2008年12月02日
新司法試験・論文before&after(その1)。
友人のかなえさんとの共同企画?です。
択一の点数がそれなりに良いにもかかわらず、
論文で不合格になってしまうという人が多い現状を踏まえ、
私が企画して論文の点数を立て直すには
どうすればいいのかというのを研究するというものです。
といっても、実際には私が見て好きなようにコメントするだけですが。
企画参加者はかなえさんのほかあるじさんという方です。
このような機会をくださったかなえさんとあるじさんに感謝です。
私は択一の点数が高いのに論文の点数が悪い人の原因として、
二つが考えられるとコメントした記憶があります。
一つは、純粋に書き方の問題。
これは点数が高い人の再現答案をみればいいと思います。
市販されています。
もう一つは、知識不足。
択一300点なのに知識不足なんてそんなバカな、と思われるかも知れませんが、
択一と論文の知識の精度が違うのではないかという疑惑があります。
すなわち、消去法も絡めて肢を消去できるレベルまでには達していても、
論文で適切な場所でアウトプットとできるレベルにまでは達しない。
しかも、択一の点数が良いだけに、それに気が付かない。
私がそれに疑問を抱いたきっかけは、
合格者懇談会などで、択一の点数向上の必須アイテムとして、
判例六法と択一六法があげられていることがあります。
確かに全範囲をくまなくやるには択一六法等をやりこむことが必要です。
でも私がそれらを勧めたニュアンスとは若干異なります。
私は何より判例の原文、つまり判例集をくまなくやるのが先であり、
そこでこぼれ落ちた知識を択一六法で拾うことを念頭に置いていました。
つまり、択一六法は「従」なわけです。
私は判例集を読み続けて、択一で7割5分はいっても8割の壁が
どうしても越えられなくて、それで択一六法を読んだんです。
不動産質権がどうのこうの、という細かい知識を入れるために。
しかし判例の文言を読み込んでいれば、論文でも役に立ちます。
というか、未知の話はほとんど出てこないので、筋を外す可能性は低いです。
特に刑法刑訴は得点源になります。
でも択一六法には細かい裁判例のニュアンスは出てきません。
何が重要かも分かりません。
判例集を読み込めば、言語化はできなくとも自分の中で何か、
相場観みたいなものが出来上がってくるはずです。
300点を取ることは大事です。
300点を取りさえすれば圧倒的なアドバンテージです。
しかし300点を取ることが最終的な目標ではありません。
300点はそこまで知識が到達した一つの結果にすぎません。
250点であっても判例の知識に裏打ちされ、
一方で六法を読めばすぐに分かるような些末な
知識のインプットまではできていないという人で、
どちらが有利かは、分かりはしないのです。
よく未修が択一の点数が取りきれなくて不利という話を聞きます。
そうであれば、300点を取るというのは明らかに物量が必要なので、
同じやり方で攻めたら不利は明らかです。
むしろ、論文でも威力を発揮し、択一でもメインは押さえられる判例への集中で
やってみたらいかがでしょうか。
もちろんこれは私の持論にすぎません。
その持論を実際に研究するのがこの企画です。
論文の書き方を指摘していくとともに、
知識不足があったらそれを容赦なく(笑)突いていくというものです。
多少マゾっぽいところが出てしまうかも知れませんが、
本人には辛辣なほど厳しいコメントを出すことの同意を取っていますので、
その点ご了承ください。
それでは、その2以下では実際の答案に行ってみましょう。
択一の点数がそれなりに良いにもかかわらず、
論文で不合格になってしまうという人が多い現状を踏まえ、
私が企画して論文の点数を立て直すには
どうすればいいのかというのを研究するというものです。
といっても、実際には私が見て好きなようにコメントするだけですが。
企画参加者はかなえさんのほかあるじさんという方です。
このような機会をくださったかなえさんとあるじさんに感謝です。
私は択一の点数が高いのに論文の点数が悪い人の原因として、
二つが考えられるとコメントした記憶があります。
一つは、純粋に書き方の問題。
これは点数が高い人の再現答案をみればいいと思います。
市販されています。
もう一つは、知識不足。
択一300点なのに知識不足なんてそんなバカな、と思われるかも知れませんが、
択一と論文の知識の精度が違うのではないかという疑惑があります。
すなわち、消去法も絡めて肢を消去できるレベルまでには達していても、
論文で適切な場所でアウトプットとできるレベルにまでは達しない。
しかも、択一の点数が良いだけに、それに気が付かない。
私がそれに疑問を抱いたきっかけは、
合格者懇談会などで、択一の点数向上の必須アイテムとして、
判例六法と択一六法があげられていることがあります。
確かに全範囲をくまなくやるには択一六法等をやりこむことが必要です。
でも私がそれらを勧めたニュアンスとは若干異なります。
私は何より判例の原文、つまり判例集をくまなくやるのが先であり、
そこでこぼれ落ちた知識を択一六法で拾うことを念頭に置いていました。
つまり、択一六法は「従」なわけです。
私は判例集を読み続けて、択一で7割5分はいっても8割の壁が
どうしても越えられなくて、それで択一六法を読んだんです。
不動産質権がどうのこうの、という細かい知識を入れるために。
しかし判例の文言を読み込んでいれば、論文でも役に立ちます。
というか、未知の話はほとんど出てこないので、筋を外す可能性は低いです。
特に刑法刑訴は得点源になります。
でも択一六法には細かい裁判例のニュアンスは出てきません。
何が重要かも分かりません。
判例集を読み込めば、言語化はできなくとも自分の中で何か、
相場観みたいなものが出来上がってくるはずです。
300点を取ることは大事です。
300点を取りさえすれば圧倒的なアドバンテージです。
しかし300点を取ることが最終的な目標ではありません。
300点はそこまで知識が到達した一つの結果にすぎません。
250点であっても判例の知識に裏打ちされ、
一方で六法を読めばすぐに分かるような些末な
知識のインプットまではできていないという人で、
どちらが有利かは、分かりはしないのです。
よく未修が択一の点数が取りきれなくて不利という話を聞きます。
そうであれば、300点を取るというのは明らかに物量が必要なので、
同じやり方で攻めたら不利は明らかです。
むしろ、論文でも威力を発揮し、択一でもメインは押さえられる判例への集中で
やってみたらいかがでしょうか。
もちろんこれは私の持論にすぎません。
その持論を実際に研究するのがこの企画です。
論文の書き方を指摘していくとともに、
知識不足があったらそれを容赦なく(笑)突いていくというものです。
多少マゾっぽいところが出てしまうかも知れませんが、
本人には辛辣なほど厳しいコメントを出すことの同意を取っていますので、
その点ご了承ください。
それでは、その2以下では実際の答案に行ってみましょう。
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この記事へのコメント
1. Posted by ケンポー
2008年12月02日 18:42
僕はローの1年生です。いつも新司受験生のためになる記事をありがとうございます。大変に参考にさせて頂いております。
また、猪瀬さんの情熱溢れる記事は読んでいてとても勇気づけられます。何度も頑張ろうと決意させて頂きました。
これからの記事も楽しみにしております♪
ちなみに、ショボーン民法の大ファンです(笑)伊織ちゃんはどうなっちゃうの!?ってことで、再開を待ち望んでおります☆