2008年12月03日
太田述正コラム#2950(2008.12.3)
<皆さんとディスカッション(続x325)>
<FUKO>
≫民主党には、天下りの全廃を含む、政官業癒着構造の粉砕までしか期待はしていません。ただし、それが日本が「独立」する前提条件である、と私は固く信じているのです。≪(コラム#。太田)
お答えありがとうございます。
ところでこんな記事が出ていたのですが、「天下りの全廃を含む、政官業癒着構造の粉砕」は大丈夫でしょうか・・・
【大連立の次は超大連立】
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/081130/plc0811301917006-n1.htm
<太田>
小沢氏など、虚像こそふくれあがっているけれど、その実態は政治ゴロに毛が生えた程度の人物に過ぎません(コラム#2913(未公開)等)。彼の言うことなど、まともにとりあっちゃダメですよ。
<FUKO>
太田氏のおっしゃる「直接民主主義の青二才さ」がよく分からずにいたのですが、このような
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20081130-OYT1T00554.htm?from=main4
ことを指すのでしょうか?
<太田>
多くの社会において、貧者は金持ちに反感を持っていますが、そのような社会で民主主義を導入すれば、貧者による政権が成立し、その政権は、往々にして金持ちからの収奪政策を推進することになります。
現在のタイ情勢を極度に単純化すると、空港等を占拠している人々は、かかる貧者の政権(行政府と議会)に反発する少数派たる金持ち達であり、それを特権階級(金持ちの味方)である軍上層部が間接的に支援している、という図式になります。
これは、青臭い民主主義(たる直接民主主義)の現れなのではなく、民主主義の根源的アポリア(難問)の現れなのです。
青臭い民主主義(たる直接民主主義)の例として私が頭に思い浮かべているのは、例えば、ペロポネソス戦争(コラム#908〜912)を推進したアテネ・・文字通りの直接民主制でした・・であり、国民多数の声を代弁した将校達によって5.15事件や満州事変が引き起こされた1930年代初めの日本です。
なお、タイの最新情勢については、次の2つの記事をどうぞ。
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2008/12/01/AR2008120100482_pf.html
http://www.guardian.co.uk/world/2008/dec/02/analysis-thailand-government-judicial-coup
それでは、その他の記事です。
日本人による「旨味」の発見とその欧米への普及についてのガーディアンの記事は面白い。英国は今頃、「旨味」に注目し始めたようです。
http://www.guardian.co.uk/lifeandstyle/2008/dec/03/umami-food-ingrediant-japan
昨日読んだ、アジアタイムス掲載の匿名(Spengler)論考
http://www.atimes.com/atimes/China/JL02Ad01.html
は久しぶりのヒットです。
彼によれば、「・・・3,600万人の支那人の子供達がピアノを習っているが、米国では600万人にとどまる。・・・科学的研究によれば、<クラシック>音楽を習うと6歳の子供達のIQが高くなる。・・・米国の医学大学院は、医学準備コース専攻者の次に<クラシック>音楽専攻者をたくさん入学させている・・・」というのです。
Spenglerはこれに続いて、クラシック音楽を習うことは、忍耐力、勤勉性、更には(スポーツの練習よりもはるかに)集中力を高めるだけでなく、数学や物理学の勉強とは違って、クラシック音楽演奏の妙は、楽譜に書いてある音符の長さを微妙に変えるところにあることから、創造力をも培う、と指摘しています。
ここまでは、音の強弱の妙に触れていない点はさておき、私としてもおおむね同感ですが、その先がいけません。
Spenglerは、支那人ピアニストとして活躍しているランラン(Lang Lang)のモーツアルト・ピアノ協奏曲24番の演奏
http://jp.youtube.com/watch?v=oDkCGQHfPlI
を聴くと、音符の長さを微妙に変えるランランの遊び心が伝わってくるが、これはモーツアルトの曲が持つ諧謔性を見事にとらえたものである、という趣旨のことを記しています。
しかしランランは、演奏の際に曲に感情移入をし過ぎているように見えることともあいまって、私には、あたかも気まぐれにピアノを弾き流しているように聞こえました。
そこで、彼が演奏する他の曲も聴いてみることにしました。
こうしてランランによるショパンのノクターン8番の演奏
http://jp.youtube.com/watch?v=fXKqUiLiTcc&feature=related
を聴いてみたところ、今指摘したランランの特徴というか欠点が、より鮮明に出ているではありませんか。
(ランランのこの2つの演奏には、五つ星がつけられていません。一般聴衆の耳は確かです!)
(ユーチューブ上で、同じ曲を弾く他のピアニストの演奏をすぐには発見できなかったところ、)更に、ショパンのノクターン2番を弾く3人のピアニストによる4つの演奏とノクターン8番を弾くランランの上記演奏とを聞き比べてみました。ちなみに、この4つの演奏には、すべて五つ星がつけられています。
それは、ショパンコンクールで史上最も若い18歳で優勝した、支那人のユンディー・リー(Yundi Li)による演奏
http://jp.youtube.com/watch?v=ljD8KqrABjg&feature=related、
同じくリーによる、別の時の演奏
http://jp.youtube.com/watch?v=EvxS_bJ0yOU&feature=related、
そして、
ユダヤ系ポーランド人のルービンシュタイン(Arthur Rubinstein)による演奏
http://jp.youtube.com/watch?v=YGRO05WcNDk&feature=related、
ロシア人作曲家のラフマニノフ(Sergei Rachmaninoff)による演奏
http://jp.youtube.com/watch?v=kj3CHx3TDzw&feature=related
の4つです。
この4つの演奏のいずれもが、ランランの演奏よりレベルが高い、と感じました。
ところで、この4つの順番は、たまたまピアニストの年の順になっていますが、私による評価の逆順です。
もっとはっきり申し上げると、リーの演奏は、ランランの演奏とは違って感情移入過多にこそ見えないものの、テンポが速過ぎる点が気になるほか、やはり、弾き流しているという印象を免れず、ラフマニノフやルービンシュタインと比べると、はっきり見劣りがします。まあ、リーはまだ若いので、これからもっとうまくなるかもしれませんがね。
というわけで、ピアニストを見る限り、支那人の「独創性」はまだまだ恐れるに足らず、といったところでしょうか。
<皆さんとディスカッション(続x325)>
<FUKO>
≫民主党には、天下りの全廃を含む、政官業癒着構造の粉砕までしか期待はしていません。ただし、それが日本が「独立」する前提条件である、と私は固く信じているのです。≪(コラム#。太田)
お答えありがとうございます。
ところでこんな記事が出ていたのですが、「天下りの全廃を含む、政官業癒着構造の粉砕」は大丈夫でしょうか・・・
【大連立の次は超大連立】
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/081130/plc0811301917006-n1.htm
<太田>
小沢氏など、虚像こそふくれあがっているけれど、その実態は政治ゴロに毛が生えた程度の人物に過ぎません(コラム#2913(未公開)等)。彼の言うことなど、まともにとりあっちゃダメですよ。
<FUKO>
太田氏のおっしゃる「直接民主主義の青二才さ」がよく分からずにいたのですが、このような
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20081130-OYT1T00554.htm?from=main4
ことを指すのでしょうか?
<太田>
多くの社会において、貧者は金持ちに反感を持っていますが、そのような社会で民主主義を導入すれば、貧者による政権が成立し、その政権は、往々にして金持ちからの収奪政策を推進することになります。
現在のタイ情勢を極度に単純化すると、空港等を占拠している人々は、かかる貧者の政権(行政府と議会)に反発する少数派たる金持ち達であり、それを特権階級(金持ちの味方)である軍上層部が間接的に支援している、という図式になります。
これは、青臭い民主主義(たる直接民主主義)の現れなのではなく、民主主義の根源的アポリア(難問)の現れなのです。
青臭い民主主義(たる直接民主主義)の例として私が頭に思い浮かべているのは、例えば、ペロポネソス戦争(コラム#908〜912)を推進したアテネ・・文字通りの直接民主制でした・・であり、国民多数の声を代弁した将校達によって5.15事件や満州事変が引き起こされた1930年代初めの日本です。
なお、タイの最新情勢については、次の2つの記事をどうぞ。
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2008/12/01/AR2008120100482_pf.html
http://www.guardian.co.uk/world/2008/dec/02/analysis-thailand-government-judicial-coup
それでは、その他の記事です。
日本人による「旨味」の発見とその欧米への普及についてのガーディアンの記事は面白い。英国は今頃、「旨味」に注目し始めたようです。
http://www.guardian.co.uk/lifeandstyle/2008/dec/03/umami-food-ingrediant-japan
昨日読んだ、アジアタイムス掲載の匿名(Spengler)論考
http://www.atimes.com/atimes/China/JL02Ad01.html
は久しぶりのヒットです。
彼によれば、「・・・3,600万人の支那人の子供達がピアノを習っているが、米国では600万人にとどまる。・・・科学的研究によれば、<クラシック>音楽を習うと6歳の子供達のIQが高くなる。・・・米国の医学大学院は、医学準備コース専攻者の次に<クラシック>音楽専攻者をたくさん入学させている・・・」というのです。
Spenglerはこれに続いて、クラシック音楽を習うことは、忍耐力、勤勉性、更には(スポーツの練習よりもはるかに)集中力を高めるだけでなく、数学や物理学の勉強とは違って、クラシック音楽演奏の妙は、楽譜に書いてある音符の長さを微妙に変えるところにあることから、創造力をも培う、と指摘しています。
ここまでは、音の強弱の妙に触れていない点はさておき、私としてもおおむね同感ですが、その先がいけません。
Spenglerは、支那人ピアニストとして活躍しているランラン(Lang Lang)のモーツアルト・ピアノ協奏曲24番の演奏
http://jp.youtube.com/watch?v=oDkCGQHfPlI
を聴くと、音符の長さを微妙に変えるランランの遊び心が伝わってくるが、これはモーツアルトの曲が持つ諧謔性を見事にとらえたものである、という趣旨のことを記しています。
しかしランランは、演奏の際に曲に感情移入をし過ぎているように見えることともあいまって、私には、あたかも気まぐれにピアノを弾き流しているように聞こえました。
そこで、彼が演奏する他の曲も聴いてみることにしました。
こうしてランランによるショパンのノクターン8番の演奏
http://jp.youtube.com/watch?v=fXKqUiLiTcc&feature=related
を聴いてみたところ、今指摘したランランの特徴というか欠点が、より鮮明に出ているではありませんか。
(ランランのこの2つの演奏には、五つ星がつけられていません。一般聴衆の耳は確かです!)
(ユーチューブ上で、同じ曲を弾く他のピアニストの演奏をすぐには発見できなかったところ、)更に、ショパンのノクターン2番を弾く3人のピアニストによる4つの演奏とノクターン8番を弾くランランの上記演奏とを聞き比べてみました。ちなみに、この4つの演奏には、すべて五つ星がつけられています。
それは、ショパンコンクールで史上最も若い18歳で優勝した、支那人のユンディー・リー(Yundi Li)による演奏
http://jp.youtube.com/watch?v=ljD8KqrABjg&feature=related、
同じくリーによる、別の時の演奏
http://jp.youtube.com/watch?v=EvxS_bJ0yOU&feature=related、
そして、
ユダヤ系ポーランド人のルービンシュタイン(Arthur Rubinstein)による演奏
http://jp.youtube.com/watch?v=YGRO05WcNDk&feature=related、
ロシア人作曲家のラフマニノフ(Sergei Rachmaninoff)による演奏
http://jp.youtube.com/watch?v=kj3CHx3TDzw&feature=related
の4つです。
この4つの演奏のいずれもが、ランランの演奏よりレベルが高い、と感じました。
ところで、この4つの順番は、たまたまピアニストの年の順になっていますが、私による評価の逆順です。
もっとはっきり申し上げると、リーの演奏は、ランランの演奏とは違って感情移入過多にこそ見えないものの、テンポが速過ぎる点が気になるほか、やはり、弾き流しているという印象を免れず、ラフマニノフやルービンシュタインと比べると、はっきり見劣りがします。まあ、リーはまだ若いので、これからもっとうまくなるかもしれませんがね。
というわけで、ピアニストを見る限り、支那人の「独創性」はまだまだ恐れるに足らず、といったところでしょうか。
防衛省15:56
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太田述正コラム#2856(2008.10.17)
<リューヴェン・ブレナーの歴史観(その1)>(2008.12.3公開)
1 始めに
リューヴェン・ブレナー(Reuven_Brenner。1947年)の名前を知ったのは、賭博を人間の経済行動、ひいては政治行動の基本と見る理論を構築した学者としてです。
彼は、ノーベル経済学賞候補に取りざたされているようです(
http://www.atimes.com/atimes/Global_Economy/JJ15Dj08.html、
http://72.14.235.104/search?q=cache:RmqbnB-I0-wJ:www.departmentofoffense.com/+A+World+of+Chance:+Betting+on+Religion,+Games,+Wall+Street,+by+Reuven+and+Gabrielle+A+Brenner+with+Aaron+Brown&hl=ja&ct=clnk&cd=29&gl=jp
(どちらも10月15日アクセス)による。)
私は、彼の理論に依拠することで、米国が経済超大国となった理由が解明できるのではないか、と思っています。
しかし、それについてご説明する前に、ブレナーと彼の歴史観をご紹介しようと思い立ちました。
2 ブレナーについて
ブレナーは第二次世界大戦中に強制収容所に入れられていた両親の子供として1947年にルーマニアで生まれ、イスラエルに移住し、陸軍で勤務し、6日間戦争とヨム・キプル戦争を戦いました。イスラエルのヘブライ(Hebrew)大学で学士号、修士号、博士号を取得。
彼は現在、カナダのモントリオールのマクギル(McGill)大学の経済学教授をする傍ら、米国のバンク・オブ・アメリカ等のコンサルタントをしたりしています。
(以上、
http://en.wikipedia.org/wiki/Reuven_Brenner
(10月17日アクセス)等による。)
3 ブレナーの歴史観
(以下、A:http://www.atimes.com/atimes/Middle_East/EK20Ak01.html
B:http://www.atimes.com/atimes/Front_Page/FF23Aa01.html
(どちらも10月17日アクセス)による。)
サミュエル・ハンチントンは、<『文明の衝突』において、>「最も重要なことは、多文明世界においては、欧米が他の諸文明の内情(affairs)に介入することは、不安定性と潜在的な世界大の紛争の唯一最大の原因になるだろうということを認識することだ」と結論づける。・・・これはナンセンス(meaningless)か間違いだ。
<前段は、ナンセンスだ。> コミュニケーションのチャネルが沢山あるのに「介入」するななんて言われても、他の諸文明に欧米が影響しない方法があったら教えて欲しいくらいだ。一体ハンチントンの世界認識はどうなっているのだろうか。
放送を、無線通信を、通商を禁止しろとでも言うのか。医薬品を売ったり与えたりするのを止めろと言うのか。石油を買うのを中止しろと言うのか。
後段はハンチントンは間違っている。「勃興しつつある諸文明」、例えばナチスドイツや共産主義ロシアを敗北させることは、諸紛争を減少させ、人々の福祉を増進したはずだ。・・・
現在のイスラム教の諸集団と欧米との紛争、及びイスラム諸社会の内なる紛争は、「動的(mobile)」文明と「静的(immobile)」文明との間の紛争であると見ることができる。・・・米国を特徴付けるものは、「動的文明」の物の見方を身につけている人の割合が他のどの国よりも多いことだ。・・・
農業諸社会の主要な様相は、それが静的であるところだ。これらの社会では・・産業革命まではほとんど大部分の社会がそうだったし、現在でも社会の過半はそうだが・・富は土地から産出される。・・・
静的な社会においても<一見動的に見える>商人がいないところはない。しかし、中東のバザールにおける商人は、(あるいは、フランスの小商店主だってそうだが、)政府が商人や小商店主(フランスのケースでは、複雑な価格統制も課せられている)にささやかな地域独占を認めている点で、交渉権の<自由という>原則を享受していない。・・・
<すなわち、静的社会から動的社会への変化は>「地位(status)」から「契約(contract)」<への変化なのだ。>
<静的社会においては、人々は>略奪者<による略奪>と徴税当局<による徴税>の<リスクとの>間で<翻弄されており>、徴税当局は<略奪者による略奪から守ってやるとの含意の下に>みかじめ料を徴税するが、その額は人々が逃散しない程度にとどめなければならない。逃散が不可能で、徴税額が高くなりすぎると、静的社会の人々は時として叛乱を起こした。・・・
<静的社会の宗教の典型例がイスラム教だ。>
<オーストラリアの哲学者>ジェームス・フランクリン(James Franklin<。1953年〜>)は、彼の著書'Science of Conjecture' の中で、イスラム法においては、「制度(institution)」の概念が欠如しており、また、「リスクをを伴う契約という観念は生き残ってはいるものの、それを禁止する目的のためだけに生き残っている」と述べている。そして、「預言者<ムハンマド>は、権威主義的伝統に則り、偶然(chance)のゲームを禁じるとともに、いかなるガラール(gharar)、すなわちリスク、不確実性、または投機を伴う契約をも禁じた」と付け加えている。イスラム法の下では、人々は鳥々が巣に戻ると思われてもそれらが空を飛んでいる間にそれらを売ることはできない。穀物の先物を売ることもできないし、水が浅くその水が売り手に属していて確実に捕まえられる場合を除き、水中の魚を売ることもできない。
<イスラム教においては、>宗教は「原理主義的」になり、神が間違っていることはありえず、従って人間は神と議論をすることすら許されない。(これを旧約聖書における態度と比較してみよ。そこに登場する人物達は神と絶え間なく議論し交渉するし、聖書に書かれていることの解釈についても絶え間なく議論が行われる。)・・・
トルコのケマル・アタチュルク(Kemal Ataturk)は、ほぼ1世紀前に、宗教と国家とを分離した。トルコはこれを断行した唯一のイスラム国家だ。・・・
1917年の10月革命の前の2世紀間のロシアを考えてみよ。この200年間にわたってロシア正教会は1721年にピョートル大帝が制定した教会規則(Ecclesiastical Regulation)によって導入された諸原理に基づいて統治されてきた。この規則によれば、教会は政府から独立した機関(institution)であることを止め、教会の管理は国家の役割となった。ピョートルの表向きの目的は、彼の権力に対する国内からの挑戦の可能性の芽を摘むところにあった。しかし、彼のこの目的は、恐らく意図せざることだったろうが、それをはるかに超える結果をもたらした。すなわち、新たな「静的」文明を作り出したのだ。・・・
(以上、Bによる。)
(続く)
<リューヴェン・ブレナーの歴史観(その1)>(2008.12.3公開)
1 始めに
リューヴェン・ブレナー(Reuven_Brenner。1947年)の名前を知ったのは、賭博を人間の経済行動、ひいては政治行動の基本と見る理論を構築した学者としてです。
彼は、ノーベル経済学賞候補に取りざたされているようです(
http://www.atimes.com/atimes/Global_Economy/JJ15Dj08.html、
http://72.14.235.104/search?q=cache:RmqbnB-I0-wJ:www.departmentofoffense.com/+A+World+of+Chance:+Betting+on+Religion,+Games,+Wall+Street,+by+Reuven+and+Gabrielle+A+Brenner+with+Aaron+Brown&hl=ja&ct=clnk&cd=29&gl=jp
(どちらも10月15日アクセス)による。)
私は、彼の理論に依拠することで、米国が経済超大国となった理由が解明できるのではないか、と思っています。
しかし、それについてご説明する前に、ブレナーと彼の歴史観をご紹介しようと思い立ちました。
2 ブレナーについて
ブレナーは第二次世界大戦中に強制収容所に入れられていた両親の子供として1947年にルーマニアで生まれ、イスラエルに移住し、陸軍で勤務し、6日間戦争とヨム・キプル戦争を戦いました。イスラエルのヘブライ(Hebrew)大学で学士号、修士号、博士号を取得。
彼は現在、カナダのモントリオールのマクギル(McGill)大学の経済学教授をする傍ら、米国のバンク・オブ・アメリカ等のコンサルタントをしたりしています。
(以上、
http://en.wikipedia.org/wiki/Reuven_Brenner
(10月17日アクセス)等による。)
3 ブレナーの歴史観
(以下、A:http://www.atimes.com/atimes/Middle_East/EK20Ak01.html
B:http://www.atimes.com/atimes/Front_Page/FF23Aa01.html
(どちらも10月17日アクセス)による。)
サミュエル・ハンチントンは、<『文明の衝突』において、>「最も重要なことは、多文明世界においては、欧米が他の諸文明の内情(affairs)に介入することは、不安定性と潜在的な世界大の紛争の唯一最大の原因になるだろうということを認識することだ」と結論づける。・・・これはナンセンス(meaningless)か間違いだ。
<前段は、ナンセンスだ。> コミュニケーションのチャネルが沢山あるのに「介入」するななんて言われても、他の諸文明に欧米が影響しない方法があったら教えて欲しいくらいだ。一体ハンチントンの世界認識はどうなっているのだろうか。
放送を、無線通信を、通商を禁止しろとでも言うのか。医薬品を売ったり与えたりするのを止めろと言うのか。石油を買うのを中止しろと言うのか。
後段はハンチントンは間違っている。「勃興しつつある諸文明」、例えばナチスドイツや共産主義ロシアを敗北させることは、諸紛争を減少させ、人々の福祉を増進したはずだ。・・・
現在のイスラム教の諸集団と欧米との紛争、及びイスラム諸社会の内なる紛争は、「動的(mobile)」文明と「静的(immobile)」文明との間の紛争であると見ることができる。・・・米国を特徴付けるものは、「動的文明」の物の見方を身につけている人の割合が他のどの国よりも多いことだ。・・・
農業諸社会の主要な様相は、それが静的であるところだ。これらの社会では・・産業革命まではほとんど大部分の社会がそうだったし、現在でも社会の過半はそうだが・・富は土地から産出される。・・・
静的な社会においても<一見動的に見える>商人がいないところはない。しかし、中東のバザールにおける商人は、(あるいは、フランスの小商店主だってそうだが、)政府が商人や小商店主(フランスのケースでは、複雑な価格統制も課せられている)にささやかな地域独占を認めている点で、交渉権の<自由という>原則を享受していない。・・・
<すなわち、静的社会から動的社会への変化は>「地位(status)」から「契約(contract)」<への変化なのだ。>
<静的社会においては、人々は>略奪者<による略奪>と徴税当局<による徴税>の<リスクとの>間で<翻弄されており>、徴税当局は<略奪者による略奪から守ってやるとの含意の下に>みかじめ料を徴税するが、その額は人々が逃散しない程度にとどめなければならない。逃散が不可能で、徴税額が高くなりすぎると、静的社会の人々は時として叛乱を起こした。・・・
<静的社会の宗教の典型例がイスラム教だ。>
<オーストラリアの哲学者>ジェームス・フランクリン(James Franklin<。1953年〜>)は、彼の著書'Science of Conjecture' の中で、イスラム法においては、「制度(institution)」の概念が欠如しており、また、「リスクをを伴う契約という観念は生き残ってはいるものの、それを禁止する目的のためだけに生き残っている」と述べている。そして、「預言者<ムハンマド>は、権威主義的伝統に則り、偶然(chance)のゲームを禁じるとともに、いかなるガラール(gharar)、すなわちリスク、不確実性、または投機を伴う契約をも禁じた」と付け加えている。イスラム法の下では、人々は鳥々が巣に戻ると思われてもそれらが空を飛んでいる間にそれらを売ることはできない。穀物の先物を売ることもできないし、水が浅くその水が売り手に属していて確実に捕まえられる場合を除き、水中の魚を売ることもできない。
<イスラム教においては、>宗教は「原理主義的」になり、神が間違っていることはありえず、従って人間は神と議論をすることすら許されない。(これを旧約聖書における態度と比較してみよ。そこに登場する人物達は神と絶え間なく議論し交渉するし、聖書に書かれていることの解釈についても絶え間なく議論が行われる。)・・・
トルコのケマル・アタチュルク(Kemal Ataturk)は、ほぼ1世紀前に、宗教と国家とを分離した。トルコはこれを断行した唯一のイスラム国家だ。・・・
1917年の10月革命の前の2世紀間のロシアを考えてみよ。この200年間にわたってロシア正教会は1721年にピョートル大帝が制定した教会規則(Ecclesiastical Regulation)によって導入された諸原理に基づいて統治されてきた。この規則によれば、教会は政府から独立した機関(institution)であることを止め、教会の管理は国家の役割となった。ピョートルの表向きの目的は、彼の権力に対する国内からの挑戦の可能性の芽を摘むところにあった。しかし、彼のこの目的は、恐らく意図せざることだったろうが、それをはるかに超える結果をもたらした。すなわち、新たな「静的」文明を作り出したのだ。・・・
(以上、Bによる。)
(続く)
防衛省07:54
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2008年12月02日
太田述正コラム#2948(2008.12.2)
<皆さんとディスカッション(続x324)>
<海驢>
太田さんが<コラム#2946で>引用されたasahi.com記事に出てきた「近代史研究家」は、拓殖大学日本文化研究所客員研究員の岩田温氏と思われます。当方が購読しているメルマガにおいて、件のアパ懸賞論文「佳作」として全文紹介されていました。
岩田氏の論文『真実の歴史の復活を求めて―検閲と東京裁判史観―』の内容は、「日本人の現実感覚の欠如。これこそが根源的に問われなければならない<上記論文より引用>」と問題提起し、それは歴史の喪失を要因とし、その端緒は「東京裁判、および特にGHQの検閲」であったとしています。
GHQの占領政策に進んで同調した左右を問わない日本人(吉田茂元首相をはじめ)への言及がない点などは少々食い足りなさを感じますが、プランゲ文庫等の一次資料にキチンと当たっていること、知覧の特攻平和会館での実体験を交えていること、「国家はあくまで自国の国益を追求する」「現在のヘタレぶりは日本人自身の問題」という指摘などは評価できると思います。
引用したいのですが、文字制限を超えるため、お手数ですが読みたい方は以下のURLからご確認ください。
※参考:宮崎正弘の国際ニュース・早読み - メルマ!
http://www.melma.com/backnumber_45206_4293522/
内容的には、こちらが「特賞」ではないかとの印象を受けましたが、審査側(全体ではないにせよ、その一部)では、「空幕長の論文」というインパクトで田母神氏が特賞になったのではないかと推察します。
蛇足ながら、朝日をはじめとしたマスコミは、「アパグループ代表と空幕長の癒着」という構図をやけに熱心に報道していますが、たかが賞金300万円を献上するために、公募・(外部審査員による)審査という手間をかけるとは思えないので(贈賄なら他にもいくらでも方法はある)、穿ちすぎのような気がします(論文内容の検証を避けるため?)。
<πππ>(http://society6.2ch.net/test/read.cgi/mass/1196337365/l50x)
たかじんに出てた元軍人さんにメディア露出するなとか言ってたけど、自分が呼ばれなかった嫉妬かw
主張が相入れないからってあんなこと言っちゃいかんわ。
自分だって呼ばれりゃ出るんだから。
<ΠΠΠ>(同上)
ヒント:東大卒が防大卒を管理するの図
<ΩΩΩ>(同上)
田母神を擁護するために出るな、ってことだろ
実際そうだよな。田母神を元自衛官総出で擁護すればするほど、一般視聴者には「なんか軍国主義っぽい」と思われちゃうんだから。逆効果。
<太田>
πππさん。私、加藤紘一(東大卒)、守屋武昌(東北大卒)、田母神俊雄(防大卒)、と皆さんを分け隔てなく「管理」してまっせ。
ΩΩΩさん、仰るとおりです。
「桜」の番組でご一緒した松島、川村、そして佐藤の元自衛隊将官の皆さんには、ダメな仲間を庇うな、と番組の中で申し上げたところです。
それにそもそも、このお三方とも天下り経験者でいらっしゃる。
(「桜」に出た時点では、そうではないと思っていたのですがね。ところが、松島氏は、経歴にそのことを謳われています
http://www.bodaidsk.com/19mci-00/01syoseki02/03-matsushima/matsushima00.html、
し、佐藤氏については、番組収録直後にご本人から直接うかがいました。また川村氏は、岡崎研究所副理事長をされており
http://www.okazaki-inst.jp/official/okazaki-inst/okazaki-aboutus.html
、同研究所の性格からして、これ自体が、(給与が出ているかどうかはともかくとして、)一種の天下りですし、川村氏には、これまで、恐らく文字通りの天下り経験もおありになる、と見るに至っています。)
こういう方々は、現役の自衛隊将官に準じ、私は、評論家活動それ自体をお控えになるべきだと思います。評論家がヒモ付きじゃ自由な評論などできないはずだからです。
私が潔癖すぎるというご批判は、甘んじて受けます。
なお、海驢さん、「名誉」を与えることだって、刑法の贈賄にこそ当たらないかもしれないけれど、贈賄的な行為ではあると思いますよ。しかも、それに賞金までついているというのですからね。
私なら、こんな「名誉」は、今からでも返上しますが・・。
<KS>
太田さんのコラムで今までなかった視点を知り、勉強させていただいております。50歳を超えて初めて日本人による現実主義に出合えた気持です。
<太田>
新たな購読者の方は大歓迎です。
<FUKO>
≫日本の安全保障の基本の基本について余りにも無知・・・です。一体どうしたらいいんでしょうね。≪(コラム#2946。太田)
安全保障を、中学・高校の教育で教えればいいと思います。
と言っても、現実的には安全保障を学問として中学・高校教育で教えるのは不可能でしょうか…。
世界史を学習する際、各国の安全保障を抜きにしては話が進んでいきません。にもかかわらず、(典拠がつけられないのですが…太田氏の経験に照らして頂ければお分かりになるのではないかと思います)安全保障というものを身近なものとして受け入れていない、どこか自らには関係ない世界の話として受け取っている人が多いと感じます。
例えば、ナチスに占領されたフランスを救ったのは米英による集団的自衛権の行使ですが、それを日本に置き換えて考える、ということをしているかといえば、あやしいものがありますし、
そもそも地理的に朝鮮半島が「日本の安全保障」にとって極めて重要であることすら日本人は忘れていやしないか…と考えてしまうのです。
そしてなぜ安全保障について日本人は無関心かつ自分勝手でいられるのか…
これについては太田氏のコラムを読むことで分かりました。
結局、国際政治において一人前の役割を果たすことができない属国ゆえ、安全保障について知り、考える機会が少なく、無知となるのだと思います。
なので解決策は民主党が政権を取り、独立国となること…でしょうか。
<太田>
民主党には、天下りの全廃を含む、政官業癒着構造の粉砕までしか期待はしていません。
ただし、それが日本が「独立」する前提条件である、と私は固く信じているのです。
最後にちょっとだけ記事の紹介です。
ムンバイのテロによる死者(テロリスト等が含まれているかどうかは不明)は173名へと下方修正されました。
http://www.nytimes.com/2008/12/02/world/asia/02mumbai.html?_r=1&hp=&pagewanted=print
支那人花嫁が日本でどんどん増えている、という記事が出ていました。
http://j.peopledaily.com.cn/94475/94701/6543908.html、
http://j.peopledaily.com.cn/94475/94701/6543910.html、
http://j.peopledaily.com.cn/94475/94701/6543915.html
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太田述正コラム#2949(2008.12.2)
<田母神問題と「諸君」>
→非公開
<皆さんとディスカッション(続x324)>
<海驢>
太田さんが<コラム#2946で>引用されたasahi.com記事に出てきた「近代史研究家」は、拓殖大学日本文化研究所客員研究員の岩田温氏と思われます。当方が購読しているメルマガにおいて、件のアパ懸賞論文「佳作」として全文紹介されていました。
岩田氏の論文『真実の歴史の復活を求めて―検閲と東京裁判史観―』の内容は、「日本人の現実感覚の欠如。これこそが根源的に問われなければならない<上記論文より引用>」と問題提起し、それは歴史の喪失を要因とし、その端緒は「東京裁判、および特にGHQの検閲」であったとしています。
GHQの占領政策に進んで同調した左右を問わない日本人(吉田茂元首相をはじめ)への言及がない点などは少々食い足りなさを感じますが、プランゲ文庫等の一次資料にキチンと当たっていること、知覧の特攻平和会館での実体験を交えていること、「国家はあくまで自国の国益を追求する」「現在のヘタレぶりは日本人自身の問題」という指摘などは評価できると思います。
引用したいのですが、文字制限を超えるため、お手数ですが読みたい方は以下のURLからご確認ください。
※参考:宮崎正弘の国際ニュース・早読み - メルマ!
http://www.melma.com/backnumber_45206_4293522/
内容的には、こちらが「特賞」ではないかとの印象を受けましたが、審査側(全体ではないにせよ、その一部)では、「空幕長の論文」というインパクトで田母神氏が特賞になったのではないかと推察します。
蛇足ながら、朝日をはじめとしたマスコミは、「アパグループ代表と空幕長の癒着」という構図をやけに熱心に報道していますが、たかが賞金300万円を献上するために、公募・(外部審査員による)審査という手間をかけるとは思えないので(贈賄なら他にもいくらでも方法はある)、穿ちすぎのような気がします(論文内容の検証を避けるため?)。
<πππ>(http://society6.2ch.net/test/read.cgi/mass/1196337365/l50x)
たかじんに出てた元軍人さんにメディア露出するなとか言ってたけど、自分が呼ばれなかった嫉妬かw
主張が相入れないからってあんなこと言っちゃいかんわ。
自分だって呼ばれりゃ出るんだから。
<ΠΠΠ>(同上)
ヒント:東大卒が防大卒を管理するの図
<ΩΩΩ>(同上)
田母神を擁護するために出るな、ってことだろ
実際そうだよな。田母神を元自衛官総出で擁護すればするほど、一般視聴者には「なんか軍国主義っぽい」と思われちゃうんだから。逆効果。
<太田>
πππさん。私、加藤紘一(東大卒)、守屋武昌(東北大卒)、田母神俊雄(防大卒)、と皆さんを分け隔てなく「管理」してまっせ。
ΩΩΩさん、仰るとおりです。
「桜」の番組でご一緒した松島、川村、そして佐藤の元自衛隊将官の皆さんには、ダメな仲間を庇うな、と番組の中で申し上げたところです。
それにそもそも、このお三方とも天下り経験者でいらっしゃる。
(「桜」に出た時点では、そうではないと思っていたのですがね。ところが、松島氏は、経歴にそのことを謳われています
http://www.bodaidsk.com/19mci-00/01syoseki02/03-matsushima/matsushima00.html、
し、佐藤氏については、番組収録直後にご本人から直接うかがいました。また川村氏は、岡崎研究所副理事長をされており
http://www.okazaki-inst.jp/official/okazaki-inst/okazaki-aboutus.html
、同研究所の性格からして、これ自体が、(給与が出ているかどうかはともかくとして、)一種の天下りですし、川村氏には、これまで、恐らく文字通りの天下り経験もおありになる、と見るに至っています。)
こういう方々は、現役の自衛隊将官に準じ、私は、評論家活動それ自体をお控えになるべきだと思います。評論家がヒモ付きじゃ自由な評論などできないはずだからです。
私が潔癖すぎるというご批判は、甘んじて受けます。
なお、海驢さん、「名誉」を与えることだって、刑法の贈賄にこそ当たらないかもしれないけれど、贈賄的な行為ではあると思いますよ。しかも、それに賞金までついているというのですからね。
私なら、こんな「名誉」は、今からでも返上しますが・・。
<KS>
太田さんのコラムで今までなかった視点を知り、勉強させていただいております。50歳を超えて初めて日本人による現実主義に出合えた気持です。
<太田>
新たな購読者の方は大歓迎です。
<FUKO>
≫日本の安全保障の基本の基本について余りにも無知・・・です。一体どうしたらいいんでしょうね。≪(コラム#2946。太田)
安全保障を、中学・高校の教育で教えればいいと思います。
と言っても、現実的には安全保障を学問として中学・高校教育で教えるのは不可能でしょうか…。
世界史を学習する際、各国の安全保障を抜きにしては話が進んでいきません。にもかかわらず、(典拠がつけられないのですが…太田氏の経験に照らして頂ければお分かりになるのではないかと思います)安全保障というものを身近なものとして受け入れていない、どこか自らには関係ない世界の話として受け取っている人が多いと感じます。
例えば、ナチスに占領されたフランスを救ったのは米英による集団的自衛権の行使ですが、それを日本に置き換えて考える、ということをしているかといえば、あやしいものがありますし、
そもそも地理的に朝鮮半島が「日本の安全保障」にとって極めて重要であることすら日本人は忘れていやしないか…と考えてしまうのです。
そしてなぜ安全保障について日本人は無関心かつ自分勝手でいられるのか…
これについては太田氏のコラムを読むことで分かりました。
結局、国際政治において一人前の役割を果たすことができない属国ゆえ、安全保障について知り、考える機会が少なく、無知となるのだと思います。
なので解決策は民主党が政権を取り、独立国となること…でしょうか。
<太田>
民主党には、天下りの全廃を含む、政官業癒着構造の粉砕までしか期待はしていません。
ただし、それが日本が「独立」する前提条件である、と私は固く信じているのです。
最後にちょっとだけ記事の紹介です。
ムンバイのテロによる死者(テロリスト等が含まれているかどうかは不明)は173名へと下方修正されました。
http://www.nytimes.com/2008/12/02/world/asia/02mumbai.html?_r=1&hp=&pagewanted=print
支那人花嫁が日本でどんどん増えている、という記事が出ていました。
http://j.peopledaily.com.cn/94475/94701/6543908.html、
http://j.peopledaily.com.cn/94475/94701/6543910.html、
http://j.peopledaily.com.cn/94475/94701/6543915.html
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太田述正コラム#2949(2008.12.2)
<田母神問題と「諸君」>
→非公開
防衛省17:51
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