韓国国会議員がワシントン詣、強引外交に批判
オバマ米次期大統領の当選を契機として、韓国国会議員のワシントン詣が相次いでいるが、準備不足のままで強引な外交を行っているとの批判が出ている。米国側の関係者と会い、オバマ新政権の対韓半島(朝鮮半島)政策を把握し、人脈を確保するのが目的だが、無理に米関係者との接触を試みる余り、かえって悪い印象を与えているとの指摘だ。米民主党は外交ルートを通じ、「韓国の議員による訪問が多すぎる」と不都合を伝えてきたという。
最近も韓国からワシントンに一度に3組の議員団が入った。17-22日には朴振(パク・ジン)、黄震夏(ファン・ジンハ)=以上ハンナラ党=、文学振(ムン・ハクジン)=民主党=、朴宣映(パク・ソンヨン)=自由先進党=の各議員から成る国会外交通商統一委員会の訪問団がワシントン入りした。また、権寧世(クォン・ヨンセ)、朱豪英(チュ・ホヨン)=以上ハンナラ党=、徐甲源(ソ・ガプウォン)の各議員による国会国連総会議員会議チーム(17-23日)と元裕哲(ウォン・ユチョル)、金玉伊(キム・オクイ)、李恩宰(イ・ウンジェ)=以上ハンナラ党=、金裕貞(キム・ユジョン)の各議員による独島守護対策特別委員会の訪問団(20-26日)も現地に入った。さらに、12月1-6日にはハンナラ党韓米ビジョン特別委員会(国会議員6人)の訪問が予定されている。
問題は、議員らが次々と無理にオバマ陣営の特定の関係者と会談を求め、韓米双方を困惑させていることだ。外交通商統一委の訪問団はオバマ陣営の政治ブレーンとして知られ、新政権の厚生長官就任が内定したダシュル前上院院内総務(民主党)をはじめ、ハーゲル上院議員(共和党)と会談する成果を上げたが、大部分は中枢に遠い関係者との会談にとどまった。韓国政府の関係者は「政権引き継ぎ委員会に選ばれた中心的メンバーには対外接触禁止令が下されているため、会談設定が不可能な状況だ」と話した。
一部議員は米国側関係者の個人的意見をオバマ政権の政策基調であるかのように一字一句そのまま韓国に伝え、公式抗議を受けたケースもある。在米韓国大使館の関係者は「そういうことが繰り返されると、米国側が韓国の議員と会うのを避けようとするだけでなく、当地で働く外交官も情報共有が困難になる」と頭を抱えた。
ワシントンの別の外交消息筋は「主権国家の韓国の議員がなぜ、韓米自由貿易協定(FTA)をいつ批准するのがよいかと米議員に尋ねて回るのか。米国側はどれだけこっけいに感じているだろうか」と話した。
ワシントン=李河遠(イ・ハウォン)特派員
任敏赫(イム ・ミンヒョク)記者
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