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2008年11月19日(WED)
ファンタジーの疑問あれこれ
ユアンたちの連載が始まりました。
第1話はセラフィーユの独白ですが、第2話からはユアンの奮闘が始まります。頑張らないとエッチできないぞ、ユアン。敵は手ごわい。

ところで、幾つかファンタジーに関するご質問・ご意見が届いています。今後のネタばれにならない程度にここで解説させていただきます。

■イプセがかわいそう! 彼を幸せにしてあげて!

 どんな人物をも幸せにしないと気が済まない性分の私としては、こういう場合、必ずと言っていいほど別の恋愛を成就させて救ってはいるのですが。
 どうなんでしょう……彼もいい年ですし、ずっとヴィーだけを想って生涯を閉じるというのもまた、ストイックでドミ族らしい生き方のような気がします。そんな風に頑なに一人の人を愛し続け、その愛を棺桶にまで持って行く男がいたら素敵だと思うのです。
 イプセにとってどちらが良いか、ご意見&熱弁を奮っていただけると嬉しいです。

■ナギとイヅの寿命が違ってしまわない? 国王陛下は実を食べて長寿になってしまったけど、クライヴが王位に就くのはいつになるの? ユアンも実を食べたけど、どうなるの? などなど、寿命に関してのお問い合わせ。

 これはですね……まずトゥルーン最長寿が80歳くらいです。ヴァンハイムでは350歳がこれまでの最高齢。だいたい4倍と考えて下さい。

 ハザードは命の木の実を食べてから少し若返り、見た目は30過ぎ(ヴァンハイムで120年生きたくらい)になりました。そのくらいの外見のウェンディールなら余命は恐らく200年くらいになりますが、元は人間なのでそれより短いと思います。

 ヴィーは混血なので、やはりウェンディールとは少し違って寿命が短いかもしれません。ウェンディールなら残り300年弱の余命ですが、未知数ですね。

 セラフィーユは見た目は20歳前後ですが、既に80年生きていますので、余命はあと250年〜270年くらいかな?

 ユアンはハザードと同じ条件ですから元が人間である分、ウェンディールほど長くは生きないと思います。いま名実共に20代半ばですから、ヴァンハイムではやっと6歳くらいのお子ちゃまですね(ウェンディールの6歳の見た目が20代半ばというわけではありません)。ウェンディールなら300年くらい余命があるところですが、どれだけ生きるかは未知数です。

 ナギは果汁を飲んだだけですから寿命に変化はありません。イヅは混血の父親と人間の母親の間に生まれた上、母親のユリアが短命で虚弱だったので、とてもじゃないですが長命とは思えません。普通の人間よりちょっと長生きか、ごく当たり前に80年くらいではないでしょうか。ヴィーのように見た目が変化するかどうかも疑問です。というか、きっと「なーんか幼い外見のまんま」で年を取り、死ぬような気がします。不発(酷っ)ですね。でも、イヅはそれで満足だと思います。
 でも、ユアンたちと一緒に生きて行こうと思ったら、二人して命の木の実を食べるかもしれませんね。

 いずれにせよ、寿命がどれくらいかということと、実際にどれくらい生きられるかということは別物です。日本人女性の平均寿命が80歳を越えているからと言って、全ての日本人女性が80過ぎまで生きられるとは限りませんよね。その前に病死したり事故死したり、どれくらい生きるかは誰にも分からないのです。
 ですから、あまり寿命のことにこだわる必要はないのかなと私は思っています。

 それと。
 ガラードは今、スヴァルトハイムを平定中です。それを成し終えても敵は潜伏して残り、魔術を使う者や穢れた獣が大陸を徘徊していると思われるので、まだまだ問題は山積みです。
 そうしたものたちが入り込むのを防ぐため、ヴァンハイムの結界を解くのは当分先になりそうですが、頼りになる軍師や忠信な騎士、荒れた大地を生き返らせる智恵を持つ学者を得たいと考えています。
 ということは、主人公たちが長生きして働くべき場がまだまだあるということですね。さて、この先はまた続きのお話の中でお読みいただくことにいたしましょう。ふふふの腐。

■サウルが気の毒すぎます……彼にも救いはあるんですよね?

 サウルは不穏分子なんですよ? 実の兄と弟の命を狙い、自分が王位に就こうとしていたような奴なんですよ? カルメールの息のかかった母親と一緒になって、トゥルーンの国をいいようにしようとしたんですよ? それでも気の毒なんですか? マデリーともども縛り首(トゥルーンには死刑制度はありません)、いやいや島流しにされても当然なのではないですか? え? ハザードの若気の至りの犠牲者だからサウルには罪はない? サウルにも愛する人を与えて幸せにしてあげて欲しい? 本気ですか?

 ――――さて。
 その名前以外は全く本編の中に出てこないサウルですが、いったいどういう人なんでしょう。本編進行中、いったい彼はどこにいるのでしょう? 彼にも恋が芽生えるのでしょうか。「不穏分子」の真実とは?
 それは現在執筆中の『人形の玉座(仮題)』にて。お楽しみに♪

 一つだけ確かなのは、私は後味の悪いお話が苦手で、基本的に自分の生み出したキャラは可愛いんですよね……。ところで、サウルは何も悪いことをしていません。これは本当です。

他にも色々とお問い合わせ&リクエスト、コメントなどいただいております。
おいおいお答えしていきますね。ユアンのエロいお話にも感想お待ちしています。^^
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2008年11月12日(WED)
Good Morning, Everyone
※ファンタジー本編と『Scent of Distiny 〜闇を照らす光』を
 先に読んでからどうぞ。最終回後、数日経った頃のお話です。




■ある朝の風景

ルカスは王族専従の侍従長で、今は主に国王ハザードと第三王子ナーガラーザのお世話をしている。

第一王子クライヴは婚儀の夜から新居となる離宮で寝起きしており、そちらでは彼ら専従の侍従たちが立てられ、ルカスの管理の下で働いていた。

ナーガラーザは王宮の東の離宮の改築が終わり次第、そちらに移ることになっているが、それまでは王宮にいるのでルカスがお世話を続けている。

朝になると、まずルカスは国王陛下の寝室へ向かう。
とりあえずノックをし、「失礼いたします、陛下。朝食のお時間でございます」と言いながら中に入る。国王の寝台は天蓋から垂らされた薄絹で覆われているので不敬にはならないが、そちらはなるべく見ないようにして窓辺に歩み寄り、分厚いカーテンを開けて朝の光で室内を満たす。

大抵はそれですぐに目を覚ますのだが、再婚してからのハザードは少し勝手が違っていた。ちらりと見やると、見事な彫刻の施された香柏の寝台の上、金黒色の髪の青年を両腕に抱え込むようにして熟睡しているハザードが見えた。

二人とも夜着を身にまとっていない。床に落ちていた夜着を拾い、ルカスは口元に笑みを零す。昨夜もまた遅くまで……いや、どちらかというと今朝に差し掛かるまで睦み合っていたのだろう。

仕方ない、と微笑んで、ルカスは運んできたカートの上の食器類をテーブルの上に並べ始めた。カチャカチャと音を立て始めると、やっとハザードが身じろいで目を覚ました。

「おはようございます、陛下。ご朝食はすぐにとられますか?」
「……ああ、おはようルカス。済まないが湯の用意をしてくれるか?」
「隣の浴室にご用意してございます」

最近はもう慣れたもので、朝食の前に湯浴みをする二人を待って、それから温かい朝食を運んで来るようになった。ハザードはローブを羽織ると寝台の上の伴侶を抱き上げ、一糸まとわぬ姿の彼を浴室へと連れて行った。

ノーマの時は彼女の方が常に早く目覚めていて、ハザードの世話を焼いていた。寝乱れた姿などルカスに見せたことのなかったノーマだが、ヴィーは前後不覚になるまで慈しまれて気を失うように眠りに落ちているのだろうから、気の毒なような喜ばしいような。

そうして湯から戻って来た二人が用意されていた服を着て食事を始めると、今度はルカスは第三王子の部屋へと向かう。

第三王子ナーガラーザは常に早起きで、王宮の庭園にある温室に研究中の植物の開花状況を見に行ったり、王宮の内庭で早朝の鍛錬として早番の騎士や兄王子のクライヴなどと剣を交わしていた。

伴侶を娶ってからもそれは変わらず、ルカスが挨拶をして彼らの私室に入って行く頃にはきっちりと服を着たナーガラーザが未だ寝室で眠りこけている愛しい黒髪の少年の髪を撫でたり口づけたりして、うっとりと幸せそうな時間を過ごしていることが多かった。

「イヅ……イヅ、起きろ。朝食だぞ」
「ん……んん、ゃ……」

愛らしい黒髪の少年は裸の肩を丸めて枕に顔を擦り付け、その肩に口付けたり髪を梳き上げて起こそうとする王子から顔を背けてしまう。

そんな子どものような仕草を見つめるナーガラーザの紫色の瞳が、なんと甘く柔らかであることか。

「ルカスが困っているぞ」
「んん……」
「ルカスは冷たくなった朝食を温めに行かねばならん」
「んー……ゃぅ……起き、る……」

心優しい少年の気遣いをくすぐり、上手く彼を目覚めさせる王子の賢さよ。
ルカスは微笑ましく目を細め、「今朝はベルベリーの実を焼き込んだ甘パンでございますよ」と彼の好物が入った籠をテーブルに置いた。

寝ぼけているイヅは素直にナーガラーザの首に腕を回し、されるがままに服を着せ掛けられたりしている。もう少し目が覚めてくると真っ赤になって大騒ぎし、「自分でできる」だの「ルカスが見てるじゃないか」だのと王子から逃れようとし始めるのだが、昨夜はまた随分と疲れ果てさせられたらしい。

そうしてせめて上半身にだけシャツを着せ掛けられたイヅをナーガラーザが寝台から抱き上げ、こちらに連れて来て自分の膝の上に乗せたところで、ルカスはポットの香茶をカップに注いだ。

子どもみたいな素足を露わにしているのを、冷えないようにとルカスが手渡した膝掛けで覆ってやり、ナーガラーザは手ずからイヅに朝食を食べさせ始めた。こうなったらルカスは早々に彼らを残して部屋を出て行くしかない。

侍従の仕事はまだまだあるのだが、とりあえず王族の最もプライベートな姿を垣間見ることができるのはルカスだけだ。というより、あまりにも他のしもべたちには見せられない。

天の使いのように崇められ、民の敬慕を浴びている王族が蕩けた蜜のようになっている姿なんて、想像することさえ畏れ多いのだ。神々しいほどの威厳をたたえたトゥルーンの国王陛下が最愛の伴侶を抱えて眠っている姿など、彼が幼い頃から傍に仕えているルカス以外の誰に見せられよう。

「ルカス様、カーライル公からご相談したいことがあるとのことで伝言が」
「ああ、今行くよ。あと一時間ほどしたら、国王陛下とナーガラーザ様のご寝室のシーツをお取替えして」
「はい、かしこまりました」

まだまだルカスは忙しい。

今日の夕食に例のパイを、という国王陛下の注文を伝えるため、ルカスは足取りも軽く厨房へと歩いて行った。




※老人キャラがグッジョブで素晴らしいというコメントを頂いて嬉しいです。
 ご好評だったルカス、ちょっとだけ出て来てもらいました。
 『闇を照らす光』の完結後のお話です。
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2008年11月05日(WED)
映画
昨日、『レッドクリフ』観てきました。
三国志すごくイイ……ていうか中国の歴史もの大好きです。
中学生の頃、その手の小説を読み漁ったものでした。

高校生の頃は漢書に凝って王義之(おうぎし)とか欧陽詢
(おうようじゅん)、慮世南(ぐせいなん)、顔真卿(がん
しんけい)などを集めては模写していました。

就職してからは貯金が貯まると中国に行き、漢詩の舞台と
なった土地を訪れて、その広大な風景を眺めながら漢詩を
詠んだりして。

万里の長城の終着点、嘉峪関(かよくかん)や西安の碑林
博物館は大好きな場所でした。その頃の私って22、3歳……
何を考えていたんでしょうねぇ(笑)

私は中国映画が好きなので良く観るのですが、ジョン・ウー
監督の作品は観ていませんでした。『レッドクリフ』が
初めてです。

うちは歴史の勉強にもいいかなと思ったし、子どもたちに
中国の歴史に興味を持ってもらいたかったので連れて行き
ましたが、基礎知識のない子や興味のない人には戦闘シーン
以外、内容が把握しにくいつくりだったかも知れません。
『センター・オブ・ジ・アース』にしといてあげた方が
良かったかな、と思いましたが、第2部の水上戦がどうなる
のか気になって仕方ないみたいなので、案外こちらの策に
はまってくれたのかも。来年の4月、第2部が公開されたら
また息子2人と観に行こうっと。

中国の英雄たちの男気にうっとりでした……。

http://redcliff.jp/index.html
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