都議会第4回定例会が2日開会した。石原慎太郎知事は所信表明で、都立墨東病院(墨田区)など複数の病院で妊婦が受け入れを断られた問題について「事態を重く受け止め、さらなる対策に着手する」と述べ、周産期医療対策を拡充する方針を示した。
石原知事は国の医療行政について「産科・小児科の深刻な医師不足が問題の根底にあり、これは国の失政に他ならない」と批判。改善策として▽産科診療協力医師登録制度の創設▽搬送調整業務や休日診療体制の強化▽周産期連携病院の指定--などを打ち出した。
新銀行東京が舞台となった融資詐欺事件については「極めて遺憾で、過去のうみをすべて出し切るよう、株主として求めていく」と改めて陳謝した。9月中間決算がほぼ再建計画通りだったとし、「引き続き、再建計画の着実な達成に向け、経営の監視と支援を行っていく」と説明した。
都は世界的な金融危機を受けた緊急対策に基づく総額508億円の補正予算案など計66議案を提出した。会期は17日までの16日間。主要会派による代表質問が9日、一般質問が10日に行われる予定となっている。【木村健二】
毎日新聞 2008年12月3日 地方版