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12/02-18:48--防災ヘリ納入延期　県対応示せず　議会総務委で批判

　今年度中の導入予定だった岡山県消防防災ヘリコプターの納入が来年８月にずれ込み、本格運用が１２月ごろに遅れる見込みとなった。１日の県議会総務委員会（佐藤真治委員長）で報告されたが、同ヘリをめぐっては、当局と議会で複雑な経緯もあっただけに、委員から見通しの甘さに対する批判が相次いだ。県は６月、代理店の三井物産エアロスペース（東京都）と本契約を締結。来年３月末までの納入、１０月ごろの本格運用を目指していた。ところが、１１月に同社から遅延の申し出があり、同委員会で、掛谷弘幸消防保安課長が「納入が来年８月にずれ込む見込みになってしまった」と報告。遅延の理由が詳しく伝えられていないため、今後の県の対応も示せず、各委員の顔色がみるみる変わった。長瀬泰志委員（民主・県民ク）は「曲折があったというのに誠に遺憾」と述べ、石井正弘知事が１２月定例県議会の提案理由説明で触れなかったことを批判。武田英夫委員（共産）は「（当局は）６月に継続審査になると数年は遅れるとしていた。遅延金の問題もあり、間に合うという明言はもらっていないのか」と詰め寄った。これに対し、堀井巌総務部長は「県民の安全・安心を守る立場として、心から深くおわび申し上げる。遅延金は適切に判断したい。一日でも早く遅れを取り戻す」と釈明。長井龍則危機管理監も「さらに聴取したいが、説明できないことは誠に申し訳ない」と陳謝した。それでも委員の不満は収まらず、高橋英士副委員長（公明）は「『遅れる理由が分からない』というのが分からない」と追及。渡辺英気委員（自民）は「財政難の中、もうやめればいいのではとも思う」と踏み込んだ。消防防災ヘリは、石井正弘知事が昨年の９月定例県議会で導入方針を表明。しかし、今年６月の「財政危機宣言」を受け、県議会で先送りするよう求める意見が相次いだため、最大会派の自民に必要性を猛アピール。６月定例県議会での同委員会の継続審査をひっくり返し、本会議で原案通り可決した経緯がある。機種は米国製「ベル４１２ＥＰ」で、今年度の関連予算で１８億１千万円を計上。このほか、パイロットや整備士の人件費、ヘリや施設の維持費などで年間２億６千万円の経費が見込まれている。

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