「医師・住民・行政が一体に」 牟岐、地域医療再生へ討論 2008/11/30 14:51
医師不足により崩壊の危機にある地域医療を考えるシンポジウム(県主催)が二十九日、牟岐町川長の海の総合文化センターで開かれた。住民ら約四百人が参加。再生に向けて医師、住民、行政が一体となって取り組む必要がある、との認識で一致した。
地域医療を守るために先進的な活動をしている県外の住民グループ代表二人と、支援を受けた病院の医師の計三人が基調講演した。
このうち「県立柏原病院の小児科を守る会」(兵庫県丹波市)の丹(たん)生(じょう)裕子代表は、医師の過重労働を防ぐために、啓発ステッカーを作って安易な受診を控えるよう呼び掛け、小児科休止の危機を乗り越えた、と紹介。安心して暮らせる地域づくりに向け、医師と住民、行政が理解し合い、協力することの大切さを訴えた。
海部郡の住民有志が十月に設立した「地域医療を守る会」、県、県医師会などの八人も加わり討論。「今いる医師を大切にして、それをアピールできれば、また医師が来てくれるのではないか」といった意見が出された。