|
佐藤修が世界前哨戦 坂田、サーシャも出場
12.15後楽園に協栄3羽烏が揃い踏み
2003年11月21日
|
|
元WBAスーパーバンタム級王者の佐藤を筆頭に、名門・協栄ジムから3選手が世界を狙う【スポーツナビ】
|
|
元世界王者の佐藤修、現日本王者の坂田健史、サーシャ・バクティンが12月15日、後楽園ホールに出揃い、世界レベルの実力を見せつけて2004年の世界王座アタックをアピールする!
ボクシングの名門、協栄ジムの“3羽烏”は2004年に世界挑戦を行うことが濃厚だ。特にフェザー級で2階級制覇を目指す佐藤は、来年初頭にタイトル戦を行う可能性が強く、WBC世界フェザー級暫定王座戦の同級1位・池仁珍(韓国)vs2位マイケル・ブロディー(英国)の勝者に佐藤が挑む計画も浮上している。
また、坂田も現在WBAで世界2位、WBCで世界3位にランク。プロデビュー後唯一の黒星を喫した相手トラッシュ中沼にも雪辱しており、今回が世界前哨戦となる可能性が高い。さらに“シベリア超特急”サーシャも、同胞の先輩王者、勇利アルバチャコフやオルズベック・ナザロフに続く可能性を持っている。その実力は、試合の解説を務めた元世界王者の畑山隆則氏が「国内戦だと相手の体が心配。今すぐ世界挑戦するべき」と驚いたほどだ。
そんな2004年に世界挑戦を控える3選手が12月15日、「ガッツファイティング スペシャル・トリプルマッチ」で揃い踏みする。佐藤は、韓国フェザー級1位の朴大京(韓国)、坂田は日本フライ級4位の伊藤克憲(角海老宝石)を相手に防衛戦。サーシャも防衛戦で日本バンタム級6位の木嶋安雄(角海老宝石)を迎え撃つ。世界タイトル奪取へ羽ばたかんと、年内最後の試合に臨む“3羽烏”に現在の心境を聞いた。
■佐藤修 「再び頂点に立つため、勝たねばならない試合」
7月の復帰初戦では、9カ月以上のブランク明けで相手は元世界王者のヨックタイ・シスオー(タイ)。厳しい条件の上、序盤にダウンを喫するなど過酷な戦いを強いられたが、中盤以降に追い上げて判定はドロー。好試合ではあったが、世界前哨戦と銘打たれる状況では「結果」が一層重要となる。金平会長は試合後すぐに「これで世界戦へ直行はできない」とプラン変更を告げた。今回はきっちりと勝って、来年初頭にも予定されている世界戦へ弾みをつけたいところだ。今回の試合で、不倒の魂を持つ“HULK(大巨人)”佐藤が力を見せつける。
――現在のトレーニング状況は
これまでと大きく変わった点はなく、スパーリングを中心に練習しています。
――対戦相手の印象は
やってみなければ分からないことが多いし、ビデオは見ていません。
――前戦はブランク明けで元世界王者が相手と厳しい状況でドロー。今回は、相手のネームヴァリューも落ちて、結果・内容ともに前回以上のものを求められると思いますが
もちろん、プレッシャーは感じています。でも、常に毎回同じ気持ちでできるように心がけています。
――世界を獲ったスーパーバンタムから体重を上げて2戦目ですが、フェザー級転向で気になる点は
当たり前だけど、自分がパワーアップできるかわりに、相手のパワーも強くなっている。力負けしないように、総合的にパワーアップするように心がけています。
――WBAフェザー級王者のデリック・ゲイナー、WBC同級王者のエリック・モラレス、どちらに挑戦したいですか
両者共に素晴らしいボクサー。どちらとやりたいということはないですね。(金平桂一郎)会長に任せています。
――最近、特に思うことは
勝負は絶対に勝たなければいけない。最後まで諦めずに戦う。練習でも試合でも最後の5分が大事だと思ってやっている。
――先日、佐藤選手が好きなハルク・ホーガン選手が9年9カ月ぶりに日本で試合をしましたが、ご覧になりましたか
友人と観に行きました。“素敵でした”よ。
――毎回、会場を埋め尽くす“HULK”ファンにメッセージをお願いします
再び世界の頂点に立つために戦います。勝負は絶対に勝たなければいけない。12月15日は会場で応援して下さい。
■坂田健史 「成長したボクシングを見てほしい」
初防衛戦では、世界ランカーの岡田一夫(ロッキー)を左手1本で完封し、世界レベルの強さを見せつけた坂田。今年の4月には、唯一の黒星を喫したトラッシュ中沼(国際)にも借りを返しており、今回が世界前哨戦になる可能性は高い。しかし、本人が「伸ばすべきところはまだたくさんある」と話すように、成長途上であることも明らかだ。金平会長も「まだまだ成長途上のボクサー。全体的にパワーがつけば、世界を獲れる」と機が熟すのを待っている。無尽蔵のスタミナから繰り出される連打の嵐で、インファイトを印象付けていたが、前戦ではハイレベルなアウトボクシングを展開してみせた。さらなる成長を遂げた坂田は、世界前哨戦にふさわしい戦いぶりを見せられるか。
――9月の岡田戦後は、どのように調整していましたか
11月の3日から恒例のハワイキャンプに行って来ました。帰国後は実戦スパーリングを中心に。いつもどおりの調整です。
――現在のコンディションは
いい感じです。試合後に少し休んでいるので、精神的にも肉体的にも疲労感はありません。
――世界ランカーとの対戦が続きましたが、今回は世界ランク外。早めに倒したい気持ちは
勝つのは当然の目標だけど、自分の力がどれだけ出せるかを考えている。
――相手は“坂田食い”で一気に世界ランクを狙ってくるわけですが
そういうプレッシャーは毎回、感じます。でも、世界を目指すには1つずつ越えていかなければいけないから。
――世界前哨戦になる可能性が高いようですが
練習したことが出せるかどうか。出せれば絶対に勝てる。世界戦に向けて伸ばすべきところは、まだたくさんあり過ぎる。(佐藤)修さんを普段から見ているので、参考にしたい。
――WBAのエリック・モレル、WBCのポンサクレック・クラティンディーンジム。どちらにもアタックが可能な位置にランクしていますが
世界王者になる選手は、やはり選ばれた人だと思うから尊敬している。ただ、世界戦が決まれば、どちらが相手でも勝つために戦います。
――防衛戦への抱負を聞かせてください
練習で身に付けたことをそのままリングで生かして必ず勝つ。ファンの方には、少し成長したボクシングを見てもらいたい。
■サーシャ・バクティン 「何ラウンドでもKOを狙う」
勇利、ナザロフを育てた名トレーナー、ジミン・アレクサンドルコーチが太鼓判を押す逸材がサーシャだ。現在、8戦全勝(5KO)で、そのわずかなキャリアの中で日本王座を獲得し、すでに初防衛戦もクリアしている。今回は右拳の負傷による8カ月のブランクが気になるが、最短で世界挑戦のチャンスをものにするためには星を落とすわけにはいかない。スピードには定評があったが、最近ではパワーも増した。ジミンコーチも世界タイトルに必要な期限を「1年」と断言している。日本語も少しずつ覚え、同胞の世界王者という頼もしい存在を感じるジムで、大器が順調に成長を遂げている。久々の試合で健在ぶりをアピールできるか。V2戦も圧勝なら、国内卒業も視野に入ってくるだけに、試合内容に注目が集まる。
――8月に行った伊豆合宿の内容と、その後の経過を教えてください
走り込みを中心に、スタミナ作りとパワーアップをテーマにトレーニングしてきました。合宿後はさほど疲れも残らず、良い流れでジムワークに戻れました。
――9月に骨折した右拳の具合は
影響はまったくない。現在は完治していて、通常のメニューに取り組んでいる。
――減量を含め、現在のコンディションは
トレーナーの的確な指示と自己管理で、コンディション作りはスムーズに行っている。問題ない。
――今回の防衛戦に向けて特に磨いているのは
トレーナーが特別に自分に合ったトレーニングをしてくれる。詳しい内容は言えないな。まあ、とにかくスタミナが重要な課題になる。
――勇利選手やナザロフ選手と比較されることについては
ジミン コーチ 元々、彼らとは違うタイプなので、あまり気にしていない。
――サーシャ選手がボクシングを始めたきっかけは
子どもの頃に祖母に試合を見に連れて行ってもらって興味を持ったんだ。
――理想とするボクサーは
コスタヤ・ジュー(ロシア)だね。
――世界タイトル奪取に向けて、今後はどんなプランが必要だと考えていますか
まだ考えていない。すべて、会長に任せている。
――今回の試合は、どうやって終わらせますか
何ラウンドでもKOしたい。しかし、フルラウンド戦う準備も常にしている。
――最近覚えた日本語は
「さみしい」と「お大事に」
――ファンへのメッセージを
毎試合向上している、世界レベルのテクニックを見てほしい。全力で戦うので、サポートをお願いします。
|
|
格闘技に関するブログエントリ
■年末年始の格闘技
年末年始の格闘技に関するトラックバックを募集しています。
各大会の展望や勝敗予想、ご自身の観戦予定などございましたらどしどしお寄せください。
・トラックバックURL:
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/fight/tb_ping/20
|
|
|
|
|
関連リンク |
|
|