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「障害者枠採用で力仕事」 女性が野村証券を提訴 大阪

2008年12月2日

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 野村証券(東京)に障害者の採用枠で入社した大阪市の女性(50)が「採用時の説明と異なる力仕事をさせられて体調不良になったうえ、一方的に解雇されたのは不当」として、社員としての地位確認と、慰謝料など約760万円の賠償を求める訴訟を起こし、同社と大阪地裁で争っている。

 訴えによると、頸椎(けいつい)症の障害がある女性は昨年4月、障害者を対象とした野村証券の求人広告で「一般事務の補助的業務」とあるのを見て応募。採用面接の際、四肢機能障害(4級)と認定されており、重い物が持てないことを伝えたという。同6月、雇用契約を交わし、大阪市内の支店へ配属された。

 女性側は、会社側が仕事の内容について「庶務や電話応対」などと説明したにもかかわらず、実際には株式セミナーでおじぎを繰り返す受け付けや、書類の運搬作業など首に負担がかかる仕事をさせられたと主張。作業中にめまいや背中の痛みを覚え、病院で「神経の症状が悪化している」と診断されて、試用期間中の翌7月に会社側から「十分な労務提供をなしえない」として採用拒否を通告されたとしている。

 7月の第1回口頭弁論で、女性は「会社側は障害の内容を理解し、雇用契約を結んだはずだ。能力を超える仕事をさせ、障害者への安全配慮義務を怠った」と主張。野村証券は「仕事が多岐にわたることは採用時に説明し、障害にも最大限の配慮をした。女性に生じた症状はもともとあったものだ」と反論している。(宮崎園子)

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