ここから本文エリア 徳島市民病院改革案 「急性期医療」に重点2008年12月02日
徳島市民病院(同市北常三島2丁目)の改革案が、1日の同市議会文教厚生委員会に報告された。救急医療の充実や地域医療との連携で、病気の発症やけがをした直後を主な対象とした「急性期医療」を担う地域の中核病院を目指し、経営効率化を進める。来年1〜2月に市民からの意見(パブリックコメント)を募集・反映させた上で、3月議会に最終案を報告する。 改革案では、「救急医療が必要な患者について、受け入れ可能な体制の充実」を目指している。医療スタッフの確保を進めるとともに、市医師会の協力を得て、開業医による応援態勢を構築。救急車が搬送してくる患者を月平均200人(今年4〜8月は179人)、他の医療機関からの紹介救急患者を月平均100人(同96・8人)受け入れることを、来年度以降の目標にしている。 また、「病院の特徴に応じて、機能分化や連携を進めていくことが必要」として、厚生労働省が指定する地域がん診療連携拠点病院をめざす。同病院では、これまでもがん関係の臨床実績が多かったが、今年初めに新病棟ができたのにあわせ、リニアック(放射線治療装置)などの医療機器が充実したことを生かす。昨年度、がんの入院患者数は1353人、手術件数は473件だったが、11年度までに入院患者数を約170人、手術件数を約60件増やすことを目標にしている。 一方、昨年度の決算で21億円以上の不良債務を抱えるなど厳しくなっている財政面の改善にも着手。外部への業務委託、コージェネレーション(熱電併給)の利用などによって経費節減に努め、10年度以降の単年度での黒字経営を目指す。
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