろ、東武東上線の上り電車内で、女子高生の体を触った疑い。同大陸上部は１日付で小林容疑者を退部処分に。大会を１か月後に控えての不祥事に同陸上部の川嶋伸次監督（４２）は陳謝した。

　新年に夢と感動を与える箱根駅伝の伝統チームに、衝撃が走った。小林容疑者は１日、埼玉県川越市の自宅から東京都文京区のキャンパスに通学する際、乗った東上線内で、通学途中の女子高生の下半身などを触った疑い。被害者本人に取り押さえられ、成増駅で駅員に引き渡された。高島平署での取り調べには素直に応じ、容疑を認めているという。

　小林容疑者は島根・出雲工業高陸上部出身で、０６年に大阪で行われた高校総体では三千メートル障害で２位入賞し、島根県スポーツ功労賞を受賞している。東洋大進学後はレギュラーを目指して練習に励んでいたが、箱根駅伝のメンバーには選ばれてはいなかった。退部処分を決めた後、川嶋監督は「被害者の方にご迷惑をかけ、心からおわびする。部員の指導を徹底する」とコメントした。

　東洋大陸上部は来年で８５回記念大会を迎える箱根駅伝に、過去６７回出場している伝統チーム。今年１月の前回大会では１０位でシード権を獲得しており、箱根を経験した選手が１１人残っていることから、優勝候補の一角とみられている。

　関東学生陸上競技連盟（関東学連）では早ければ５日に特別審査委員会を開き、事件についての対応を決める見通しで、最悪の場合には箱根出場不許可となる恐れもある。同連盟の青葉昌幸会長（６６）は「せっかくの記念大会で考えたくないことだが、事実関係を把握して慎重に対応する」と話した。