【北京=高橋哲史】中国政府系シンクタンクの中国社会科学院は1日、2008―09年の経済予測をまとめた。国内総生産(GDP)の伸び率は08年が9.8%、09年が9.3%と予測。10月時点の予測に比べそれぞれ0.3ポイント、0.2ポイント下方修正した。世界的な金融危機の影響で一段の景気減速を見込む。
中国の09年の成長率については世界銀行が7.5%と予測するなど、国際機関や民間調査機関の見込みは8%前後に集中している。社会科学院はこうした見方に対し「適時適切なマクロ経済政策によって9%以上の成長率は確保できる」と強気の見通しを示した。
中国政府は雇用確保と社会の安定に必要な成長率として来年以降も「8%」の維持を念頭に置いている。社会科学院の予測はこの数字を意識した「政府目標」の意味合いも含むとみられる。
(01日 23:34)