【むかわ】穂別診療所の医師不在に

 むかわ町国保穂別診療所(一木崇宏所長)は2008年度末までに、一木所長ら医師3人全員が退職することになった。町は夕張市の医療法人財団夕張希望の杜(村上智彦理事長)から、医師の派遣を希望しているが、09年度以降の体制は白紙。医師の過重労働が背景にあり、町は解消目指して住民に協力を呼び掛けている。
 一木所長は12月末で、矢崎弘志医師は09年3月末で退職し、同財団へと移籍する。後期研修で赴任していた畠山奈緒医師は、2月末で任期を終える。診療所は総工費約7億円を投じ、昨年7月にオープンしたばかりだが、年度末までに常勤医がいなくなる事態となった。一木所長は1月から3月末まで、同財団から派遣されることになっている。
 一木所長らが退職を決めたのは、診療所の過重労働。診療所は365日・24時間診療をうたっているが、当直が約120日に及ぶ医師も。時間外は昨年、1256人を受け入れた。一方で、入院を必要とする患者は65人にとどまり、夜間の「コンビニ受診」も多かった。今春も2人の医師が辞めたばかり。やはり過労だった。
 一木所長は「初期救急は地域の役目だが、夜間でも軽症者が来る。私もいつ倒れるか不安だった」と振り返り、「このままでは新しい先生が来ても疲弊するだけ」と指摘した。
 

障害者作業所で年賀状印刷追い込み

年賀状印刷が本格化
 NPO法人苫小牧市手をつなぐ育成会(斉藤フミ子会長)運営のワークセンターるーぷ「ひので」=苫小牧市日の出町=で、年賀状の印刷作業が急ピッチで行われている。
 障害者の自立を応援する施設。菓子づくりなどに取り組み、年賀状印刷もその一つ。
 11月中旬から注文を受けている。昨シーズンは約300件受注し、1万5000枚を印刷した。ただ、受注件数は年々減っているという。「今のところ、注文は150件ほど。これからが追い込みですね」と担当者。来年のえとの丑(うし)を中心に45種類のデザイン画から選ぶほか、写真持ち込みの注文にも応じている。料
 売り上げは利用者の工賃に。「はがきを取りに出歩けないというお年寄りもいるので、自宅まで配達します」とPRに懸命だ。
 

ガソリン110円台、灯油は60円台も
 原油価格の下落に伴い、苫小牧地方の石油製品も値下がりを続けている。需要本番の灯油は、コープさっぽろの苫小牧地区が3日から1リットル5円値下げの75円になった。8月のピークに比べ55円も安い。60円台の給油所も。ガソリンも110円台の水準となり、景気後退の中、消費者にうれしい値下げの波が急速に広がっている。
 灯油市場の指標となる生協の改定に伴い、他社も追随してさらに値下げへ動く可能性がある。ある販売店は「状況次第だが、灯油の配達価格を60円台に下げることになるのでは」と話した。
 苫小牧市の調査によると、灯油の平均価格(ホームタンク)は2006年1月から1リットル70円台に乗り、おおむね70―80円台で推移。昨年12月に90円台へ急上昇し、今年8月には131.7円に達した。しかし、その後は原油安に伴う石油元売り各社の卸値引き下げや、円高も加わって値下がりが続いた。生協が3日に改定した価格も、昨年7月並みの水準に戻った格好だ。
 ガソリンも、110―116円を表示する給油所が目立ち、価格競争の激しい地域では100円台の安値を付ける店も。東部の給油所は「会員価格で100円を割る店も近く出てくるだろう」と話し、「1月までは下げ傾向が続くのではないか」とも。
 ただ、原油先物相場の下落幅が小さくなってきたことや、石油輸出国機構(OPEC)の減産が強化される可能性もあるため、苫小牧地方石油業協同組合は「これからの価格の動きはまだ見通しが付かない」と話している。
 

女子駅伝道代表に苫小牧光洋中の森永さん

 苫小牧光洋中2年の森永渚咲さんが、来年1月に京都で開かれる第27回全国都道府県対抗女子駅伝競走の北海道代表メンバーに選ばれた。代表3枠を争った選考レース(11月下旬、札幌)で、10分4秒9と2番目のタイムをマークし、代表を勝ち取った。
 指導に当たる父の一生さんは「800メートルのタイムは(代表入りした)3人の中で1番遅い。もっと100、200メートルのスプリント力を付けないと、上では勝っていけない」と指摘。今冬は夏場にこなしてきた400メートルインターバルに加え、短距離走を組み込んだメニューをトレーニングに考えているという。
 大会は全国各都道府県の各代表が42.195キロを社会人、大学生、高校生、中学生で編成したメンバー9人でたすきをつなぐ。北海道は前回、2時間28分20秒で過去最低の46位に終わっている。
 本道選手団は大会1週前に現地入りし、期間中に中学生区間(第3、8区)2枠を懸けたタイムトライアルが行われる予定。森永は「正選手になりたいので、選考会に合わせられるようにこれから追い込んで、(本番では)良いタイムで走りたい」と意欲十分だ。
 

ハスカップが副読本に

 胆振支庁は、小学生向けの郷土学習資料「ハスカップのおはなし」を作った。苫小牧市周辺に群生する「ふるさとの味」の歴史や食べ方を学ぶことができる。支庁は「ハスカップの消費量は年配者を中心に高いものの、子供への浸透はまだまだ。この教材をきっかけに、地産地消に興味を持ってもらえたら」と話している。
 「ハスカップのおはなし」は17ページ。農・商・工の各産業の連携による地域ブランド活性化事業の一環として、胆振支庁産業振興部農務課が製作した。ハスカップが実をつけるまでの過程や、勇払原野における自生の歴史、ハスカップを使った料理レシピなどを写真やイラストで紹介している。
 胆振支庁は、市町教委や各小学校に、社会科や総合学習の教材として活用するようPRしたほか、内容をホームページ(http://www.iburi.pref.hokkaido.lg.jp/ss/num/hasukappu.htm)に掲載している。
 

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