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佐藤修、引退スパーで闘魂継承!
世界狙う坂田に「後は任せた」

2005年03月21日

映画『ロッキー』シリーズのような数々の逆転劇を繰り広げた佐藤
映画『ロッキー』シリーズのような数々の逆転劇を繰り広げた佐藤【 スポーツナビ 】


 佐藤修が坂田に世界王者の闘魂を継承した。元WBA世界スーパーバンタム級王者・佐藤修(協栄)の引退式が21日、後楽園ホールで行われた。「The 316th Guts Fighting」のメーンイベント前、佐藤が最後のリングに上がったが、トランクスにガウンと戦闘態勢。リングアナウンサーから「協栄魂継承式として引退スパーリング2ラウンドを行う」とのコールがあると、青コーナーから佐藤の後輩でWBA世界フライ級4位の坂田健史が登場。映画『ロッキー』シリーズのような数々の逆転劇を繰り広げた元世界王者を相手に、世界獲りが期待される坂田は階級差を感じさせない果敢なアタックを敢行。偉大な先輩から闘魂を受け継いだ。



日本ボクシング界の救世主

   【 スポーツナビ 】
 2002年、低迷する日本ボクシング界に世界王座をもたらせた“HULK”佐藤は、引退式後にようやく隠していた本音を打ち明けた。「(メジャー)選手がいない時期にジムに入った。線も細くてパワーのない僕にはだれも期待しなかったでしょうけど、選手がいないなら僕が引っ張るという気持ちがありました」――口数が少ないことで知られる佐藤が珍しく自ら語りだした。佐藤は95年の阪神大震災直後、高校卒業と同時に被災地の神戸市長田区から上京。名門・協栄ジムに入門した。それまでに海老原博幸、西城正三、具志堅用高、上原康恒、渡嘉敷勝男、鬼塚勝也、勇利アルバチャコフ、オルズベック・ナザロフと8人もの世界王者を生み出し、自他ともに認める「ハウス・オブ・チャンピオン」となった同ジムだが、94年には鬼塚が引退。名門ジムの威信を背負った佐藤は「こんなもんじゃない。オレがやってやる」と心中で決意し、世界奪取を自分自身に誓ったという。


苦難の連続に“HULK”の精神で打ち克つ

 苦難の連続だった。プロ5戦目で早くも黒星を喫し、早くもエリートコースから外れた。それでも“HULK(巨人)”の精神を胸に再び階段を上り、2001年に東洋太平洋スーパーバンタム級王座を獲得。1度防衛した後は王座を返上し、世界王座に挑戦した。しかし、ここでも順調には行かなかった。02年2月、当時無敗を誇ったWBCスーパーバンタム級王者ウィリー・ホーリン(米国)に挑むがダウンを奪われる苦しい展開。しかし、驚異的な精神力で後半を巻き返しを見せた。判定は1−0と1者の支持を得るも、健闘むなしく王者のドロー防衛となった。しかし、すぐさま同年5月に今度はWBA同級王者ヨーダムロン・シンワンチャー(タイ)に挑戦。序盤は劣勢を強いられたが、またも気迫のこもった猛攻で反撃に転じ、7ラウンドに起死回生のコンビネーションブローを炸裂させた。魂を込めた左ボディーフックで1発、2発と王者の脇腹をえぐると、無敗王者がリングに崩れ落ちた。奇跡の大逆転勝利に、新王者・佐藤は『ロッキー』ばりに両手を天高く突き上げ、歓喜の雄叫びを上げた。


後輩・坂田に「志固精進」の精神を継承

   【 スポーツナビ 】
「勇気を持って戦う」が口癖の佐藤が、最も好きな言葉としているのが「志固精進」。努力型の王者は、最後のリングで身をもって後輩に協栄魂を継承した。1ラウンドこそ観衆が静かに見守る中で乾いたグローブの音だけが響いたが、2ラウンドには坂田が激しく攻め立てる場面も見られた。それでも佐藤は「もっとガンガン来てほしかった。後はお前に任せるという気持ち」とゲキを飛ばし、坂田にすべてを託した。金平会長も「佐藤を見て坂田が育ち、また新しい選手も育っている。佐藤が引退して坂田に(期待の)比重がかかるが、応えてくれると思う」と次代のエースに期待をかける。4月にあごの骨折から復帰を果たす坂田は、先輩からのエールに「ずっと前を走っていた目標の人。今度は僕が世界王者になってもう一度盛り上げる」と王座獲り宣言で応えてみせた。4月23日には前回惜しくも判定で敗れた相手、王者ロレンソ・パーラが防衛戦を行う。金平桂一郎会長は「復帰戦が終わったら見に行く。しつこく行く」と、早くも再アタックの交渉開始を示唆した。

 佐藤から坂田へ。名門ジムに受け継がれる世界王者の闘魂が伝承された。佐藤の第2の人生の成功と、坂田の世界奪取を信じて止まないファンたちは、気持ちのこもったスパーリングに惜しみない拍手を送った。日本ボクシング界の復興へ。挑戦は止まらない。



■世界ランカー畠山が復活の狼煙

   【 スポーツナビ 】
 なお、この日はメーンイベントにWBA世界フライ級王者の畠山昌人が出場。日本ミニマム級4位の半田友章を下して世界戦線再浮上へ復活の狼煙を挙げた。北海道ジム初の日本王者として脚光を浴びた畠山は、04年9月に5度目の防衛戦に臨んだが、増田信晃(駿河)に判定負け。しかし、今回は判定ながら最終ラウンドにダウンを奪う快勝。再び世界への階段を上り始めた。


■協栄ボクシングジム「The 316th Guts Fighting」

<ライトフライ級 10回戦>
○[WBA世界フライ級14位]畠山昌人(協栄札幌赤坂)
(10R判定3−0 96-95,98-93,98-93)
●[日本ミニマム級4位]半田友章(宇都宮)

<スーパーフェザー級 8回戦>
○[2004年全日本新人王]松崎博保(協栄)
(4R3分00秒、KO)
●遠藤真吾(ナカハマ)

<スーパーバンタム級 8回戦>
○瀬藤幹人(協栄)
(1R2分35秒、KO)
●森川和雄(ヨネクラ)

<フェザー級 6回戦>
●吉住壽祐(協栄)
(5R負傷判定3−0 49-48,49-47,49-47)
○大谷広和(ワタナベ)

<フェザー級 4回戦>
○浅野邦明(ピューマ渡久地)
(2R1分00秒、KO)
●古川真次(不二)

<スーパーフェザー級 4回戦>
○鎧塚真也(協栄)
(1R2分16秒、KO)
●村上直樹(トクホン真闘)

<スーパーライト級 4回戦>
○渡貫雄大(協栄カヌマ)
(1R1分28秒、TKO)
●桧垣秀介(ナカハマ)

<54.5kg契約 4回戦>
○佐藤幹(協栄)
(4R判定2−1 37-39,39-38,39-38)
●石本良次(協栄札幌赤坂)


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