2008年11月30日 22時33分更新
岡山市と岡山大学は、救急医療を充実させるため、すべての症状の救急患者を受け入れ、症状の程度に応じて治療を行ったり専門的な医療機関に振り分けたりする「ER」という機能を備えた医療機関を設置するとした構想をまとめました。
この構想は、岡山市と岡山大学で作る共同の委員会が示したものです。
岡山市消防局が救急搬送する患者の数はここ数年増加傾向にありますが、なかでも軽症の患者が増えているため、医師不足の問題を抱える病院では重症の患者への対応が十分でなくなるおそれがあるとしています。
こうしたことから新たに設置を目指す救急処置室・ERの機能を備えた新たな医療機関ではすべての症状の救急患者をいったん受け入れ、軽症の患者は地域の医師を紹介して帰宅させたり、重症の患者はいったん処置をした後専門の医療機関に引き継ぐなど、患者を振り分ける役割を担うことになります。
設置する場所や時期などは未定で、今後、検討を進めることになります。
岡山市では「救急医療は早急に改善するべき課題であり、ERを備えた医療機関には救急の専門医を育成する機能も持たせたい」としています。