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京都府がレンタカー業者から借り、周辺住民とカーシェアリングする軽自動車 |
京都府は温暖化防止対策として27日から、京都市上京区の府庁周辺で、1台の車を府の公務と周辺住民の私用で共同利用する官民のカーシェアリングの実証実験を始める。平日は府の公用車として利用し、週末の買い物やレジャーが中心の住民利用を組み合わせることで、二酸化炭素(CO2)排出量を抑制するのが狙い。自治体では神奈川県が出先機関で導入している例はあるが、本庁レベルの試みは全国で初めてという。
レンタカー会社の軽自動車3台を本庁周辺2カ所の民間駐車場に配置し、府庁内の九部署の職員約30人と、公募に応じた近隣住民7世帯が共同利用する。
職員や各世帯がインターネットで車の空き状況を確認した上で予約し、利用時にはそれぞれが持つICカードでドアを開閉し、車内に保管するキーを使う。
実験は、マイカーなど運輸部門のCO2排出量の削減に向けてカーシェアリングを普及させるため、府とレンタカー会社が環境省などの委託事業で実施する。府職員の公務利用は無料だが、各世帯は月額の基本料金と利用時間、走行距離に応じた料金を負担する。
実験期間は来年2月16日まで。共同利用の利便性とともに、個別に車を所有する場合との採算性の比較やCO2排出量の削減効果なども検証し、カーシェアリング導入の可能性を探る。
府交通対策課は「官民の利用がうまくすみ分けられるかどうかがポイント。コスト意識により車の利用を必要最小限に抑えられれば、排出量削減も期待できる」としている。
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