へこむ



「なあ松浦よお」

「なんですか?」

「この度わたくしヨシザワは」

「何目指すんですか?」

「早いな」

「そうですか?」

「うん。それでなんだっけな」

「今度は何目指すんですか?」

「ああ、それだ。何目指したらいいかな?」

「は?」

「いや、ヨシザワさんもう分かんなくなっちゃったんだよ」

「はあ」

「何になれば藤本ミキティは振り向いてくれるのだろうか」

「さあ」

「冷たいな」

「コックさんはどうしたんですか?」

「指切っちゃったの・・・」

「それでやめたんですか?」

「だって痛いんだもの。痛いの嫌いなのよ」

「なんていうかもうダメですね」

「それだけじゃないよ!なんか量ったりメンドクサイんだよ!メンドクサイのも嫌いなのよ」

「なんていうか本当にダメですね」

「あーなんか凹むよその言葉」

「まぁでも事実ですからね」

「そうなんだよねー」

「自覚はあるんですね」

「うるせぇ」

「あ、ミキたん」

「よ。何してんの?」

「凹み中なんだ、そっとしておいてくれ」

「だって」

「あらあら。じゃあ亜弥ちゃん借りてくからね」






「どしたのよっちゃん。珍しい」

「さあね。それよりたんは?何か用だったの?」

「ああ、暇だし三人で遊ぼうかなって思ったんだけどよっちゃんがそっとしておいてほしいならしょーがないね」

「そーだね、残念」

「何があったのか知んないけど早く元気になればいいね」

「ダイジョブダイジョブ、あの人の事だもん、明日になったらケロッとしてるよ」

「そうなの?」

「そうなの。さ、行こ行こ」











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