紅白初出場を決めたガルネクに不安材料

　年末年始はこの新人ユニットの名前をイヤというほど聞くことになりそうだ。

　大みそかの「ＮＨＫ紅白歌合戦」への初出場を決めた「ＧＩＲＬ　ＮＥＸＴ　ＤＯＯＲ」（ガール・ネクスト・ドア）。同ユニットは女性ボーカル＋男性２人の３人組で、今年９月にシングル「偶然の確率」でデビュー。１０月、１１月にも立て続けに新曲をリリースし、一気に紅白出場も決めた。

　ボーカルの千紗（２３）は「こんなに早く紅白に出させていただけるとは思ってもいなかったので光栄です」と大喜び。デビューからわずか３カ月で紅白出場という快挙を達成したのだから無理もない。

　もっとも、周辺からはこんな声も聞こえてくる。

「ガルネクは今年２０周年を迎えたエイベックスが全社を挙げてプロデュースしているユニットで、全面バックアップしている松浦勝人社長も“自分がここまで口出しするのは５年ぶり”と言うほど入れ込んでいる。知名度をアップさせるため、何としても紅白に出場させる方針だったんです。今回、エイベックスからは、浜崎あゆみ、倖田來未、大塚愛、ＥＸＩＬＥに加え、東方神起も初出場しますが、イチ押し候補として力を入れているのがガルネクです」（マスコミ関係者）

　ガルネクは２２日にエイベックス本社前で行われたクリスマスツリー点灯式にも登場。紅白出場に加えて、「日本レコード大賞」新人賞の有力候補といわれている。年末年始の音楽番組に出演しまくるのは間違いない。

●エイベックスは一気に売り出す作戦だが

　だが、これで大ブレークするかどうかはまだ分からない。

「１枚目、２枚目のシングルはオリコンチャート初登場３位で断トツのパワーはない。曲調も９０年代に流行した“エイベックスサウンド”だから、新鮮味がないと感じる人もいるようです。“仕掛け”は限界があるし、スターはファンがつくっていくものですからね」（芸能リポーターの梨元勝氏）

　思惑通り、年末年始に“ガルネク”旋風を巻き起こせるだろうか。

（日刊ゲンダイ2008年11月27日掲載）