2008年04月27日 12:00 [Edit]

この記事をクリップ! newsing it! Buzzurlにブックマーク b.hatena.ne.jp/entry Choose or Lose - 書評 - WAL-MART エグい会社に知恵で勝つ!

インデックス・コミュニケーションズの櫛田様より献本御礼。

これはエグい!

商人必読。Read or Lose!


本書「WAL-MART エグい会社に知恵で勝つ!」の原題は"WAL-SMART"、題意はズバリ"How to outsmart guys like WAL-MART"、すなわちWAL-MARTのような(エグい)やつらに知恵で伍して行くか、ということである。 目次 - 手入力

イントロダクション 選ばなければ、敗れ去る
第1部 ウォルマートの出現によって世界はどう変わったのか
第1章 小売業の巨人が世の中を決めている!?
- 企業が直面する新しい舞台での新たな挑戦
第2章 永遠に走り続ける快感
- すべてを変える成功のサイクル
第3章 ウォルマートの業務プロセスが圧倒的に強い本当の理由
第4章 これなしでいくら真似をしても成功しない
- 内側から見たウォルマートのDNA
第2部 生き残り、成功するための処方箋
- 巨大企業が支配する世界における12の賢い選択
第5章 ライバル企業としての3つの選択
- 「差別化する」「強者の強みを自社に取り込む」「分野を狭めて独占的存在になる」
第6章 納入業者としての3つの選択
- 「強者の強みを利用する」「選択的に投資する」「リスクを分散させる」
第7章 雇用主としての3つの選択
- 「公平に報いる」「情熱を引き出す」「成長してもらう」
第8章 共同体のメンバーとしての3つの選択
- 「戦略的に団体を選び、その一員となる」「利害を一致させる」「積極的に参加する」
最終章 12の賢い選択をさらにパワーアップさせるための最後の処方箋

WAL-MARTのような(エグい)やつらがいる世界、本書でいうところの「ウォルマート的世界」というのは、ずばり「フラット化した世界」のことだ。そこでは、モノは底値で売買され、また底値で売買できる者だけが生き残っている。労働も含めて。売り手を守ってくれる「起伏」はそこには存在しない。WAL-MARTというのは、そんな世界における勝者の象徴であるが、そんな立場にある企業はWAL-MARTだけではなく、仮にWAL-MARTがこの世から忽然と姿を消しても、他の誰かがそのニッチにつく。

そんな世界において、WAL-MARTでないあなたはなにができるか。それを説いたのが本書である。

第1部では、そのWAL-MARTが徹底解剖される。日本では名前ぐらいしか知られていないが、知らなければ誰もかもがヤバい。30兆円を越える売上高は、それだけで日本の医療費全体に匹敵し、全世界のGDP合計の1%に相当する。パートタイムを含めた従業員は180万人。米軍を上回る。WAL-MARTはいかにしてその地位を築き上げたのか。WAL-MARTでない者は、まずWAL-MARTとは何なのかを知らなければならない。

そして第2部では、ライバル企業、納入業者、雇用主、そして共同体のメンバーという4つの立場において、「ウォルマート的世界」において生き残るための選択を吟味する。向うところ敵なしに見えるWAL-MARTだが、それでもしっかり勝っている連中はたくさんいる。Appleは先日 iTunes Store で音楽小売でWAL-MARTを抜いたばかりだし、CostcoはWAL-MARTのSam's Clubにトップの座を譲り渡す気配すら見えない。本書にはなぜか登場しないが、日本の小売業もこの点では優秀で、おかげで日本ではWAL-MARTのエグさはなかなかわからないというちょっと困った「パラダイス鎖国」化にある。本書だけではなく、〈「売れる仕組み」に革命が起きる〉もあわせて読んでおきたい。

どうやら、今後の世界で生き延びるには二つしか選択肢がないようだ。

WAL-MARTより売るか(outsell)、WAL-MARTを出し抜くか(outsmart)。

いずれにせよ、本書というサバイバルキットは手放せない。

Dan the Flat-lander


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この記事へのコメント
 サイパンに行ったとき、WAL-MART に入って「なんじゃ、こりゃ」と思いましたね。

 ただ、日本に入ってこれないのは日本の市場が特殊だからじゃないですか?カルフールもてこずってますよ。
Posted by ytaro at 2008年04月27日 19:18
ウォルマートはドイツでも韓国でも敗退。
カルフールもEU以外は発展途上国が中心。
小売業というのは得手不得手があるのでしょうな。
Posted by 売り子 at 2008年04月27日 23:57