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医療対策へ専門部署 益田市市長「現状は危機的」 '08/12/1

 益田市乙吉町の益田赤十字病院は三十日、地域医療のあり方を考える市民公開講座を開いた。講演した福原慎太郎市長は、医療対策の専門部署を設ける考えを示した。

 行政や医療関係者、住民ら約二百三十人が参加。医師不足により同病院は、十一月から里帰り出産を休止している。これを受け福原市長は「地域医療の危機的な現実を突きつけられたと感じている。市としては来年度の機構改革で専門部署を設け、医療問題に取り組む」と述べた。

 市は、市医師会と連携して来年度に市立休日診療所を開設する予定。市の豊田忠作保健センター長は「比較的軽症の患者を受け入れ、病院の負担軽減を図りたい」と話した。

 同病院は二十四時間態勢で救急患者を受け入れている。しかし二〇〇二年に四十九人だった医師が三十六人に減少。休日や夜間の当直態勢が維持できなくなっているという。市民の安易な受診が医師の過重労働に拍車を掛け、離職の一因にもなっている。

 河野龍之助院長は「医療現場の危機感を共有してほしい。その上で地域医療を守る方策を一緒に考えていこう」と呼び掛けた。(岡本圭紀)

【写真説明】救急医療の現状について話し合った市民公開講座




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