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IT Skill Up Lab 【プロフェッショナルへの道】
 
プロフェッショナルへの道
第14回 「ビジネス+ビジネス=ヒューマンスキル?」  嵐 保憲氏

■ソリューションビジネスの表と裏

パソコンイメージMOT(Management Of Technology、日本語で技術経営)が着目されています。最近の流行ですので、目にしている人も多いと思います。この言葉のとおり、まさしく、経営とITは切り離せなくなりつつあります。(私はそうなったと思いますが、地方へ行くとまだまだIT化されていないようですね。インフラの影響もあると思いますが、ここ2、3年でインフラにも差がなくなるでしょう。)
かつて「ネットビジネス」という呼び名がもてはやされました。今ではビジネスにネットを使用するのが当たり前となり、ネットビジネスと言われなくなりつつありますが、この言葉の意味をよくよく考えると、経営者に技術を教えるというスタンスだったと思います。
現在はその逆、技術者に経営を教えるという流れにシフトしているように思います。いずれにせよ、経営にITは欠かせないという点では一致しています。このように物事を違った角度でとらえることで、私たちがいるソリューションビジネスの表と裏が見えてきます。複雑な時代と言われて久しいですが、今回のコラムでは物事をシンプルに見てコメントしていきたいと思います。

■ 最近取りざたされるコミュニケーションスキル


「失敗を活かす」という本コラムにおいては、学んだことを活かすために、伝える技術、コミュニケーションスキルが非常に大切だと思います。それは経営、技術、両方に言えることだと思います。経営者は分かりやすく経営を伝え、技術者は分かりやすく技術を伝える。伝わらなければ、実施されず、どんなに良いこと、良いシステムでも机上の空論になってしまいます。MOTという時代の流れで技術者がビジネスを学んだ後、どう活かすのか。ネットビジネスでは技術を活かせず、情報が先行し、バブルが発生して崩壊しました。技術やビジネスモデルありきで、経営がなかったためと私は思います。言い換えると、良い商品、良い技術だから売れるだろうという、技術よりの発想だったためと分析しています。
しかしながら、前段でも話しましたが、経営者に技術を、技術者に経営を、ということで結局は無理があると私は見ています。餅は餅屋というようにそれぞれの知識・経験には奥が深く、勉強だけでは得られるものではないと思うからです。だからこそ、それぞれ分業し、プロとして活躍していると思うのです。
では、どうしたら良いのでしょうか。そのために双方が歩みよれるよう、「共通語」で話せば良い訳で、それを私はコミュニケーションスキルと呼んでいます。
そもそも、技術と経営(営業)に必要なコンピテンシー(職業適性)は反比例します。私自身、この仮説を実証し、あわせて採用基準明確化のために、前職で大がかりな調査を行いました。社長を除く、社内スタッフ全員にコンピテンシーテスト(SPI)を行いました。結果は「両方の適性がある人はいない」でした。適性は大きな環境の変化がある、もしくは時間の経過により少しは変化しますが、それ以外は変化が少なく、両方の適性を持つのは至難の業ということになります。MOTで得た知識をどう活かすのか、それはみなさんの課題になると思います。今日からできること。「共通語」のためにも日頃からコミュニケーションを行いましょう。

以上をまとめると


失敗の法則7 「複雑にするから失敗する」


■ 会社と個人、今後の業界展望

コミュニケーション イメージこのコラムのサイトは求人サイトですので、読者である方々は多かれ少なかれ面接をすると思いますが、人事担当者に伝える技術、コミュニケーションスキルも欠かせません。個人は自己PRの時代、会社はIRの時代。「伝わるだろう」はもう通用しなくなりつつありますが、「伝えたつもり」の不幸な人や企業も未だ多くいます。それをもって人や企業では「就職難」「商品が売れない時代」等とも言われていますが、そうとばかりも言ってはいられません。
これからは良くも悪くも対等な時代。選び、選ばれる時代です。企業が時代のニーズにマッチしたサービスを提供するということは、時代のニーズにマッチした人材であり続けること。企業も人も大変です。
そして、ますますスピードの時代へ進んでいます。システム化、IT化によりスピード化がされましたが、最後に残るのは人です。人の思考スピードは昔も今も変わらない。ですので、早い切り換えの考えが出来る人が成功します。その早い判断のためには目利きが必要で、目利きはプロの仕事です。だからそれに対し、お金を払って新聞・雑誌などの情報を買い、その道のプロに仕事を依頼しています。その対価であり続けること。時代のニーズは高度化しているので、進歩し続ける必要があります。だからどの業界もプロは大変です。だから面白い。面白くするには好きなことをやることが一番。そして、チャレンジ続けること。
最後に。会社は伝言ゲームです。経営は社長からトップダウン。時代の流れが速いからフラットな組織が持て囃されています。情報を同列にすることで即断即決。今必要なのは「即行」すること。それにより、失敗を最小限に抑えていくことが大事です。

以上をまとめると

 

失敗の法則8 「即断・即決はするが、即行しないから失敗する」

 
 
 

前述したコンピテンシーの一部を明記します。
みなさんがどれに当てはまるか参考にしてみて下さい。

 
   
 

■営業・コンサル系
・分析洞察力:世の中の動きなど動的な情報を分析・洞察できる
・企画発想力:新しいビジネスアイディア生み出す発想力
・ビジネスセンス:様々な情報をつなぎ合わせ組み立てる企画力、儲け方のセンスがある。顧客の視点で考える
・交渉調整力:関係者を上手くまとめることができる


■技術系
・チームワーク:相互理解し、協力し合って仕事を進められる
・完遂持続力:責任感を持ち最後までやり遂げる力
・高い理想:自分の夢やビジョンを持っている


■バックオフィス系
・分析洞察力:データなど静的な情報を分析・洞察できる
・経営センス:経営者の視点を持ち合わせている
・状況対応力:環境の変化にも柔軟に対応できる
・気分の安定(セルフコントロール):自分の感情を抑制し、冷静に対応できる

 
 
  次回の最終稿は、「出来る人は行動する人」と題し、
・全ては自らごと、自ら立つ、自ら律すること
・行動による気づき、成長
・プロとはあくなき探求心
をテーマに展開してゆきたいと思います。ネット上で公開されるコラムですので、みなさんの意見も交え、インタラクティブに進めたいと思います。
 
 
  筆者のご紹介  
 
嵐 保憲  (あらしやすのり)
嵐 保憲  (あらしやすのり)   1971年 北海道札幌市出身
1995年 青山学院大学中退
1995年 株式会社リクルートスタッフィング
1999年 インディゴ株式会社 (現、アジアングルーヴ株式会社)
2000年 有限会社ワイズノット設立 代表取締役
2001年 株式会社ワイズノット 代表取締役

 大学中退後、リクルートスタッフィングにて企画営業に従事。表彰は通期MVP1回、通期VP2回、他受賞19回。売上高は個人で年間6億円超(社内平均2.5億円)。数多くのネット企業の草創期を側面から支援。1996年は社内インターネットプロジェクトリーダー兼務。1997年、主任昇格。
インディゴでは経営企画に従事。ネット企業の事業立ち上げ支援が中心業務。資本金1,000万円から8億円、社員30名からグループ150人の成長経験を経て有限会社ワイズノット設立、代表取締役。株式会社へ組織変更後も引き続き代表取締役に就任。
 
参考文献
社長失格』  株式会社日経BP 板倉雄一郎 著
戦略立案のテクニック 株式会社日科技連出版社 長島牧人 著
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