ダライ・ラマ14世から贈られた仏像=長野市の善光寺で
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今年4月の北京五輪聖火リレーで、長野市の善光寺がチベット民族に対する中国政府の暴動鎮圧などに配慮して式典会場を辞退したことに対し、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世が、感謝の意を込めて同寺に仏像を奉納した。同寺が会見で明らかにした。
今月初旬にダライ・ラマ氏が来日した際、同寺の若麻績信昭(わかおみしんしょう)寺務総長(52)ら3人と東京都内で会談。ダライ・ラマ氏は「聖火リレーの善光寺の一連の行動は大変ありがたかった。民族全体に代わってお礼する」と話し、釈迦(しゃか)如来(にょらい)座像(高さ約20センチ)を贈った。「チベットでは、自由のない状況が今も続いている」とも語ったという。
同寺は「あの時は警備の問題だけでなく、チベットの皆さんが苦しんでいる中、仏教徒として辞退せざるを得なかった」と振り返った。奉納された仏像は、来年4月から始まる善光寺前立本尊御開帳に合わせ一般公開する予定。
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