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プロフェッショナルへの道
第9回 「成功体験と失敗体験」  嵐 保憲氏

■2つの相反する体験

最近、景気が持ち直した、景気の底を打ったなどという明るい話も聞こえ出しましたが、日本はここ30年で成功体験と失敗体験の両方を経験してきたのだと思います。失われた10年と言われ (さらにまだ失われているような気もしますが) 、変革を遂げようとたくさんの企業が必死にもがいています。人は成功体験からなかなか抜け出せないようで、日本は10年かかっても変わりきれないようです。ですが、一部の企業はこのような時代でも最高益を出し、業績を順調に伸ばしています。この差はどこからくるのでしょうか。

グラフイメージ日本は成功を続けてきました。景気の浮き沈み、景気の波を経て成功をして来ました。成功、失敗、成功、失敗。成功が好景気で失敗が不景気です。その失敗である不景気な時に変革を成し遂げ、成功のステージ、好景気に入っていったのですが、全ての企業が平等に、ということがなくなったため、現在のような複雑な経済環境、複雑な時代にあるのだと思います。さらに一方で銀行が取引先の企業を選別していることに見受けられるような二極化現象です。最近はこのような経済環境を反映して、企業レベルであった二極化が人レベル、人材レベルにも出てきています。

みなさんは病気になった時はどうしますか? 薬を飲んだり、病院に行ったり、安静にしたり、何かしらの手当をする場合が多いと思います。よく言われることで「早期発見、早期治療」。やはり、早い手当が良いようです。ガンも早期であれば「治る」時代になりました。この「早期」という対応が「成功と失敗」にも当てはまります。

何かしらのアクションを起こすと結果は2つしかありません。成功か失敗か。確率は二分の一であり、大小の差はあれ、失敗は必ずおこります。避けることは出来ません。そのため、この「治る」という行為が非常に大事なことだと私は思います。失敗が起こってもすぐに軌道修正をすることで、大きな失敗にならずに済みます。小さな失敗を修正、すなわち「治る」ことをしていくことで大きな成功につながります。なぜか。成功と失敗の2つしかないからです。確率は二分の一。なので、失敗の反対は成功です。

以上をまとめると


失敗の法則3:必ず失敗する


■ 失敗を恐れない


では、なぜ失敗するのか。先に「治る」と書きました。今までは治っていたものが今の時代では自然治癒的な「治る」ではなく、「直す」技術が必要になってきています。治るまで待つことができない、待ってくれない。それだけ、時代の流れが速くなったとも言えるでしょう。インターネット、企業のIT化により、情報の伝達が速くなり、情報が瞬時に、平等に伝わる時代であるために、さらに全てが速くなったように思います。あわせて、たくさんある情報を活かす技術も求められてきています。
成功と失敗のサイクルも速くなってきていると思いますが、多くの企業、人がそれに気づかずに以前のまま同じ対応をしています。そのため、さらに失敗の傷口を広げているようにも思います。傷口を広げないためにすることは失敗を早期に直し、成功に導くことにあります。
二極化している現象が個人にまで及んでいる現代において、対処すべき方法は一つです。失敗を恐れないで何事にもチャレンジすること。これが大きな失敗を避けることに繋がります。何もしないこと。それが大きな失敗に繋がります。
 人は成功すると変革を嫌います。変革しないうちに周りが変革し、そして成功は失敗に変わります。企業はなかなか変われませんが、個々人は意識次第で今日から変われます。まずは恐れずに一歩を踏み出しましょう。そうすることで企業も変わります。

以上をまとめると


失敗の法則4:失敗を小さく、成功を大きく


■ 失敗するためのプロジェクト

私たちITに身を置く人たちはインターネットというビジネス分野を選択しているがために、他のビジネス分野の人たちよりは変革をあたり前のように受け入れて共存しているように思います。そして私たちは変革できないビジネスは早晩なくなるのをたくさん見てきています。その私たちは企業を効率化させ、生産性を高めるためにシステム開発も行っていますが、システム開発という分野においては、その企業のビジネスを変革しづらくしているのかもしれません。システムの要件定義からはじめて、開発、カットオーバー、その間にビジネスの変革があるということは前提条件としてあり得ません。(開発期間中は)変革しないことを条件に要件定義を行い、システム化、自動化しています。ですが出来上がる頃にはその企業のビジネスは変化を遂げています。開発プロジェクトそのものは成功したとしても、変化に耐えられないシステムであれば失敗でしょうか? それをさらに次のフェーズで改良して、成功するように失敗を小さく、成功を大きくすべく日々変革を続けています。

次回は、「失敗しないために」をテーマに展開してゆきたいと思います。ネット上で公開されるコラムですので、みなさんの意見も交え、インタラクティブに進めたいと思います。

   
  筆者のご紹介  
 
嵐 保憲  (あらしやすのり)
嵐 保憲  (あらしやすのり)   1971年 北海道札幌市出身
1995年 青山学院大学中退
1995年 株式会社リクルートスタッフィング
1999年 インディゴ株式会社 (現、アジアングルーヴ株式会社)
2000年 有限会社ワイズノット設立 代表取締役
2001年 株式会社ワイズノット 代表取締役

 大学中退後、リクルートスタッフィングにて企画営業に従事。表彰は通期MVP1回、通期VP2回、他受賞19回。売上高は個人で年間6億円超(社内平均2.5億円)。数多くのネット企業の草創期を側面から支援。1996年は社内インターネットプロジェクトリーダー兼務。1997年、主任昇格。
インディゴでは経営企画に従事。ネット企業の事業立ち上げ支援が中心業務。資本金1,000万円から8億円、社員30名からグループ150人の成長経験を経て有限会社ワイズノット設立、代表取締役。株式会社へ組織変更後も引き続き代表取締役に就任。
 
 
参考文献
社長失格』  株式会社日経BP 板倉雄一郎 著
戦略立案のテクニック 株式会社日科技連出版社 長島牧人 著
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