岡山放送局

2008年11月29日 20時21分更新

光母子殺害事件で講演


9年前に山口県光市で妻と幼い娘を犯罪の被害で亡くした本村洋さんが29日、倉敷市で講演し、精神的・経済的に大きな負担を強いられる被害者のために相談しやすい環境を整える必要性を訴えました。

講演した本村さんは平成11年4月に山口県光市で妻と娘を殺害され、これまで、犯罪被害者の支援を訴える活動を続けてきました。29日倉敷市で行われた講演の中で本村さんは現在は9年前に比べて犯罪被害者への支援や理解は改善してきていると指摘しました。

しかし、依然として捜査の段階では、被害者に事件の経緯が知らされないことや、民事裁判を起こして損害賠償を求めても支払いができる加害者は少なく、犯罪被害者が背負う負担は心理的にも、経済的にも大きいことを訴えました。

そのうえで、市民に身近な役所などに犯罪被害者のための相談窓口を設け、専門の担当者を置くことで、個々の被害者のニーズに応じた対応するとともに、行政や警察、支援団体などが連携して被害者のための支援環境を整える必要があると指摘しました。

本村さんは今後も引き続き、犯罪被害者の支援活動や法制度の充実などを訴えてゆきたいとしています。