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J1浦和、エンゲルス監督解任 既定路線も…異常なタイミング
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プロとして結果がすべてであり、6季ぶりの無冠が濃厚となったチームの指揮官が今季限りで解任されること自体に違和感はない。契約は来季末まであったが解任は既定路線でもあった。ただ、通告のプロセスには疑問がある。
藤口社長はアジア連覇がついえたACL準決勝後、「今季中の解任はない。最後まで支える」と断言。23日の清水戦後も「全部終わってから総括する」と言いながら、突如方針を転換し、このタイミングで通告した。エンゲルス監督が自ら公表したとはいえ、残り2試合に来季のACL出場権がかかるチームへの影響は避けられない。
そもそも次期監督候補のフィンケ氏が清水戦を視察するなど、周囲で堂々と活動していること自体が異例。人事の話は水面下で行われるのが常識で、エンゲルス監督が「ありえない」とぼやくのももっともだ。
「上の人が今の時期に(解任通告する)というのはおかしい」と山田主将。フロントがチームの足を引っ張っているようにさえみえる。
今月3日の天皇杯愛媛戦後、会場に居座ったサポーターの怒りの理由は「クラブの方向性が見えない」が中心だった。浦和にとっては今季2度目の解任通告である。藤口社長は27日、残り2試合で敗れた場合の責任について「クラブを預かっている者だから、当然ある」と話した。だがどういう結果に終わろうと、責任を取るべきは監督だけではない。(森本利優)