麻生太郎首相は29日、民主党の小沢一郎代表の地元である岩手県を訪問した。同県は衆院の4選挙区のうち民主党が3議席を占める「民主王国」。首相は一関市での街頭演説で「どっかの党は高速道路をタダにすると言っているが、道路の補修費は誰が払うのか」などと民主党批判を展開した。
首相は一関市に続いて、小沢氏の選挙区がある奥州市に入ったほか、農場視察などの日程も精力的にこなした。ただ、28日の党首討論と同様に発言では「安全運転」が目立ち、聴衆からは「麻生さんらしさが全然なかった」との声も。次期衆院選への意気込みを記者団から聞かれたときも「選挙は戦(いくさ)ですから。自民党は(岩手県内で現有の)1議席を断固死守する」と控えめだった。(29日 21:27)