飯島 勲|知らないと危ない!これが「冠婚葬祭」の落とし穴だ
「リーダーの掟」
ビジネスマンの中には日常の業務に追われ、パーティや冠婚葬祭の仕切りを苦手に思っている人も多いのではないでしょうか。
小山唯史=構成 浜村多恵=撮影
■坊主のお経は止まらない
葬儀を故人にふさわしい格のものとするには、総務・秘書部門の社員の的確な対応能力が求められるわけです。
集まり散っていく人々の動線を混乱させない。列席者が「ん?」と感じてしまうような空白や乱れを生じさせない……企業ほか各種組織にとって、葬儀をしめやかに、かつ、手際よく遂行することは、慶事の場合よりむしろ重要であるとさえいえるでしょう。そして、それはまた、組織の能力や体質が問われる場ともなるのです。
偉大なる先達を称え、しっかり弔うことは、遺された社員の重大な責務ではないでしょうか。
葬儀で一番苦労するのは、弔問客の人数が不明なことです。お経の時間は1時間程度。3000人だろうが100人だろうが、お坊さんが何時間もお経をあげ続けてくれるわけではありません。お経が終わっているのにダラダラと列が続いていたり、逆にお経が半分も終わっていないのに列が途絶えてしまってはみすぼらしい。
そこで重要になってくるのが指揮官つまり葬儀担当社員の仕切り能力です。たとえば、弔問客が100人程度だったらお焼香台を1台にしてしまいます。3000人なら10台ぐらいが目安ですね。
困るのは、お経の時間はまだたっぷり残っているのに、お焼香の第一波があらかた済んで、列が途切れてしまいそうなケース。私なら、そういう場合に備えて次のような準備をしておきます。受付、会葬お礼係、車輛係など裏方の社員たちを、あらかじめA~C班ぐらいに分けておくのです。一班は20人程度。大企業なら数多くの社員が動員されているはずです。さて、当日。
もしお焼香の列が途切れそうな状況なら、「A班出動」と、ひそかに伝令を発します。すると20人程度がパラパラと間を置いて列に加わり、ゆっくりお焼香する。まだ足りなければ「B班出動」です。社員たちも当然喪服ですから、弔問客には彼らが主催者側の人間だということなどわかりません。そのうちに、遅く駆けつけた本当の弔問客も何人か交じってきて、自然な形で列が繋がっていけば大成功です。
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