三井記念病院(東京都千代田区)で06年、研修中の歯科医による全身麻酔を受け、手術後に死亡した東京都内の男性(当時73歳)の遺族が3日、歯科医や当時の指導医ら4人を、医師法違反(医師以外の医業禁止)と業務上過失致死の容疑で警視庁に告訴した。「歯科医が違法な単独麻酔を行い、誤った対応で男性を死亡させた」と主張している。4人の医業停止などの行政処分も厚生労働省に申し立てた。
告訴状によると、腎不全などの治療で入院していた男性は06年10月、人工透析のため腕の動脈を表面に出す手術の最中に容体が急変し、約2カ月後に死亡した。日本大から研修に来ていた歯科医が1人で麻酔をかけ、手術後は指導医らが家族に「監督者が付き添っていた」などと虚偽の説明をしたという。
【清水健二】
毎日新聞 2008年12月3日 19時56分