広島県外の医師や医学生に広島での勤務を呼び掛ける県のホームページ(HP)「ふるさとドクターネット広島」が2日、開設から1年を迎えた。登録者数は当初見込み(50人)の約1.4倍となる72人。これまでに2人が県内の医療機関に着任し、無医地区や分娩(ぶんべん)休止の解消に結び付いた。
県によると、登録者は20―70歳代の男女で、内訳は医師43人、研修医7人、医学生22人。登録時のアンケートで約4割が、10年以内を視野に県内での勤務を「考えている」と回答し、残りは「未定」か「無回答」という。
同ネットをきっかけに、2人の医師が県内勤務を決断した。京都市内の病院長だった林重三氏は7月、大竹市の阿多田診療所に赴任。阿多田島は25年ぶりに常駐医が復活した。和歌山県内の病院の産婦人科医師だった高山保守氏は8月、尾道市の公立みつぎ総合病院に着任し、休止していた分娩を再開させた。
【写真説明】開設から1年たった「ふるさとドクターネット広島」
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