Windows VistaのBusiness、Ultimate、および Enterprise の各エディションには標準でComplete PC バックアップと復元というイメージ ベースのバックアップ ツールが附属されています。このComplete PC バックアップと復元を使うことでオペレーティングシステム、インストールされたプログラム、ユーザー設定、データファイルなど、PC 環境全体を復元することができるという、Vistaにおける唯一の長所ともいえる機能です。
今回はこの機能を利用してOSなどを含めすべてのアプリケーションやデータをそのままに新しいHDDに移行する方法を紹介したいと思います。通常こういったHDDをOSごとコピーするソフトは有料のものがほとんどなのですが、Vistaに標準装備されているComplete PC バックアップを使えば、無料で環境はそのままのHDD交換が可能です。
Windows Complete PCを使ってHDDを換装する方法!
まずはWindows Complete PCを使ってバックアップファイルを作成します。
1、「スタート」メニューからコントロールパネルを起動し、「システムとメンテナンス」をクリックします。
2、「バックアップと復元センター」をクリックします。
3、「コンピュータのバックアップ」をクリックします。
4、バックアップの保存場所を設定します。バックアップするのはDVDだと複数枚必要になり面倒なので、なるべくHDDの方が良いでしょう。(外付けHDDも選択可能です。)
5、バックアップするHDDドライブにチェックを入れます。
6、確認してから「バックアップの開始」をクリックします。
7、バックアップができるまでしばらく待ちます。
8、この画面が出ればバックアップは終了です。
ここでPCをシャットダウンして古いWindowsが載っていたHDDを新しいHDDに交換します。続いてバックアップファイルからHDDの復元を行います。VistaのDVDを入れてPCを起動するとVistaの復元モードが起動します。
1、日本語に設定して「次へ」を押します。
2、左下にある「コンピュータを修復する」を押します。
3、「次へ」を押します。
4、「Windows Complete PC 復元」を押します。
5、「次のバックアップを復元する」にチェックを入れて「次へ」を押します。
6、復元するディスク等を確認して「完了」を押します。
7、「ディスクをフォーマットし、バックアップを復元します」にチェックを入れて「OK」を押して復元を開始します。
8、後はコピーが終わるのを待ちます。
コピーが終了すると自動的に再起動されます。その後は新しいHDDで起動してみると、バックアップ前と同じ環境でWindowsが起動でき、使っていたソフトウェアからファイルまで全てそのままの状態になっています。
以前にレビューで書いたWestern Digital WD10EACS-D6B0とWD1001FALSの2つの1TB HDDを買ってみた!でHDDを買ったのはOSを入れたまま新しいHDDに交換するのが目的と書きましたが、今回のHDD交換でWD1001FALSにしたお陰か非常に読み込みが高速になり起動速度も上がったような気がします。
ノートン ゴーストやAcronis True Imageなどの有料ソフトは1万円近くしますし、そういったソフトウェアを使わずに、実に簡単な作業でHDDの交換が可能です。HDD交換することが前提な人はいないでしょうが、バックアップ機能がほしい人はWindows VistaのBusiness、Ultimateを買うことをおすすめします。値段的には多少上がりますが、それでもこれくらいしかVistaの長所はないので・・・・。Windows VistaのBusiness、Ultimate、および Enterprise の各エディションを使っていてHDDの交換に困っている方はぜひこの方法を試してみてはいかがでしょうか?