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【コラム】今ごろになってオバマ人脈作り?(上)

議員外交は「外交保険」

 韓国の国会議員たちは、オバマ次期米政権との人脈を作ろうと、続々と太平洋を渡っている。「オバマ人脈がないとは大ごとだ。早くつながりを作らねば」という思いだろう。米民主党は昨日今日作られた新党でもないのに、なぜ慌てて人脈作りに走るのだろうか。

 オバマ・チームと人脈を作るにはもう遅い。2000年に民主党が大統領選挙で敗れて以来、主要人物が8年間、シンクタンク・大学・市民団体で冷遇されていた時期に交流を持っていれば、恐らく今ごろは駐米韓国大使館をこき使わなくても簡単に会えたかもしれない。苦しいときに願いを聞き入れ、両国間の一歩踏み込んだ話もできる人脈というものは、相手が苦境に立っているときに作られるのであって、「勝った後」に急ごしらえできるものではない。

 では、現在の状況ではどうすればいいのか。まず、「今すぐオバマ・チームと人脈を築かなければ」という性急な思惑は捨てるべきだ。米国では、政権が変わっても外交政策が大幅に揺らぐことはないというのが常識だ。韓米が協力すべき問題はほぼ決まっており、政府間のチャンネルはそのまま残っている。にもかかわらず、一部の政治家は「個人的な人脈をうまく利用すれば、政策も変えられるだろう」という幻想を持っている。

 人脈にこだわりすぎると、ワシントンによくいる「実力者と直接通じている」と主張するブローカー的な人々に会うことになる。しかし、彼らを通じ築ける人脈は、たいてい「大統領夫人の“はとこ”の友達の近所の人と知り合い」程度のものだろう。

企画取材部=姜仁仙(カン・インソン)次長待遇

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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