岡山県内で今年新たに報告されたエイズウイルス(HIV)の感染者とエイズ患者の合計が17人(14日現在)に上り、過去最多だった2005年(12人)をすでに上回ったことが、県のまとめで分かった。県は12月1日の世界エイズデーを前に感染予防啓発を強め、感染の有無を調べるHIV抗体検査の早期受検を呼び掛けている。
県内の医療機関や保健所からの報告を集計した。今年新たにHIVに感染した人は、すでに昨年より3人多い10人で、2年連続増加。新たに発症したエイズ患者も昨年より4人多い7人となっている。県によると、いずれも大半は男性。同性間の性的接触が主な感染経路と見ている。
県内では1991年にHIV感染者を初確認。感染者と患者の合計は2000年から増え続け、これまでに計79人(感染者45人、患者34人)に達した。県健康対策課は「現在は治療法開発が進み、早期治療により感染後の発症や発症後の進行を遅らせることができる。早期の発見が重要」とする。
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